データ復旧業者に依頼をしたら情報漏洩のリスクはある？信頼できる業者の選び方も解説

パソコンが壊れたり、HDD（ハードディスク）が読み込めなくなったりしたとき、頼りになるのが専門のデータ復旧業者です。データ復旧を業者に依頼した場合、情報漏洩しないか心配になる方は多いでしょう。

この記事では、データ復旧を業者に依頼することによる情報漏洩のリスクや情報漏洩を防ぐための業者選びのポイントなどを詳しく解説します。信頼できるおすすめのデータ復旧業者も紹介しますので、安心して業者に依頼したい方は、ぜひ参考にしてみてください。

消えてしまったデータを復旧する方法

ここからは、消えてしまったデータを復旧する方法について解説します。主に2つの方法がありますので、見ていきましょう。

方法1. データ復旧ソフトを使用する

市販のデータ復旧ソフトを使用して、自分で操作する方法です。データ復旧ソフトには、無料ソフトや有料ソフトなどのさまざまな種類があります。復旧ソフトを使う場合、個人で操作するので機器を預ける必要がなく、データ復旧業者に依頼するよりも費用を抑えられます。ただし、復旧ソフトは誤ってデータを削除したり、強制終了でファイルが破損したりなどの論理的な障害に対応していますが、HDD内部が壊れるなどの物理的な障害には対応していないので、使用する際は障害の状況を見極める必要があります。

また、誤った方法で操作してしまうと、HDDの状態が悪化してしまう恐れがある上、データ復旧業者に依頼する前にデータ復旧ソフトを使用した場合、その後のデータ復旧率が低くなる傾向にあるので注意が必要です。

方法2. データ復旧業者に依頼する

自分で操作せず、専門のデータ復旧業者に依頼する方法です。データ復旧ソフトを使用するよりも費用はかかりますが、豊富な実績と技術力を持ち、必要な設備が整っている業者に依頼できれば、トラブルの原因を的確に見極め、適切に対応してもらえるメリットがあります。

また、情報セキュリティーの管理を徹底している業者を選ぶことで、情報漏洩のリスクを抑えられます。スムーズかつ確実に大切なデータを取り戻したい場合は、データ復旧業者に依頼するのがおすすめです。

データ復旧を依頼することによる情報漏洩のリスクとは？

データ復旧業者に依頼する際、情報が漏洩しないか気になる方は多いでしょう。情報漏洩のリスクは、情報セキュリティーの管理がしっかりしているデータ復旧業者を選ぶことで軽減できますが、同時にどのようなリスクがあるのか把握しておくことは大切です。

個人情報が流出してしまう

情報漏洩として当てはまるのが、個人情報の流出です。名前や生年月日、住所、性別、電話番号、メールアドレス、クレジットカード情報、金融機関情報、暗証番号などの情報が挙げられます。個人情報が流出してしまうと、なりすましやアカウントの乗っ取り、特殊詐欺などに悪用される可能性があります。

また、企業や組織などが顧客情報として管理する個人情報を外部に漏洩させた場合には、社会的信用や企業イメージの低下、ビジネスの損失などに発展する恐れがあるため、厳重な情報セキュリティー対策が求められます。

プライベートな情報が流出してしまう

パソコンやHDDには個人情報だけでなく、プライベートな写真等も保存されている場合が多いです。他人に知られたくないプライベートな映像や写真などが流出してしまう可能性も考えられます。

情報漏洩以外のデータ復旧依頼によるリスク

データ復旧を業者に依頼するにあたり、情報漏洩以外に把握しておいたほうがよいリスクはあるのでしょうか。主に2つありますので、見ていきましょう。

悪質業者に依頼するとデータが戻らなくなる可能性がある

データ復旧業者の中には、知識や実績の少ない悪質業者が存在しています。万が一、悪質業者に依頼してデータ復旧が失敗してしまうと、HDDの症状が悪化するリスクがあり、最悪の場合、データをすべて失ってしまうケースもあります。データ復旧は、基本的に回数を重ねるほど復旧率が下がるといわれているため、最初に確かな技術力を持つ業者に依頼することが大切です。

高額な請求をされる可能性がある

悪質業者に依頼してしまうと、あとから高額な請求をされたり、不明な費用を請求されたりする可能性があります。中には、事前調査という名目で高い費用を請求される場合もあるので注意しましょう。

データ復旧による情報漏洩を防ぐための業者選びのポイント

データ復旧による情報漏洩を防ぐためには、信頼できる業者を選ぶことが重要です。ここからは、業者選びの具体的なポイントを5つ紹介します。

ISO27001やプライバシーマークを取得しているか

情報セキュリティマネジメントシステム（ISMS）に関する国際規格である「ISO27001」や、企業などの事業者が個人情報保護の体制・運用状況を適切に整備していることを第三者機関が認証する制度の「プライバシーマーク」を取得している業者であれば、情報漏洩を防ぐためのセキュリティー対策を徹底している可能性が高く、信頼できます。データ復旧業者を選ぶ際は、ISO27001やプライバシーマークを取得しているかチェックしておきましょう。

大手企業や官公庁の復旧実績があるか

大手企業や官公庁、国立大学法人などの復旧実績があるかどうかも、確認しておくべきポイントです。大手企業や官公庁からの復旧件数が多い業者であれば、高い信頼性があると判断でき、安心して任せられます。

根拠のない復旧率を謳っていないか

データ復旧率の算出には明確な定義がないため、根拠なく「データ復旧率90%以上」などと高い復旧率を謳っている業者は、トラブルに発展する可能性があるので注意が必要です。

データ復旧率が高い信頼できる業者は、詳細な実績数字や実績の算出期間などの根拠となる情報も一緒に掲載しています。データ復旧率を見る際は、根拠となる情報の記載があるかどうかも確認することが大切です。

迷ったらデータ復旧協会DRAJに加盟している業者がおすすめ

どのデータ復旧業者を選べばいいのか迷う場合は、「日本データ復旧協会（DRAJ）」に加盟している業者から選ぶのがおすすめです。

日本データ復旧協会とは、データ復旧業界の健全化を目指している業界団体です。日本データ復旧協会に加盟している業者は、データを復旧できなければ料金が発生しない成果報酬制の採用や、根拠のないデータ復旧率は謳わないことなどを掲げているため、安心して依頼できます。日本データ復旧協会の公式ホームページで加盟業者の一覧が公開されているので、確認してみるとよいでしょう。

出張サービスがある業者もおすすめ

出張サービスとは、希望した日にちに合わせて、専門のエンジニアが現地を訪問してくれるサービスです。大切なデータが入った機器の持参・配送に伴う情報漏洩のリスクを減らしたい方や、セキュリティーの関係で機器を外部に持ち出せない方などは、データ復旧の「出張サービス」を提供している業者を選ぶのがおすすめです。

信頼できるデータ復旧おすすめ業者3選！

大切なデータを守るためにも適度なバックアップが大切

大切なデータを保存するためのHDDですが、寿命があるため、いつかは必ず壊れてしまいます。一般的に、HDDの寿命は3〜4年程度（稼働時間で約26,000～35,000時間）といわれており、HDDの種類や使用状況などによっても大きく左右されます。

また、HDDが寿命を迎える前に水没させてしまったり、高いところから落としてしまったりして、予期しないタイミングで壊れてしまう可能性もあります。経年劣化や故障などから大切なデータを守るためには、適度にバックアップをとっておくことが大切です。

まとめ

パソコンが壊れたり、HDDが読み込めなくなってしまったりした際に頼りになるのが、専門のデータ復旧業者です。データ復旧を業者に依頼した場合、個人情報やプライベートな情報が流出しないか心配になりますが、情報セキュリティー対策を徹底している業者を選ぶことで、情報漏洩のリスクを抑えられます。データ復旧業者を選ぶ際は、ISO27001やプライバシーマークを取得しているか、大手企業・官公庁の復旧実績があるか、根拠のない復旧率を謳っていないかを確認することが大切です。

また、業者選びに迷ったときは、日本データ復旧協会に加盟している業者がおすすめです。大切なデータを取り戻すなら、信頼できるデータ復旧業者に依頼しましょう。