データ復旧業者の料金相場はどれくらい？安く抑える方法も詳しく解説

HDDやSSD、USBメモリ、スマートフォンに障害が発生してしまうとデータが消えてしまうことがあります。データのバックアップがあれば自力で復活させることも可能ですが、バックアップがない場合や症状が重い場合はデータ復旧業者に依頼することになるでしょう。

その際に気になるのは、「データ復旧業者に依頼をするとどれくらいの料金がかかるのか？」ということではないかと思います。

そこでこの記事では、データ復旧業者に依頼した際の料金相場を詳しく紹介していきます。データ復旧料金を抑える方法やおすすめの業者に関しても解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

業者ごとのデータ復旧料金相場を機種ごとに解説！

まずは、評判の高いデータ復旧業者ごとの料金相場を機種ごとに紹介していきます。

税込価格	アドバンスデザイン	A1データ	Buffalo	Logitec	日本データ復旧サービスセンター
パソコンHDD	33,000円〜	29,700円〜	33,000円〜	50,600円〜	63,800円〜
外付けHDD	33,000円〜	29,700円〜	33,000円〜	50,600円〜	63,800円〜
USBメモリ・SDカード	33,000円〜	33,000円〜	33,000円〜	30,800円〜	41,800円〜
SSD	33,000円〜	29,700円〜	33,000円〜	50,600円〜	63,800円〜
NAS	33,000円〜	29,700円〜	33,000円〜	154,000円〜	–
スマホ	初期診断55,000円復旧110,000円〜	–	外部委託	–	52,800円〜
CD・DVD	33,000円〜	44,000円〜	33,000円〜	41,800円〜	41,800円〜

データ復旧と一口に言っても、業者や機種によって料金が大きく変わることがわかるかと思います。

なお、こちらの費用は記事執筆時点の情報になります。また、一般的な障害が発生している際の目安になるので、障害の種類や復旧難易度等によって変わってくるという点は注意してください。

HDD/外付けHDDのデータ復旧費用相場

HDDや外付けHDDのデータ復旧費用相場は「29,700〜63,800円」となっています。ただし、こちらは軽度の障害の場合で、重度の障害の場合はこれよりも高くなってしまうケースがほとんどです。特に重度の障害の場合は30〜40万円程度の復旧料金になることもあります。

SDDのデータ復旧費用相場

SSDのデータ復旧費用相場は「29,700〜63,800円」となっています。基本的にはHDDとそれほど変わらない料金で復旧してもらえるケースが多いですが、業者によってはHDDよりも少し高い料金設定になっていることもあります。

USBメモリ/SDカードのデータ復旧費用相場

USBメモリやSDカードのデータ復旧費用相場は「30,800〜41,800円」となっています。HDDやSSDと比較して容量が少ないことが多いので、その分データ復旧にかかる時間も短くなり、結果的に費用が安くなる傾向にあります。

また、復旧難易度もHDDやSSDと比べて低いというもの料金が安くなる理由の1つと言えます。

NASのデータ復旧費用相場

NASのデータ復旧費用相場は「29,700〜154,000円」となっています。ただし、NASに関してはシステムの種類やデータ容量の違いにより復旧料金が大きく変わってきます。復旧に関してもより専門的な知識が必要になってくるので、基本的にはHDDの復旧よりは料金がかかると思っておいた方がよいでしょう。

スマホのデータ復旧費用相場

スマホのデータ復旧費用相場は「52,800〜165,000円」となっています。スマートフォンにはいくつか種類があるため、AndroidなのかiPhoneなのかなどによっても料金が大きく変わってきます。特に、最近のiPhoneはセキュリティの観点から強力なデータの暗号化がされているため、復旧難易度が高くそもそも対応可能な業者が少なくなってしまいます。

CD/DVDのデータ復旧費用相場

CDやDVDのデータ復旧費用相場は「33,000〜44,000円」となっています。比較的データ復旧料金は安くなる傾向にありますが、CDやDVDが物理的に破損している場合などは料金が高くなる傾向にあるでしょう。

正式な費用に関しては業者に見積もりを依頼しましょう

先ほど紹介した料金相場に関しては、基本的に難易度がそれほど高くない一般的な障害が発生している場合の最低料金目安になります。そのため、重度の障害が発生していて復旧難易度が高い場合はその分料金も高くなる傾向にあるということには注意しておきましょう。

正式な料金の目安を知りたい場合は、複数のデータ復旧業者に見積もりの依頼を行い比較してみることをおすすめします。

データ復旧料金に幅がある理由

ここからは、データ復旧料金に幅がある理由について詳しく解説していきます。

障害の種類

データ復旧料金が大きく変わる理由の1つは障害の種類となります。そもそも、HDDをはじめとした記録媒体に発生する障害は大きく「物理障害」と「論理障害」に分けることができます。

物理障害

物理障害とは、その名の通り記録媒体に物理的な障害が発生している状態のことを言います。例えば、HDDが水没してしまった、HDDを高いところから落としてしまい内部の部品が破損してしまったといったケースが挙げられます。また、経年劣化により内部の部品が寿命を迎えてしまったという場合もこの物理障害に該当します。

基本的には物理障害が発生した記録媒体は個人でデータ復旧ソフトなどを使用して復旧することはほぼ不可能と言われています。専門的な知識や部品が必要になるため、データ復旧費用は高くなる傾向にあります。

論理障害

論理障害とは、記録媒体に保存されているデータそのものに障害が発生している状態のことを言います。データを誤って消してしまった、フォーマットをしてしまった、ウイルスに感染してファイルがおかしくなってしまったといったケースが挙げられます。一般的に、軽度の論理障害の場合は復旧料金が安くなる傾向にあります。

復旧する媒体

復旧する記録媒体の種類も料金が変動する要因の一つとなります。USBメモリやSDカード、HDDなどは料金が安くなることが多いですが、NASやRAID、iPhoneのデータ復旧などになると料金が高くなるケースが多いです。

また、そもそもNASやRAID、iPhoneの復旧自体に対応していないという業者もあるでしょう。

データ容量の多さ

HDDなどの記録媒体には容量にいくつかの種類があります。例えばHDDであれば500GBのものもあれば1TBや2TBといった容量のものもあります。基本的にはデータ容量が増えるほど復旧の手間や時間も増えるため、それに伴い料金も高くなることが多いです。

業者の料金設定

データ復旧料金は記録媒体の種類や症状の重さなどによって変わるとお伝えしましたが、同じ記録媒体・症状だとしても最終的には業者ごとに費用が変わってきます。特に悪質な業者の場合、明らかに費用相場からかけ離れたような高額な費用を請求してくることもあります。しかし、見積もり料金が安すぎる業者の場合も、技術力がないためデータ復旧に失敗してしまうケースや後から追加費用を要求してきたりするケースもあるため注意が必要です。

緊急性が高い状況の場合は複数業者を比較するのが難しいかもしれませんが、可能な限り2つ以上の業者に見積もり依頼を行なって十分に比較検討してから依頼をするようにしましょう。

データ復旧業者によっては追加料金が発生する可能性がある

先ほどデータ復旧にかかる料金の目安を紹介しましたが、通常の復旧費用とは別に追加料金が発生することもあります。ここでは、代表的な追加料金についていくつか紹介していきます。

特急料金

追加料金で最も代表的なのは特急料金です。どうしても急ぎでデータを復旧してもらいたい場合は営業時間外に対応してもらうこともあるので、その分追加で費用が発生してしまうことが多いです。

診断・調査費用

実際の復旧作業とは別に作業前の診断や調査に費用がかかるケースもあります。データ復旧業者は見積もりを出す際に物理的な障害なのか論理的な障害なのかを見極める必要がありますが、その際の初期調査に費用が発生するのです。

無料で調査してくれる業者もありますが、5,000〜10,000円程度の費用がかかる場合もあります。また、復旧難易度の高い機器の場合は50,000円程度の初期費用がかかるケースも存在しています。

部品の交換費用

HDDなどが物理的に破損している場合、破損している部品を新しい部品に交換する必要があるため、その分料金が発生することがあります。基本的には数千円程度で収まることが多いですが、特殊な部品や交換する箇所が多い場合は数万円かかってしまうこともあります。

また、業者側で足りない部品があった場合は取り寄せる必要があるため、場合によっては復旧完了までの時間もかかってしまう可能性があります。

バックアップ用のHDD費用

HDDの破損が激しい場合は、復旧したデータを別のHDDに入れて依頼者に返却することになります。その簿内はデータを入れるためのHDD分の料金が別途必要になります。

業者によってはHDDの無料貸し出しを行なっていることもあるので、気になる場合は事前に問い合わせておくことをおすすめします。

送料

データ復旧を依頼する機器を業者に送る際の送料と返却してもらう際の送料が別途発生することもあります。USBメモリやSDカード、CD・DVDといった小さい機器の場合は送料が安く済みますが、HDDやNASなど大きな機器に関してはそれなりに費用が発生することになります。

データ復旧料金を抑える方法

ここからはデータ復旧業者に依頼した際の料金をなるべく抑える方法について解説していきます。費用を少しでも安く済ませたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。

自力での復旧を行わないようにする

データ復旧料金を抑えたいと考えている場合は自力での復旧を行うのは避けるようにしましょう。基本的にデータ復旧は作業を行うほどに復旧の成功確率が低くなってしまいます。そのため、自力で復旧ソフトなどを使用して失敗してしまうとその分データ復旧の難易度が高くなり、結果的に復旧料金も高くなってしまうのです。

通電や再起動を繰り返すのも記録媒体の症状を悪化させる可能性があるため、故障してしまった場合はなるべく触らずに、早い段階で業者に依頼をすることが大切です。

成果報酬型を採用している業者に依頼をする

成果報酬型とはデータ復旧に成功した場合にのみ費用が発生するという仕組みになります。依頼者から見るとデータ復旧に失敗した際には費用が発生しないため、不要な出費を防ぐことができるというメリットがあります。

成果報酬型とは別に定額制と呼ばれる仕組みもありますが、こちらは障害の重症度や機器によってあらかじめ復旧料金が決まっています。料金体系が明確化されているため、予算などが決まっている際におすすめです。ただし、復旧に失敗した場合でも費用が発生することが多いので、その点には注意が必要です。

初期費用がかからない業者に依頼をする

先ほどお伝えした通り、業者や復旧する機器によっては初期の調査費用がかかるケースがあります。費用を抑えたい場合は初期費用がかからない業者に依頼するのがよいですが、その分見積もりの正確性が下がってしまうことがあります。

ある程度余裕を持って依頼をする

急ぎでデータ復旧を依頼すると特急料金が発生することがあるので、なるべく時間に余裕を持って依頼をすることが大切です。とはいえ、どうしても急ぎで復旧をする必要がある場合は特急料金を払ってでも対応してもらったほうが良いので、状況に合わせて判断するようにしましょう。

複数業者に見積もり依頼をする

1つの業者だけに見積もり依頼をすると、その費用や作業内容が適切かどうかの判断をすることが難しくなってしまいます。そのため、可能な限り2つ以上の業者に見積もり依頼をして、しっかり内容の比較を行うようにすることが大切です。

悪徳業者を選ばないようにする

データ復旧業者の中には、明らかに高額な料金を請求してくるような悪徳業者も存在しています。こういった業者に依頼をしてしまうと料金が高くなってしまうことはもちろん、「データ復旧に失敗してしまい症状が悪化した」「個人情報を抜き取られてしまった」といったようなトラブルに巻き込まれてしまう可能性もあります。

後ほど紹介する悪徳業者を避けるためのポイントを参考にして、優良業者を選ぶようにしましょう。

信頼できるデータ復旧業者5選！

ここでは、信頼できるデータ復旧の優良業者をいくつか紹介していきます。1から業者選びをする時間がないという方はここで紹介するおすすめ業者の中で検討をしてみてください。

悪徳業者を避けるためのポイント

最後に悪徳業者を避けるために注意すべきポイントについて解説していきます。まず、データ復旧の悪徳業者には下記のような特徴があるケースが多いです。

• 必要以上に不安を煽ったり焦らせてくる
• 急に大幅な値引きをしてくる
• 根拠のないデータ復旧率を謳っている
• 担当者の態度がおかしい
• 口コミの評判が高すぎる

特に、最初の打ち合わせの際に、「今すぐ契約して作業を行わないとデータが一生取り出せなくなる」「他の業者に依頼しても直せない」とこちらの不安を煽ってくるような発言を繰り返す業者には要注意です。また、初期の段階で明らかに高い見積り額を提示してきて、途中から大幅な値引きをして契約を迫ってくるような業者にも注意が必要です。

一方、優良なデータ復旧業者には下記のような特徴があるケースが多いです。

• データ復旧を自社で行なっている
• 成果報酬型の料金体系を採用している
• 大手企業や官公庁のデータ復旧実績がある
• クリーンルームを保有している
• 知識が豊富で技術力が高い
• データ復旧費用が明記されている

大手企業や官公庁からの実績がある業者は、セキュリティ対策などもしっかりしており、信頼できる業者である可能性が高いです。また、ホームページなどにデータ復旧料金が明記されているかどうかを確認することも大切です。

悪徳業者を避けて優良業者に依頼するポイントに関してはこちらの記事でより詳しく解説しているので、気になる方はぜひ参考にしてみてください。

悪質なデータ復旧業者を見抜くポイント！よくあるトラブルや優良業者の選び方を解説

まとめ

データ復旧を業者に依頼する際の料金は、障害の重症度や記録媒体の種類、データ容量の多さなどによって大きく変わってきます。場合によっては追加費用が発生することもあるため、詳細な見積もりを知りたい場合は業者に問い合わせることをおすすめします。

データ復旧料金を少しでも抑えるためにも、自力での復旧は避けて成果報酬型を採用している業者に依頼することが大切です。可能なら複数業者に見積もり依頼を行い、悪徳業者を避けつつ適切な料金でデータ復旧を依頼するようにしましょう。