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HDDが水没した時の対処法とやってはいけない行動を詳しく解説!

大雨や台風などの被害によってHDDが水没してしまった際には、落ち着いて適切な対処を行うことが大切です。特に自然災害による水没の場合は、水分だけでなく砂やゴミといった不純物がHDD内部に入り込んでしまっていることもあり、対処を間違えてしまうと故障の原因になってしまいます。

この記事では、HDDが水没してしまった際の対処法について詳しく解説していきます。水没した際のNG行動も紹介しているので、HDDが水没してしまいデータ復旧をしようと思っている方はぜひ参考にしてみてください。

HDDの水没は物理障害に分類される

HDDに発生する障害には「物理障害」と「論理障害」の2種類がありますが、HDDが水没してしまったことによる障害は「物理障害」に分類されます。ここでは、それぞれの障害の特徴について簡単に説明していきます。

物理障害

物理障害とは、その名の通りHDDに物理的な障害が発生している状態のことで、水没の他にも下記のようなケースによって引き起こされることがあります。

  • HDDを落下させてしまった
  • 経年劣化による部品の故障
  • 暑い部屋で使用を続けていた

物理障害が発生している時には、HDDからキュルキュル・カチカチといった異音が聞こえたり、HDDから焦げたような異臭がすることがあります。

HDDが読み込めなくなったり、ファイルにアクセスできなくなるといった症状が見られる場合もあります。

論理障害

論理障害とは、HDD本体ではなく記録したデータが壊れてしまい、不具合を起こしている状態のことをいいます。論理障害は下記のようなケースが原因となり引き起こされることが多いです。

  • 間違えてファイルの削除や上書きをしてしまった
  • HDDがウィルスに感染してしまった
  • フォーマットを行ってしまった
  • データのアクセス中に電源が切れた

論理障害が発生すると、パソコンが再起動を繰り返したり、必要なファイルにアクセスできなくなるといった症状が見られるようになります。

物理障害と論理障害のどちらが発生しているのかよって対処法は変わってきますが、HDDを水没させてしまったり、高いところから落下させてしまったりと原因が明確にわかっている場合を除き、物理障害と論理障害を見分けるのは非常に難しいと言われています。

HDDが水没してしまった時のNG行動

ここからはHDDが水没してしまった時に絶対にしてはいけない行動を紹介していきます。

水洗いをする

パソコンやHDDに泥などがついてしまった場合に水洗いをしたくなるかもしれませんが、絶対に水洗いはしないようにしましょう。水洗いをした際に泥やゴミがHDDの内部に入り込んでしまい、故障してしまう原因になります。

通電する

HDDが水没してしまった時に通電を行なってしまうと、電気系統がショートしてしまい症状が悪化するだけでなく、最悪の場合には感電などのリスクがあります。水没してからしばらく経って乾いているように見えても、HDDの内側に入ってしまった水分は乾かずに残っている可能性があるため注意が必要です。

また、水没した際にHDD内部にゴミやホコリなどが入り込んでしまっているケースもあり、そういった場合に通電をしてしまうと、データを記録するプラッタという部品が傷つき、データ復旧が難しくなってしまうことがあるため、通電はなるべく避けるようにしましょう。

HDDの分解をする

HDDの内部に水やホコリなどが入っていると聞くと、HDDを分解して水分や汚れを取り除こうと考える方もいるかもしれませんが、HDDは精密機器であるため、汚れを拭き取る際に重要な部品に傷がついてしまう可能性があります。基本的にHDDの分解はクリーンルームで行うことが推奨されていますし、HDDを個人で分解することによってメーカーの保証対象ではなくなってしまうこともあるので、分解は絶対に行わないようにしましょう。

ドライヤーなどで乾燥させる

HDDに水がついてしまうと焦ってドライヤーなどで乾かして水分を飛ばそうとしてしまいがちですが、これも避けるようにしましょう。内部に入った水分がドライヤーなどによって乾燥すると、水分が蒸発した後に残ったホコリやゴミがHDD内部に残ってしまい故障の原因になってしまいます。

また、ドライヤーを使わずにそのまま自然乾燥させるのも同じく故障の原因になるので乾燥してしまう前に後述する対処法を実施するようにしましょう。

データ復旧ソフトを使用する

水没してしまったHDDからデータを取り出すためにフリーのデータ復旧ソフトを使用するのもNG行動になります。軽度な論理障害の場合はデータ復旧ソフトで対応できるケースが多いですが、水没などの物理障害の場合は難しく、データ復旧ソフトを使用することで症状が悪化してしまうこともあるのでなるべく避けましょう。

HDDが水没してしまった時の対処法

HDDが水没してしまった際には、そのままの状態で放っておくと乾燥してしまい、故障の原因になるので、なるべく早く適切な対処をすることが大切です。

ここでは、水没してしまった際の適切な対処法について詳しく紹介していきます。

1.タオルと密封パックを準備する

HDDが水没してしまった際にはタオルと密封バックを使って対処をすることが可能です。可能ならなるべく清潔なタオルを準備するようにしましょう。

もし、密封パックが手元にない場合は、ビニール袋とゴムを使うことで、同じように対処することができます。

2.HDDの表面をタオルなどで拭く

必要なものが準備できたら、まずはHDDの表面をタオルで綺麗に拭いていきます。タオルは乾いた状態か硬く絞った状態で拭き取るようにしましょう。この時、小さな石や砂などがHDDに付着している場合はなるべく綺麗に拭き取りましょう。内側から外側にかけて拭き取るようにすることで、不純物がHDDの内側に入ってしまうのを防ぐことができます。

3.HDDを湿ったタオルで包み込む

HDDの表面の汚れや水分を拭き取ることができたら、次はタオルを水で濡らして硬く絞り、HDDを包んでください。パソコンのHDDの場合は、タオルが大きければパソコンごと包んでしまって大丈夫ですが、難しい場合はHDDをパソコンから取り出してから、HDDのみタオルで包むようにしましょう。

4.密封パックに入れる

HDDを濡れたタオルで包んだら、密封パックに入れて乾燥を防ぐようにしましょう。可能であればチャックがついて密封できるものが良いですが、難しい場合はビニール袋に入れて、口の部分をゴムなどで縛る形でも大丈夫です。

水没して故障したHDDのデータを復旧する方法

適切な処置が完了した後は、なるべく早くデータ復旧を行うようにしましょう。ここではデータ復旧を行う方法を紹介していきます。

データ復旧業者に依頼する

HDDの水没は物理障害に分類されるため、個人でデータの復旧を行うことは非常に難しいです。そのため、HDDのデータ復旧業者に依頼をするようにしましょう。基本的に、水没してからデータ復旧の依頼をするまでの期間が短いほどデータ復旧の成功確率も高くなります。

どのデータ復旧業者に依頼するのがいいか迷っているなら、データ復旧協会DRAJに加盟している企業がおすすめです。DRAJに加盟している企業は、データ復旧が成功した場合にのみ費用が発生する、技術力が高くデータ復旧の確率も高いなどの特徴があります。DRAJはデータ復旧の悪徳業者を排除するための活動も行なっているため、安心して依頼をすることができるでしょう。

大事なデータがある場合はメーカー修理に出さない

HDDが水没したり故障したりした時にメーカー修理に出すという選択肢もありますが、データ復旧業者とは違い、メーカー修理に出すとHDD内のデータは全て初期化されてしまうので注意が必要です。大事なデータがある場合は、メーカー修理ではなくデータ復旧業者に依頼をするようにしましょう。

まとめ

HDDの水没は物理障害に分類され、個人で修理を行うのは非常に難しいです。HDDが水没してしまった際には、清潔なタオルで表面を拭き、その後濡れたタオルでHDDを包んで密封パックに入れておきましょう。

ドライヤーで乾かしたり、自分で分解したりすることは、故障の原因になるため絶対に避けるようにしましょう。

少しでも早く復旧のをする方が復旧の成功確率も高くなるので、データの復旧が必要な場合は、なるべく早く専門の復旧業者に依頼をするようにしてください。

HDDとは?構造や仕組み、故障した時の対処法まで詳しく解説

HDDはパソコンなどの記憶装置として使われていますが、精密機器であるためちょっとした衝撃で壊れてしまうことがあります。また、経年劣化などで寿命を迎えてしまうこともあります。

この記事では、HDDの基本的な構造や仕組み、寿命などについて詳しく解説していきます。SSDとの違いや故障した際の対処法についても紹介しているので、HDDについて気になる方はぜひ参考にしてみてください。

HDDとは?

HDDとはハードディスクドライブ(Hard Disc Drive)を略した言葉で、パソコンをはじめとする様々なコンピュータに搭載されている記憶装置です。

パソコンなどで画像や映像などのデータを保存する部品で、パソコン以外では外付けのHDDやテレビのHDDレコーダー、ゲーム機などにも使用されています。

そもそも最初に商用として開発されたHDDは、1956年に出荷された「IBM 305 RAMAC」だと言われています。当時のHDDは今のものと比べてはるかに大きかったため、一部のデータセンターなど限られた場所でのみ使用されていました。

その後、HDDの軽量化が進み1990年ごろになると20GBほどの容量のあるHDDが普及し始め、現在では1TB以上の容量のあるHDDが主流となっています。

HDDの構造

プラッタ(磁気ディスク)

HDDに使われている部品の中で、データを記録する役割を担っているのが「プラッタ(磁気ディスク)」になります。磁性体が付いている金属製のディスクで、HDDは基本的に複数のプラッタで構成されています。プラッタの枚数が増えるほど保存できるデータの容量も増えていきます。

プラッタは非常に繊細な部品で、少しのキズや指紋が付着するだけで正常に動作しなくなってしまうことがあります。プラッタにキズがつくことによって起こる障害を「スクラッチ障害」と呼び、基本的に修理をするためには業者に依頼するしかありません。

磁気ヘッド

先ほどプラッタはデータを記録する役割があるとお伝えしましたが、「磁気ヘッド」はデータの読み書きを行う役割を担っています。磁気ヘッド自体は小さな部品で、プラッタにデータの読み書きを行うために存在するため、プラッタと同じ数だけ磁気ヘッドもあるということになります(プラッタの両面にデータ記録する場合は、それぞれの面に磁気ヘッドも存在します)。

正常な状態では、磁気ヘッドとプラッタは接触しないように設計されていますが、外部からの衝撃や経年劣化などによって磁気ヘッドとプラッタが接触してしまうと、障害が発生してデータの読み書きができなくなってしまうことがあります。

これを「磁気ヘッド障害」と呼び、HDDからカタカタ・カチカチ・キュルキュルといった異音が聞こえる場合は、HDDが故障しかけている可能性が非常に高いので、なるべく早くHDDの使用を停止して、データのバックアップやHDDのデータ復旧業者に相談するようにしましょう。

HDDから異音が発生する場合の対処法などについてはこちらの記事で詳しく説明していますので、気になる方はぜひ参考にしてみてください。

スピンドルモーター

磁気ヘッドがプラッタにデータを記録する役割を担っていますが、そもそもプラッタが回転していないと、データの読み書きを行うことができません。そこで、プラッタを回転させる役割を持っているのが、「スピンドルモーター」と呼ばれる部品になります。

スピンドルモーターの回転数が速くなるほど、データの記録にかかる時間も速くなります。主な回転速度には「毎分5,400回転」「毎分7,200回転」「毎分10,000回転」「毎分15,000回転」などがあり、この速度はHDDによって異なります。

このモーターに障害が発生してしまうと、回転がうまく行われなくなり、データの読み書きができなくなってしまうことがあります。専門知識がない方では修理することが難しく、無理に直そうとすると症状が悪化してしまう可能性があるため、絶対に行わないようにしましょう。

シークモーター

磁気ヘッドがついているアームを動かすためのモーターを「シークモーター」と呼んでいます。2つの磁石によって発生する磁力をコイルに伝えてモーターを動かすという仕組みになっています。スピンドルモーターと同じく経年劣化などにより、シークモーターが故障するとデータの読み書きができなくなってしまいます。

アクチュエーター

磁気ヘッドを磁力によって任意のトラック上で移動させる役割を担う部品は「アクチュエーター」と呼ばれています。素早く繊細な動きをする部品のため、ちょっとした衝撃などで故障することがあります。磁気ヘッドの位置を決める役割を担っているので、別名「位置決め装置」とも呼ばれています。

HDDの仕組み

HDDは先ほどお伝えした各部品によってデータの読み書きを行っています。HDDのデータの読み書きは、下記のような流れで行われます。

  1. シーク(探す)
  2. サーチ(検索する)
  3. データの転送を行う

「シーク」では、アクチュエーターがデータの読み書きをしたいトラックへ磁気ヘッドを誘導し、「サーチ」で、プラッタの回転に伴いデータが磁気ヘッドの位置に来るまで待機をして、磁気ヘッドの位置に来た際にデータの読み込みを開始するという仕組みです。

これら一連の処理が早いほど、データの読み書きが早いHDDということになります。

磁気ヘッドとプラッタの間には、0.02μmほどのごく僅かな隙間しか開いていないため、HDDを落下させてしまったり、衝撃を加えたりするとこの隙間が無くなってしまい故障してしまうのです。

また、HDDの記録方式には下記の2つの方式があります。

水平磁気記録方式

水平磁気記録方式は、HDDのデータ記録において、磁性層を水平方向に磁化する記録方式のことをいいます。高密度化を行うためには1つのビットを小さくする必要がありますが、これにより「熱揺らぎ問題」と言われる現象が発生し、データを紛失してしまうというリスクがあります。

垂直磁気記録方式

水平磁気記録方式の欠点を解消するために考えられたのが、垂直磁気記録方式で、2006年頃からこちらの方式への移行が進んでいきました。当初は、この方式は実用化が難しいとされていましたが、技術の進歩とともに商用化がされるようになってきました。

HDDは精密機器なので分解の際にはクリーンルームが必須

HDDはすでにお伝えしている通り非常に精密な機械なので、少しのホコリや指紋が部品に付着するだけでも故障の原因となってしまいます。

HDDに物理的な障害が発生してしまった際は、自分で分解をしない方がよいとされていますが、その最大の理由が一般家庭ではホコリなどの侵入を完全に防ぐことができないという点にあります。

データ復旧業者などに依頼をすれば、専用のクリーンルームを保有していることが多いので、ホコリなどの侵入を防ぎつつデータの復旧を行なってくれるでしょう。

HDDとSSDの違い

HDDとよく似た記録媒体にSSDと呼ばれるものがあります。SSDとはソリッドステートドライブ(Solid State Drive)の略で、HDDがプラッタと呼ばれるディスクにデータを読み込みしているのに対して、SSDは内蔵されているメモリーチップにデータを読み込みするという仕組みになっています。

SSDの方が後から出てきた技術で、最近ではHDDではなくSSDが内蔵されているパソコンも徐々に増えてきています。

HDDと比較したSSDのメリットには下記のようなものが挙げられます。

  • 衝撃に強く故障リスクが少ない
  • データの読み書き速度が速い
  • 動作音が静か
  • 軽量化されている商品が多い

一見するとHDDよりもかなり優れているように感じますが、SSDには下記のようなデメリットもあります。

  • 大容量の商品はまだ少ない
  • 価格が高い

簡単にまとめると、速度や耐久性、静音性などの面ではHDDより優れていますが、その分価格が高くなりやすく、保存できるデータ容量がHDDより少なくなっているということになります。

HDDの寿命と故障の原因

ここからはHDDの寿命の目安や故障の原因について解説していきます。

HDDの寿命は約4年程度

一般的に、パソコンなどに内蔵されているHDDの寿命は約4年程度、外付けHDDの寿命は約3年程度と言われています。

ただし、こちらはあくまで目安で使用時間や使用方法によって変わってきます。HDDに衝撃を加えてしまったり、熱がこもりやすい環境で使用を続けている場合には一般的な寿命よりも早く故障してしまうので注意が必要です。

また、4年以上経っても問題なく使用できるケースもあります。ただし、経年劣化などによりいつ故障をしてもおかしくない状態なので、定期的にバックアップを取ったり、新しいHDDやSSDへの移行を検討することをおすすめします。

HDDが故障する原因には論理障害と物理障害の2種類が存在しています。それぞれの特徴について簡単に解説していきます。

故障の原因① 論理障害

論理障害は、HDDに保存されているデータに問題が発生することによって引き起こされる障害のことをいいます。主な原因には、HDDのフォーマットやウィルス感染、データを誤って削除してしまったなどが挙げられます。

論理障害が発生すると、HDDのフォーマットを要求されたり、PCが起動しない、再起動が繰り返される、必要なデータが消えてしまうなどといった現象が発生します。

軽度の論理障害であれば、フリーソフトや市販のデータ復旧ソフトで解決できる場合もありますが、逆に症状を悪化させてしまうケースもあります。

そのため、論理障害によるデータ復旧は、専門知識がある方以外は専門業者に依頼することをおすすめします。

故障の原因② 物理障害

物理障害は、データではなくHDD本体が物理的に故障してしまったことにより引き起こされる障害のことをいいます。こちらはHDDを落としてしまった場合や水没させてしまった場合などが主な原因になります。また、経年劣化による部品の故障も原因として挙げられます。物理障害が発生したHDDは、カチカチ・キュルキュルといった異音がするケースが多く、その他に、パソコンの再起動が繰り返される、パソコンがフリーズする、HDDの認識がうまくされないといった症状も見られます。

物理障害の修理を個人でするのは非常に難しく、明確に落としてしまった場合などを除き論理障害と区別するのは難しいので、データの復旧が必要な場合は専門業者に依頼するようにしましょう。

HDDが故障した際のNG行動

ここからはHDDが故障したしまった際にしてはいけないNG行動について詳しく解説していきます。万が一HDDが故障してしまった時に症状を悪化させないためにも、事前に知っておくことが大切です。

電源のオン・オフを繰り返す

パソコンに不具合が発生している場合は、一度電源を落として再度付けてみることで症状が改善することがあります。しかし、HDDが故障をしてしまっている状態で電源のオン・オフを繰り返してしまうと、HDDに負荷を与えてしまい症状が悪化してしまうケースがあります。

症状が悪化してしまうと、データ復旧が難しくなってしまうこともあるので、なるべく電源のオン・オフを繰り返さないようにしましょう。

フォーマットを行う

パソコンがHDDを認識しない時や再起動を繰り返すときに「フォーマットをしますか?」というメッセージが表示されることがあります。フォーマットとはファイルを整理しデータの管理ができるように修正し、初期化する操作のことをいいます。実行してしまうと、HDD内のデータが全て消えてしまうため、必要なデータがある場合は絶対に行わないようにしましょう。

叩いて衝撃を与える

HDDに異常が発生した際に、HDDを叩いて直そうとすることがあるかもしれませんが、前述の通りHDDは精密機器であるため、衝撃を加えるのはおすすめできません。

HDDに衝撃を加えることでかえって症状が悪化するケースも考えられるため、異常が発生している時こそ慎重に取り扱うことが大切です。

自分で分解する

HDDの分解は、ホコリなどの入らないクリーンルームで行う必要があるため、自分で分解するのは絶対に避けるようにしましょう。また、HDDに知識がない場合は論理障害と物理障害の区別が難しいため、論理障害が発生しているときにHDDを分解することで物理障害を併発してしまうと、データ復旧業者でもデータの取り出しが難しくなってしまいます。

また、復旧が可能な場合でも費用が高くなってしまう可能性が高いので、自分での分解は避けることをおすすめします。

HDDが故障した際の対処法3選

データ復旧ソフトを使用する

HDDが故障してしまった際に、データ復旧ソフトを使用することで故障の改善や消えてしまったデータの復旧ができる可能性があります。しかし、前述の通り、場合によっては症状を悪化させてしまうケースも考えられるため、会社のパソコンなどで本当に大切なデータがある場合は自己判断でデータ復旧ソフトを使用せずに、専門のデータ復旧業者への依頼を検討するようにしましょう。

データ復旧会社に依頼する

確実にデータの復旧を行いたい場合は、データ復旧業者への依頼がおすすめです。今までの知識と経験からHDDの状態に合わせた復旧作業を行なってくれるため、データ復旧の確率はかなり高いと言えます。セキュリティ面などで不安がある場合には、セキュリティ対策をしっかりしている業者を選ぶようにしましょう。

データ復旧協会DRAJに加盟している企業であればセキュリティ対策がしっかりしているだけでなく、技術力の高さや妥当な費用での作業などが約束されているのでおすすめです。

メーカーに修理に出す

HDDが故障した際には、メーカー修理に出すという方法もあります。ただし、メーカー修理はHDD自体を使用できるように工場出荷時の状態に戻してくれるだけで、HDDの中身を修復してくれるわけではない点に注意しましょう。特に大切なデータがHDD内にある場合はメーカー修理ではなく、データ復旧業者に依頼をするようにしましょう。

まとめ

HDDはハードディスクドライブを略した言葉で、パソコンやゲーム機などに搭載されている記憶媒体のことをいいます。HDD内にはプラッタや磁気ヘッド、モーターなど様々な精密部品が搭載されており、少しの衝撃でも故障してしまうため慎重に取り扱うことが大切です。HDDの寿命は内蔵HDDで約4年、外付けHDDで約3年と言われています。動作がおかしくなってきたらバックアップや新しいHDDへの買い替えを検討し、個人の判断で分解はしないようにしましょう。

データ復旧が必要になった場合は、データ復旧協会DRAJに加盟している企業に依頼するのがおすすめです。常任理事を務めている5社は豊富な実績と世界でもトップクラスの技術を持っているので、スムーズかつ高品質なサービスの提供が可能です。

中でも「アドバンスデザイン」は当サイトで紹介しているデータ復旧業者の中でも特におすすめの業者になります。日本で初めてデータ復旧サービスの提供を始めた老舗の会社で、軍事レベルのセキュリティー管理を行っているので、重要なデータを管理する機器でも安心して預けることができるでしょう。

ハードディスク(HDD)の正しい捨て方とは?データの消去方法も詳しく解説

HDDを捨てるには、無料で処分する方法からお店に買い取ってもらう方法まで、さまざまな手段があります。HDDを捨てる際は、事前にデータを削除することが大切です。処分方法によっては有料でデータを削除してくれるところもありますが、削除してもらえない場合は自分でデータを削除してから処分しましょう。

この記事では、HDDの正しい捨て方を解説しています。データの消去方法もあわせて説明していますので、HDDの捨て方を知りたい方は、最後まで読んでみてください。

HDDの正しい捨て方

HDDを捨てるにはいくつかの方法があり、かかる費用や手間が異なります。ここでは6つの捨て方を紹介します。

不燃ごみに出す

HDDは不燃ごみとして捨てることができます。普通のごみと同様に捨てられるため、処分するための費用が必要ありません。

ただし、データを削除しないまま不燃ごみとして捨てると、ごみを収集される前にHDDが盗難される恐れがあります。HDDを不燃ごみとして捨てる場合は、事前にデータを削除することを忘れないようにしましょう。

自治体の回収ボックスに出す

自治体によっては、「使用済小型家電回収ボックス」などの回収ボックスを用意しているところがあります。回収ボックスに出す際の場所やルールは各自治体によって定められています。基本的に無料で捨てられますが、自分でデータを消去しなければならないならないところもあるため、自治体に確認してみてください。

リサイクルショップに持っていく

HDDはリサイクルショップで処分してくれる場合があります。ただ処分するだけでなく買い取ってくれるため、多少なりとも値段がつくかもしれません。

リサイクルショップで買い取ってもらう場合は他者の手にわたるため、事前にデータを削除しなければなりません。店舗によってはデータの削除も行ってくれる場合があるため、お店に確認しましょう。

フリマ・オークションに出品する

フリマやオークションにHDDを出品すると、リサイクルショップよりも高く売れる場合があります。高性能のHDDであればあるほど、高い値段がつきやすくなるでしょう。

一方で、「出品したものの、誰にも買ってもらえなかった」という可能性もあります。「フリマやオークションに出品しても売れなければリサイクルショップに持っていく」など、状況に合わせて捨て方を変えるのもよいでしょう。

不用品回収業者に依頼する

HDDを処分したいときは、不用品回収業者に依頼するのもひとつの手段です。不用品回収業者に依頼すると回収コストがかかりますが、手軽に処分できます。

引っ越しなど不用品が多く発生するときに、HDDもあわせて処分してもらうとよいでしょう。業者に電話をかければ、日程を調整したり場所を指定したりしたうえで回収に来てもらえます。

パソコンショップに持っていく

パソコンショップに持っていくと、HDDを買い取ってくれる場合があります。メーカーやお店によっては、有料でデータを消去してくれるところもあります。データの削除をしてもらえると、安心して処分を依頼できるでしょう。

HDDのデータを削除する方法

HDDを処分する場合、データの削除をどうするかという問題があります。処分先によってはデータの削除を行ってくれる場合もありますが、不燃ごみやオークションに出す場合は自分で削除しなければなりません。

ここでは、HDDのデータを削除する4つの方法を説明します。

Windowsの機能で初期化を行う

Windowsを使用している場合は、備え付けの機能でHDDを初期化することができます。ここでは、Windows8.1以降の場合の初期化方法を説明します。

  1. スタートメニューから歯車マークの「設定」をクリックする
  2. 「更新とセキュリティ」から「回復」をクリックする
  3. 「このPCを初期状態に戻す」欄にある「開始する」をクリックする
  4. 「個人用ファイルを保持する」を選択する
  5. 「お使いのアプリは削除されます」と表示されたら「次へ」をクリックする
  6. 「このPCをリセットする準備ができました」と表示されたら「リセット」をクリックする

HDDを初期化する際は、必要なバックアップをとっておくようにしましょう。

ソフトウェアを使用する

データを削除するソフトウェアを使用すると、HDDのデータを削除できます。ソフトウェアによって手順は異なりますが、大まかな流れは以下の通りです。

  1. ソフトウェアをパソコンにセットする
  2. 外付けHDDのデータを削除したい場合は、パソコンに外付けHDDを接続する
  3. ソフトウェアの手順に沿ってデータを削除する

HDDを物理的に破壊する

HDDのデータ削除には、ソフトウェアを使わずに物理的にHDDを破壊するという手順もあります。厳密にはデータを削除しているわけではありませんが、HDDを読み取れない状態にすることで、データを取り出せないようにします。HDDを物理的に破壊する方法の例は、以下の通りです。

  • 手で分解する
  • ハンマーでたたく
  • ドリルで穴をあける

データを読み取れなくする場合は、データが保存されている「プラッタ」という部分を壊さなければなりません。自分でハンマーでたたくときは、プラッタが壊れているかわからないこともあるでしょう。物理的に破壊する場合は、正しく破壊できているか自分で判断するのが難しい可能性があります。

専門の業者に依頼する

パソコンを扱う専門の業者に依頼すると、HDDのデータを削除してもらえます。最も費用がかかる手段ではありますが、確実に削除できるというという点がメリットです。

自分で物理的に破壊する場合、部品が飛び散ってケガをする恐れがあります。自分で初期化をしたりHDDを壊したりするのが難しい場合は、専門の業者に頼むのがよいでしょう。

HDDを取り外す方法

HDDを壊す場合、HDDをパソコンなどから取り外さなければなりません。ここでは、HDDを取り外す方法を説明します。

ノートパソコンから取り外す

ノートパソコンからHDDを取り外す場合は、以下の手順で行います。

  1. パソコンの電源を切ってコンセントを抜く
  2. パソコン本体を裏返してハードディスクマーク(円筒形マーク)の付いたふたを外す
  3. ハードディスクを取り出す
  4. 接続部品が付いている場合は外す

デスクトップパソコンから取り外す

デスクトップパソコンからHDDを取り外す場合は、以下の手順で行います。

  1. パソコンの電源を切ってコンセントを抜く
  2. サイドパネルを外す
  3. マウンター(金属部品)についているHDDを外す

外付けHDDから取り外す

外付けHDDから取り外す場合は、以下の手順で行います。

  1. ケース(カバー)を外す
  2. HDDの固定金具(マウンタ・ネジ)を外す
  3. HDDを取り出す

HDDに関する基礎知識

ここでは、HDDの基礎知識をおさらいしておきましょう。

そもそもHDDとは?

HDDとはHard Disk Driveの略で、パソコンやサーバーのデータを保存するための部品です。3.5インチや2.5インチのサイズがあり、パソコンのみならず、家電やゲーム機などにも使われています。

HDDとSSDの違い

HDDとよく比較されるものにSSDがあります。SSDはSolid State Driveの略で、HDDと同様に記憶装置の一種です。HDDに比べて故障するリスクが低く、データの読み書きが速いという特徴があります。一方で容量はSSDよりもHDDのほうが大きく、値段もHDDのほうが安いのが一般的です。

まとめ

HDDを捨てるには、「不燃ごみに出す」「自治体の回収ボックスに出す」などいくつかの方法があります。HDDを捨てる際は、事前にデータを削除することが必要です。回収先によっては有料でデータを削除してくれるところもありますが、削除してもらえない場合は自分でデータを削除してから処分しましょう。

HDDのデータを削除する場合は、「初期化をする」「専門の業者に依頼する」などの方法があります。自分にとってやりやすい方法でデータを削除しましょう。

HDDの不良セクタとは?修復する方法や原因を詳しく解説

HDDの不良セクタとは、障害が発生してデータの登録ができなくなった記憶装置のエリアのことです。不良セクタが発生するとパソコンがフリーズしやすくなったり、「ファイルが壊れています」などのエラーメッセージが表示されるようになったりします。

この記事では、不良セクタの原因や修復方法を解説しています。不良セクタについて知りたい方は、最後まで読んでみてください。

HDDのセクタに関する基本情報

セクタとは、何のことでしょうか。ここでは、基本情報を確認しておきましょう。

そもそもセクタとは?

セクタとは、HDDなどコンピュータの記憶装置にデータを読み書きする最小の単位です。

ディスクを円状に分けた単位を「トラック」と呼び、円状に分けたうえでさらにディスクの中心から放射状に等間隔で区切った範囲を「セクタ」と呼びます。1つのセクタあたりの記憶容量は、512バイトから2048バイトであることが一般的です。

不良セクタとは?

不良セクタとは、その名の通り壊れたセクタ、つまり何らかの障害が発生してデータを記憶できなくなった領域のことです。セクタ内でエラーが発生したのが1バイト分だけだったとしても、1つのセクタ全体が利用できない状態になります。

不良セクタが発生すると、ファイルが破損して開かなくなるなど、パソコンを使ううえでの不具合が発生しやすくなります。

HDDに不良セクタが発生してしまう原因

不良セクタが発生する原因には、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは、考えられる3つの原因を解説します。

HDDの初期不良

現在の製造技術では、基本的に最初から不良セクタをゼロにすることができません。そのため、工場からHDDを出荷する時点で不良セクタが存在することがよくあります。

ただし、出荷時から存在する不良セクタは、正常なセクタにスキップできるのが一般的です。そのため、出荷時から不良セクタがあるからといって「エラーで使えない」といったことは少ないでしょう。しかし、出荷時点で多くの不良セクタが含まれていた場合は、最初から正常に動かないことも考えられます。

HDDのヘッド障害

HDDのヘッドが破損すると、不良セクタが発生する恐れがあります。ヘッドとは、HDD内でデータを読み書きする部品です。長年使用することによる劣化や衝撃などのためにヘッドが破損すると、データを読み書きする際にディスクの記録面と接触して「スクラッチ」という傷をつけてしまう恐れがあります。

スクラッチが付くと不良セクタとなって、データを正常に読み取れなくなります。

磁気の劣化

不良セクタの原因には、データ記録面の磁性体の劣化が考えられます。

HDDを長年使用すると、劣化によって磁性が低下していきます。磁性が低下すると、読み込みができなくなり、不良セクタが発生するかもしれません。磁性体が劣化したまま続けると、不良セクタの領域が拡大して症状が悪化する可能性もあります。

HDDの不良セクタによって発生するトラブル

不良セクタが発生すると、どのようなトラブルが起きるのでしょうか。ここでは、発生しやすいトラブルを4つ紹介します。

パソコンがフリーズする

不良セクタが発生すると、パソコンがフリーズする恐れがあります。パソコンが頻繁にフリーズすると、作業を効率的に進められません。また、大事なデータを保存している途中でフリーズしてしまうと、データの破損なども考えられます。

フリーズしているからといって強制的に電源のオン・オフを行うと、不良セクタが拡大する恐れがあります。電源のオン・オフは控えましょう。

パソコンの起動や動作が遅くなる

不良セクタが発生すると、パソコンの起動や動作が遅くなる可能性があります。起動に時間がかかると、パソコンで作業をしたいときにすぐに取りかかれず、不便に感じることもあるでしょう。また動作が遅いために作業をスムーズに行えず、効率的に仕事ができなくなる可能性もあります。

エラーメッセージが表示される

不良セクタが発生すると、エラーメッセージが表示されるようになります。「ファイルが壊れています」「ドライブCの読み込みに一般的なエラーが発生しました」「フォーマットしてください」といったエラーが表示されるようになったら、HDDに不良セクタが発生している可能性があります。

HDDから変な音が聞こえるようになる

HDDから「カチカチ」「カタカタ」といった変な音が聞こえるようになったときは、不良セクタが発生しているかもしれません。ヘッドがディスクに接触しているときには「シュー」といった音が聞こえることもあります。

これらの音が聞こえたら電源を落とすようにしましょう。電源を付けた状態でヘッドがディスクに接触していると、ディスクに傷を付けてしまう可能性があります。

HDDの不良セクタをマークする方法

WindowsなどのOSでは、不良セクタが発生したときにマークする機能があります。

不良セクタのマークとは、「このセクタは使えない」とOSに認識させて使用しないように設定することです。Windowsの場合、CHKDSKやSCANDISKなどの仕組みを使えば、不良セクタのマークが可能です。

不良セクタをマークする場合は、以下の手順で行いましょう。

  1. Windowsの検索ボックスに「cmd」と入力する
  2. 「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択する
  3. ウインドウに「chkdsk c:/f /r」と入力して「Enter」キーを押す
  4. 「ボリュームが別のプロセスで使用されているため、CHKDSKを実行できません。次回のシステム起動時に、このボリュームのチェックをスケジュールしますか?」と表示されたら、「Y」と入力する

チェックが完了すると不良セクタが「使用できない」とマークされて、スキップされるようになります。あくまで正常にデータを読み書きできるようにするための方法であり、不良セクタの数を減らす方法ではありません。

HDDの不良セクタを修復する方法

不良セクタが発覚した場合、修復するにはいくつかの方法があります。ここでは3つの方法を紹介します。

エクスプローラーから修復

エクスプローラーから修復する場合、使用しているWindowsのバージョンによって修復方法が異なります。ここではWindows 10の場合を例に、修復手順を説明します。

  1. エクスプローラーを起動して「PC」を選択する
  2. 不良セクタを含むディスクを右クリックして「プロパティ」を選択する
  3. 「ツール」タブのエラーチェック欄にある「チェック」を選択する

チェックが終わったら、表示されたドライブの状態を確認しましょう。エラーが出た場合は、メッセージの指示に従います。エラーがなく「このドライブをスキャンする必要はありません」といったメッセージが出た場合も、念のためドライブをスキャンしておくと安心です。

コマンドプロンプトから修復

不良セクタをコマンドプロンプトから修復する場合は、以下の手順で行います。

  1. Windowsの検索ボックスに「cmd」と入力する
  2. 「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択する
  3. ウインドウに「sfc /scannow」と入力して「Enter」キーを押す

「sfc /scannow」コマンドを使うと、Windowsのシステムファイルの異常確認や修復を行えます。

フリーソフトで修復

ここでは、AOMEI Partition Assistant Standardというフリーソフトで修復する方法を説明します。

  1. AOMEI Partition Assistant Standardをインストールして起動する
  2. 不良セクタがあるドライブを選んで右クリックし、「詳細処理」→「パーティションをチェック」を選択する
  3. エラーをチェックする方式を選択して「はい」を選ぶ
  4. 「開始」ボタンを選択して不良セクタのチェックを行う

データが破損してしまった場合はデータ復旧業者への依頼がおすすめ

HDDのデータが破損してしまった場合は、データ復旧業者に依頼するのがおすすめです。

フリーソフトなどを使って自分で復旧できる場合もありますが、知識がない状態で復旧作業を行うと症状が悪化する可能性があります。症状が悪化すると、最初からデータ復旧業者に依頼していれば修復できたデータも修復できなくなったり、一層修理コストがかかったりする可能性があります。

修復のコストはかかるものの、大事なデータを復旧したい場合はデータ復旧業者に依頼するようにしましょう。

まとめ

不良セクタとは、データの読み書きを行う記憶装置にエラーが発生した状態です。不良セクタが発生すると、パソコンがフリーズしやすくなったり、エラーメッセージが表示されるようになったりします。

不良セクタの疑いがある場合は、本記事で紹介した修復手順を試してみてください。データの破損がわかったときは、自分で修復しようとせず、データの復旧業者に依頼するのがおすすめです。

HDDのエラーチェックとは?確認方法や修復方法を詳しく解説

HDDのエラーチェックとは、Windowsにインストールされているシステムドライブに問題がないかを調べる方法です。エラーチェックを行うと、論理ファイルのシステムエラーを修復できる可能性があります。

この記事では、エラーチェックの確認方法や修復方法を説明しています。HDDエラーに悩んでいる方は、参考にしてみてください。

HDDのエラーチェック(チェックディスク)とは?

HDDのエラーを修復したい場合、エラーチェック(チェックディスク)を利用するという方法があります。

エラーチェックとは、Windowsにインストールされているシステムドライブに問題がないかを調べる方法です。エラーチェックを行うと、ファイルシステムの整合性を確認して、論理ファイルのシステムエラーを修復できる可能性があります。エラーチェックで修復できるのはあくまでソフトウェアの故障の範囲で、ハードウェアの故障を修復することはできません。

HDDのエラーの種類

HDDのエラーは、大きく論理的なエラーと物理的なエラーに分けられます。ここではそれぞれのエラーについて説明します。

論理的なエラー(ソフトウェア)

論理的なエラーとは、ハードウェアは物理的に破損しておらず、内部のソフトウェアにエラーが発生している状態です。論理的なエラーには以下のようなものが含まれます。

  • ファイルシステムの破損
  • 誤操作によるフォルダやファイルの削除
  • コンピューターウィルスに感染してOSが起動できない

物理的なエラー(ハードウェア)

物理的なエラーとは、データを保存しているハードディスクの部品が物理的に故障し、読み込みや書き込みなどができない状態です。物理的なエラーには以下のようなものが含まれます。

  • HDDから異音がする
  • HDDから焦げた臭いがする
  • HDDを落として破損させてしまった

ソフトウェアのエラーチェックを行う方法

ソフトウェアの不具合を検知したときは、エラーチェックを行いましょう。ここでは、エラーチェックを行う3つの方法を説明します。

CHKDSKユーティリティを実行する

CHKDSKユーティリティを実行すると、HDDのチェックとメンテナンスができます。Windows 10 を例にしたCHKDSKユーティリティの実行方法は、以下の通りです。

  1. Windowsの「マイコンピュータ」を開く
  2. CHKDSKを行うドライブを右クリックする
  3. 「プロパティ」をクリックする
  4. 開いたダイアログの「ドライブのスキャン」をクリックする

コマンドプロンプトから実行する

エラーチェックは以下の手順でコマンドプロンプトから実行することも可能です。

  1. Windows 10 の検索の検索ボックスに「cmd」と入力する
  2. 最も一致する検索結果から「コマンドプロンプト」を右クリックし、「管理者として実行」を選択する
  3. コマンドプロンプトが開いたら「CHKDSK *: /f」を入力して、Enterキーを押す

「CHKDSK *: /f」の「*」は、修復対象のドライブ文字を入力します。例えばEドライブを修復したい場合、入力するのは「CHKDSK e: /f」です。

チェックが完了したら、「exit」と入力するとコマンドプロンプトが終了します。

他社のソフトを使って実行する

Windowsに搭載されているチェック方法のみならず、他社のソフトでエラーチェックを行うことも可能です。さまざまなエラーチェックのフリーソフトが公開されていますので、「エラーチェック ソフト」などと検索してみてください。

ソフトで確認できる内容と自分がソフトを使いたい要件が一致しているか、確認したうえで実行しましょう。

ハードウェアのエラーチェックを行う方法

ハードディスクの物理的なエラーが発覚した場合は、SMART情報を確認しましょう。SMART情報とは、ハードディスク自身がハードディスクの状態や故障について発行する情報です。

SMARTエラーの警告が表示された場合は、ハードディスクの異常を検知したときです。放置するとハードディスクが壊れて修復できなくなる可能性もあるため、SMARTエラーを検知したときは早めにバックアップを取りましょう。

SMART情報を確認する場合は、ツールを使うのがおすすめです。CrystalDiskInfoHDD Healthといったツールを使うと、SMART情報のエラーを取得できます。

エラーチェックで異常が見つかったらどうする?

エラーチェックを実施した結果、異常が見つかった場合は修復機能を使いましょう。修復機能には以下の2種類があります。

  • ファイルシステムエラーを自動的に修復する
  • 不良セクターをスキャンし、回復する

修復を行う際は数時間かかる場合があります。パソコンの作業に影響がない時間を選んで修復を行いましょう。

修復を試しても回復できない場合は、HDDを買い替えましょう。故障したHDDは早めにバックアップを取ることをおすすめします。

エラーチェック以外のHDDのメンテナンス方法

エラーチェックの実行以外にも、以下の方法でエラーチェックやHDDのメンテナンスを行える場合があります。

1. デフラグ

デフラグとは、ファイルの断片化(フラグメンテーション)を解消する方法です。ハードディスクはデータの読み書きを繰り返すうちに、1つのファイルが複数の領域に分断されて処理が遅くなります。この事象を解消するのがデフラグです。

デフラグの手順は以下の通りです。

  1. 「PC(コンピュータ)」上部にある「管理」を選択する
  2. 「クリーンアップ」あるいは「最適化」を行う

2. 不要なアプリケーションの削除

不要なアプリケーションはハードディスクの領域を圧迫します。以下の手順で削除しましょう。

  1. 「PC(コンピュータ)」から「プログラムと機能」を選択する
  2. 「プログラムのアンインストールまたは変更」から、使用頻度の少ないものや不要なものを削除する

不要なアプリケーションを削除するとハードディスクの空き領域が増え、クリーンな状態を保てます。

まとめ

HDDのエラーを検知した場合は、エラーチェックを行いましょう。エラーチェックには、「CHKDSKユーティリティを実行する」「コマンドプロンプトから実行する」などいくつかの方法があります。

エラーチェックの修復を試みても修理できない場合は、HDDの買い替え時です。事前にバックアップを取っておき、新しいHDDと交換しましょう。

外付けHDDの電源が入らない時の原因と対処法・注意点を詳しく解説!

外付けHDDの電源が入らない場合、周辺機器が故障したり、電力供給が不足していたりする可能性があります。修理に依頼する前に、ACアダプタやUSBケーブルを変えてみるなどいくつかの対処法を試してみましょう。

この記事では、外付けHDDの電源が入らない時に考えられる原因や対処法を解説しています。電源が入らない時に行ってはいけない動作についても説明していますので、電源が入らなくて困っている方は参考にしてみてください。

外付けHDDの電源が入らない時の症状

外付けHDDの電源が入らない場合、以下のような症状が出ている可能性があります。

通電しているのにランプがつかない

正常に動作する時は、電源を入れると外付けHDDのランプがつきます。しかし、電源を入れてもランプがつかない場合は、HDDそのものや周辺機器に不具合が発生していると考えられます。

ランプは光っているがHDDが起動しない

ランプは光っているものの外付けHDDが起動できない場合、HDDの電源が正常に入っていない可能性があります。周辺機器との接続などを確認してみましょう。

電源を入れてもすぐに落ちてしまう

外付けHDDの電源を入れてもすぐ落ちてしまう場合、外付けHDDに不具合が起きている可能性があります。接続しているアダプタやケーブルなどを交換してみましょう。

外付けHDDの起動音やモーターの音がしない

外付けHDDが正常に起動すると、起動音やモーターの音がします。電源を入れても音がしない場合、正常に電源が入っていない可能性があります。

外付けHDDの電源が入らない原因

外付けHDDの電源が入らない場合、以下のような原因が考えられます。

周辺機器の故障

外付けHDDの電源が入らない場合、HDDに接続している周辺機器が故障している可能性があります。ケーブルやアダプタが正しく接続されているか、故障していないかを確認してみましょう。端子に汚れやホコリがついていると接触不良が起きやすくなるため、汚れを取り除いて接続してみてください。

電力不足

外付けHDDへの電力の供給が不足していると、電源が入らないことがあります。例えば消費電力が大きい機械を複数接続していたり、タコ足配線で他の家電などと電力を共有したりしている場合、電力の供給が不安定になりやすくなります。コンセントから直接電力を供給したときに電源が入るか確認してみてください。

HDDの論理障害

外付けHDDが論理障害を起こしていると電源が入らなくなることがあります。

論理障害とは、内部のソフトウェアに発生しているエラーです。長期使用に伴う劣化や作業中の強制終了などが起きた場合、ファイルが破損して論理障害を起こしている可能性があります。

HDDの物理障害

外付けHDDが物理障害を起こしている場合も電源が入らない可能性があります。

物理障害とは、ハードディスクの部品が物理的に故障して読み込みや書き込みなどができなくなった状態です。HDDを落下させたり、電圧が異なるACアダプタを使用したりした場合に、HDDの部品が物理的に破損することがあります。HDDの経年劣化による寿命でHDD内の磁力が低下してディスク部分に傷がついていることも考えられます。

外付けHDDの電源が入らない時の注意点

外付けHDDの電源が入らない時、無理な動作を行うとデータの消失につながる恐れがあります。以下の動作は行わないように注意しましょう。

通電を続けない

外付けHDDの電源が入らない時は、通電を止めましょう。電源が入らない場合はHDDが故障していると考えられます。HDDが故障している時に無理に通電すると故障を悪化させる可能性があるため、HDDをコンセントから抜いておきましょう。

電源のON/OFFを繰り返さない

電源のON/OFFを繰り返さないようにしましょう。

HDDは、電源を入れるときに1番大きな負荷がかかります。再起動を繰り返すことで症状が悪化しやすくなり、データの復旧が難しくなる可能性があります。被害を最小限に留めるためにも、電源のON/OFFを繰り返すことは避けましょう。

大切なデータがある場合はフォーマットを行わない

外付けHDDに大切なデータを保管している場合は、フォーマットを行わないようにしましょう。フォーマットとは、ファイルシステムを整理しデータの管理ができるように修正し、初期化する操作です。

PCがHDDを認識しない時に、「フォーマットしますか?」といったエラーメッセージが表示される場合があります。指示に従ってフォーマットすると、論理障害が解消する可能性がある一方でデータがなくなる恐れがあります。PCからの指示通りにフォーマットしないよう、注意しましょう。

PCの強制終了をしない

HDDの電源が入らない時に限らず、PCの強制終了はおすすめしません。強制終了すると、作業していたファイルが破損したり、データが保存されなくなったりする可能性があるためです。HDDは常にデータを更新しており、更新途中に強制終了するとデータの復旧が難しくなる恐れがあります。PCの強制終了は行わないようにしましょう。

原因がわからない状態でデータ復旧ソフトを使わない

電源が入らない原因がわからない状態でデータの復旧ソフトを使うのは避けましょう。

データの復旧ソフトにはさまざまなものがありますが、知識のない状態でデータ復旧ソフトを使うのは危険です。論理障害の場合はデータ復旧ソフトで直る可能性もありますが、物理障害の場合は症状が悪化し、復旧できたはずのデータが復旧できなくなる可能性があります。

原因がわからない時は安易に復旧ソフトを使わず、専門業者に復旧を依頼しましょう。

外付けHDDの電源が入らない時の対処法

電源が入らない場合、簡単な対処で正常に電源を入れられるようになる可能性があります。修理を依頼する前に以下の方法を試してみてさい。

ACアダプタを変えてみる

HDDの電源が入らなければ、別のACアダプタとHDDを繋いでみましょう。ACアダプタの導線が切れていたり不自然に曲がっていたりする場合、電源が正常に供給できない場合があります。ACアダプタの故障が原因の場合、アダプタを変えることで直る可能性があります。

ただし、電圧の異なるアダプタを使うとショートする恐れがあるため注意しましょう。同じ機種・電圧の他のアダプタと交換してみてください。

USBケーブルを変えてみる

USBケーブルが故障している場合、ケーブルを変えることで電源が入る可能性があります。コネクタが正しければ、どのUSBケーブルでも代替が可能です。USBケーブルを交換しても症状が改善しない場合は、USBケーブル以外に原因があると考えましょう。

パソコンに問題がないか確認する

外付けHDDの電源が入らない場合、パソコン自体が正常に動いているかを確認してみましょう。他のパソコンに外付けHDDを繋いでも電源が入らない場合、HDDそのものの故障の可能性が高いです。他のパソコンに繋いで正常に動作する場合は、パソコンに問題があると考えましょう。

使うコンセントを変えてみる

電源が入らない場合は、使うコンセントを変えてみましょう。別のコンセントに繋いで正常に動く場合は、使用しているコンセントに原因があったと考えられます。

タコ足配線をしている場合は電力不足の可能性があるため、直接コンセントに刺すのがおすすめです。コンセントを変えても電源が入らない場合は、コンセント以外に原因がある可能性が高いです。

大事なデータがある場合はデータ復旧が必要

外付けHDDの電源が入らなくなったら、大事なデータの復旧作業が必要です。データを復旧するためには、以下の方法があります。

データ復旧ソフトを使用する

データ復旧ソフトを使用すると、データを復旧できる可能性があります。ただし、データ復旧ソフトを使用するのは、知識がある場合や故障の原因がわかっている場合に限定することをおすすめします。データ復旧ソフトをわからないまま使用すると、症状が悪化する可能性があるためです。

データ復旧業者に依頼する

データを安全に復旧したい場合は、データ復旧業者に依頼するのがおすすめです。データ復旧ソフトでは修理できない故障から復旧できる可能性もあります。

フリーソフトを使うよりもコストはかかるものの、データ紛失のリスクを抑えたい場合はデータ復旧業者に依頼しましょう。

メーカー修理に出すと初期化される可能性があるので注意

外付けHDDが故障した場合、メーカーのサポートに修理を依頼するという方法もあります。しかし、メーカーに修理を依頼すると、データが初期化される可能性があります。メーカー修理に出す場合は、初期化される可能性を事前に確認しましょう。初期化されたくない場合はデータ復旧業者に依頼するのがおすすめです。

まとめ

外付けHDDの電源が入らない場合、周辺機器の故障や電力不足などが原因に考えられます。ACアダプタやUSBケーブルを他のものに変えてみたり、使うコンセントを変えてみたりしてみましょう。

周辺の機器を変えても電源が入らない場合は、外付けHDDの故障が考えられます。故障の疑いがある時に強制終了や電源のON/OFFを行わないようにし、データ復旧業者にデータ復旧を依頼しましょう。

外付けHDDが接続と切断を繰り返す原因と対処法を詳しく解説!

外付けHDDが接続と切断を繰り返す場合、USBケーブルやACアダプタの故障、HDDそのものの故障が考えられます。USBポートの変更やUSBケーブル・ACアダプタの交換を試しても解消されない場合は、外付けHDDが故障している可能性を想定しましょう。

この記事では、外付けHDDが接続と切断を繰り返す場合の原因や解決策を説明しています。外付けHDDの接続で困っている方は、参考にしてみてください。

外付けHDDが接続と切断を繰り返す原因

外付けHDDが接続と切断を繰り返す場合、「USBケーブルの故障」「ACアダプタの故障」「外付けHDDの障害」の3つの原因が考えられます。まずは、USBケーブルが断線していないか、しっかりPCに刺さっているか、ACアダプタがコンセントにきちんと刺さっているかなどを確認しましょう。

USBケーブルが故障している

外付けHDDが接続と切断を繰り返している場合、USBケーブルの接続不良や故障の可能性が考えられます。まずはUSBケーブルがパソコンに繋がっているかを確認しましょう。奥までUSBケーブルをさしても繋がらないのであれば、USBケーブルの劣化や断線が考えられます。

USBケーブルが故障しているのか他に問題があるのかを確認するためには、他のUSBポートへの接続を試してみてください。それでも繋がらない場合は、他のPCに接続してみましょう。他のPCにも接続できない場合は、USBケーブルに問題がある可能性が高いです。

ACアダプタが故障している

外付けHDDとACアダプタがしっかり繋がっているか確認しましょう。ACアダプタが寿命を迎えていたり故障していたりすると、正しく接続されない可能性があります。ACアダプタをしっかりさしても接続できない場合は、他のUSBポートに接続してみたり、別のACアダプタに交換したりするなどしてみてください。

外付けHDDに障害が発生している

USBケーブルやACアダプタに問題がない場合、外付けHDDそのものに障害が発生している可能性があります。外付けHDDの障害には物理障害と論理障害の2種類が考えられます。

物理障害

物理障害とは、HDDが物理的に故障している状態です。外付けHDDから「カチカチ」といった音が聞こえたり異臭がしたりしたときは、内部の部品が壊れている可能性があります。

物理障害は自分で修理することが難しいため、専門の業者に修理やデータの復旧を依頼しましょう。外付けHDDは繊細な機械であるため、わずかなほこりでも悪影響を与えます。自分で分解しないようにしましょう。

論理障害

論理障害とは、HDDに保存されているデータが破損している状態です。論理障害の原因としては、意図しない初期化や強制シャットダウンなどが挙げられます。論理障害が発生すると「フォーマットしてください」というエラーが表示されたり、ファイルにアクセスできなくなったりします。

データをフォーマットすると初期化されるため、エラーが表示されたときはメッセージに従わないよう注意してください。対応の方法がわからない場合はデータ復旧業者に復旧を依頼しましょう。

外付けHDDが接続と切断を繰り返す際の解決策

外付けHDDが接続と切断を繰り返す場合は、以下の対策を実施してみてください。USBポートやUSBケーブル・ACアダプタを確認しても解消しない場合は、外付けHDDに問題がある可能性が高いです。

パソコンが外付けHDDを認識しているか確認する

まずはパソコンが外付けHDDを認識しているか確認しましょう。Windows10の場合、以下の手順で確認してみてください。

  1. Windowsマークをクリックしてデバイスマネージャーを選択する
  2. 「ディスクドライブ」を選択して、外付けHDDが認識されていることを確認する

外付けHDDの機器名が表示されていない場合は、パソコンがHDDを認識できていません。USBケーブルやACアダプタが正しく接続されていることを確認しましょう。

USBポートを変更する

USBケーブルやACアダプタを接続しているUSBポートを確認してみましょう。接続できない場合は、別のUSBポートに接続すると解消するケースがあります。USBポートが劣化していたり、入り口のごみがたまったりしている場合は、正常に接続できない場合があります。

USBケーブル・ACアダプタを変える

USBケーブルやACアダプタに問題がある場合は、別の物と交換しましょう。別のケーブルやアダプタに交換してうまく接続できた場合は、USBケーブルやACアダプタに原因があったと考えられます。

解決しない場合は外付けHDDが故障している可能性がある

上記の3つの方法を試しても問題が解消されない場合は、外付けHDDそのものが故障している可能性があります。データ復旧ソフトを使用する、データ復旧業者に依頼するなどの修理を検討しましょう。

外付けHDDが故障しているときに注意すべきポイント

外付けHDDが故障しているとき、以下の動作を行うと故障が悪化するリスクがあります。故障が悪化すると修理コストが増えたり、復旧率が悪くなったりする可能性があるため注意しましょう。

通電を続けない

外付けHDDが故障しているときは、外付けHDDの電源をオフにしておきましょう。HDDは電源をオンにしたときに最も負荷がかかります。物理障害が起きている場合、通電すると外付けHDDについた傷がさらに深くなり、故障を悪化させる可能性があります。論理障害においてもデータに悪影響を与える可能性があるため、外付けHDDの電源をオフにしましょう。

再起動を繰り返さない

外付けHDDが故障しているときに再起動を繰り返すと、「スクラッチ障害」といってHDDのデータの記録面に傷が刻まれる可能性があります。スクラッチ障害が発生すると、保存されているデータが消えるリスクがあります。HDDの故障中は、再起動を繰り返さないようにしましょう。

フォーマットを行わない

フォーマットとは、記憶媒体のデータを初期化することです。異常を検知したとき、PCの画面上に「フォーマットしますか?」というメッセージが表示される場合がありますが、メッセージの指示に従うとデータが初期化されてしまいます。基本的にフォーマットを行わないように注意しましょう。

叩いて衝撃を与えない

外付けHDDが故障しているときに、叩くなどして衝撃を与えると故障が悪化する可能性があります。修理コストの増加にも繋がるため、故障した外付けHDDは慎重に扱いましょう。

自分の手で分解を行わない

外付けHDDは自分で分解しないようにしましょう。外付けHDDは繊細で、1ミクロ以下の目に見えないようなほこりが原因で故障することもあります。分解はクリーンルームで行う必要があり、高度な技術も求められるため、自分で分解しないようにしましょう。

大切なデータがあるならメーカー修理には出さない

外付けHDDが故障して修理を依頼する場合、大切なデータが保存されているのであればメーカー修理に出さないことをおすすめします。メーカー修理に出すとHDDが直る代わりに、データが初期化される可能性が高いためです。

知識がない場合はフリーソフトで復旧を行わない

外付けHDDの修理にフリーソフトを使う場合、論理障害であれば復旧する可能性がありますが、物理障害の復旧は難しいと考えましょう。「原因がわからないままフリーソフトを使用したものの、物理障害だった」という場合は、通電によって障害を悪化させる可能性があります。

「論理障害か物理障害かわからない」といった場合は、フリーソフトを使用せずデータ復旧業者に依頼したほうが安心です。

故障した外付けHDDのデータを復旧する方法

外付けHDDのデータを復旧する方法は、以下の2種類があります。データ復旧ソフトのほうがコストを抑えやすくなりますが、故障の内容によってはデータ復旧ソフトで対処できないケースもあります。

データ復旧ソフトを使用する

軽度の論理障害の場合、データ復旧ソフトで復旧できる可能性があります。使用するフリーソフトの復旧可能範囲を確認したうえで使用しましょう。

HDDが故障している原因がわからない場合は、不用意に復旧ソフトを使用しないことをおすすめします。データ復旧業者に依頼して専門家に確認してもらうのがよいでしょう。

データ復旧業者に依頼する

データ復旧ソフトを使用するより、データ復旧業者に依頼するほうが復旧率が高くなります。

復旧業者を選ぶ場合は以下の点を確認して選ぶのがおすすめです。

  • データ復旧料金
  • データ復旧の技術力
  • 個人情報保護などセキュリティ対策がされている

ホームページなどで料金形態やサービス内容を確認したうえで、データ復旧業者を選びましょう。データ復旧業者の選定に迷った場合は、DRAJ(日本データ復旧協会)に加盟している企業から選ぶとよいでしょう。DRAJは、安心してデータ復旧サービスを利用できる環境づくりを目指してデータ復旧事業を展開する団体です。

まとめ

外付けHDDが接続と切断を繰り返す場合、USBケーブルやACアダプタの故障、HDDそのものの故障が考えられます。USBポートの変更やUSBケーブル・ACアダプタの交換を試しても解消されない場合は、外付けHDDの故障である可能性が高いです。

外付けHDDが故障しているときは、通電や分解を行わないようにしてください。データ復旧ソフトを使う、もしくはデータ復旧業者へ修理依頼を行うようにしましょう。

Macが外付けHDDを認識しない時の原因と対処法を詳しく解説!

「Macが外付けHDDを認識しない」といったトラブルに悩まされている人もいるでしょう。大事なデータが消えてしまうのでは?と不安に思ってしまいますが、適切な対処を行えばデータを復旧できる可能性もあります。この記事では、Macが外付けHDDを認識しない原因や対処法をご紹介します。

Macが外付けHDDを認識しない9つの原因

まずは、Macが外付けHDDを認識しない原因を見ていきましょう。自身のMacの状態と照らし合わせながら確認することで、原因が明らかになることもあります。

ケーブルがしっかりと刺さっていない

Macと外付けHDDを繋ぐケーブルが、きちんと刺さっていない可能性があります。差し込みが甘いと接続不良となることもあるため、ケーブルが奥までしっかり刺さっているか一度確認してみましょう。

USBケーブルやACアダプタが故障している

Macや外付けHDDではなく、USBケーブルやACアダプタが故障している場合も、Macは外付けHDDを認識してくれません。見た目に異変はなくても、中で断線をしていることもあるため、他のケーブルを使って試してみるのもおすすめです。

外付けHDDの電源が入ってない

そもそも外付けHDDの電源が入っていない可能性もあるでしょう。ケーブルを繋いでいても、差し込みが甘く起動できないこともあります。まずは、きちんと外付けHDDの電源が入っているか確認しましょう。

電力が不足している

電力がうまく供給されず、データが読み込めないなどのトラブルが発生していることもあります。本体が故障していなくても、十分に電力がないと中のデータにはアクセスできません。電力がしっかり供給されているかチェックしてみましょう。

マウントがされていない

マウントとは、接続した周辺機器を認識させて使える状態にすることです。Macと外付けHDDが接続できていても認識ができない場合は、マウントができていない可能性があります。製品によっては、Macに対応していない外付けHDDもあるため、説明書などを見返してみましょう。

フォーマットの形式が違う

Windowsでは認識できたのに、Macでは接続ができなかったということもあるでしょう。この場合、フォーマットの形式が違って認識できていないのかもしれません。初期段階の外付けHDDは、Windowsでしか使えないフォーマットになっていることが多く、Macで使用するにはフォーマットを変更する必要があります。

Macのソフトウェアに問題がある

外付けHDDには問題はなく、Macのソフトウェアの異常が原因となっていることもあります。ソフトウェアが最新でない場合は、アップデートをすることで症状が改善する可能性もあるでしょう。アップデートを実行したにも関わらず改善が見られない場合は、修理業者に相談するのもおすすめです。

外付けHDDが故障している

電源やケーブルに異常がなく、Macと外付けHDDもきちんと接続されているのに認識されない場合は、外付けHDDが故障しているのかもしれません。作動時に異音がしたり、ディスクがうまく回っていないといった症状がある時には、外付けHDDの故障の可能性があります。

経年劣化により寿命を迎えている

外付けHDDは平均3~4年が寿命と言われています。長い期間使っていたことで、劣化が起こり異常の原因になっていることもあるでしょう。動作が重かったり、異音がする時は経年劣化がはじまっているのかもしれません。早めに使用を止め、新しい外付けHDDを用意しましょう。

Macが外付けHDDを認識しない際に起きている障害

Macが外付けHDDを認識しない時は「物理障害」もしくは「論理障害」が発生している可能性が高いです。もしくは、物理障害と論理障害が同時に発生していることもあるでしょう。ここでは、物理障害と論理障害の違いを解説します。

1.物理障害

物理障害とは、外付けHDDの落下や水没など、物理的な破損によって起こる障害です。物理障害は、自分で修理するのは不可能と考えた方がよいでしょう。中のデータを取り出したい場合は、専門の修理業者へ早めに相談をするのがおすすめです。

2.論理障害

論理障害は、外傷ではなくシステムやデータなど内部が破損して起こる障害です。Macと接続した際に「ハードディスクの問題が検出されました」などのメッセージが出る場合、外付けHDDに論理障害が起こっている可能性があります。論理障害が発生していると、電源が入っているだけでも症状が悪化してしまうため、まずはディスクを取り外して電源をオフにしましょう。

物理障害と論理障害が同時に起こっていることもある

場合によっては、物理障害と論理障害が同時に発生していることもあります。しかし、素人が物理障害と論理障害を見極めるのは極めて困難です。独断で行動してしまうと、データの復旧が不可能になってしまうかもしれません。安全にデータを取り出したいならば、データ復旧業者に相談してみましょう。

Macが外付けHDDを認識しない際の対処法

Macが外付けHDDを認識しない時は、これから紹介する以下の方法で対処できることがあります。しかし、無理に実行すると悪化の原因になってしまうので注意して行いましょう。

ケーブルの接続を見直す

まずは、Macと外付けHDDが正しく接続されているかチェックしましょう。知らず知らずのうちにケーブルが外れかかっていたり、破損していることもあります。古いケーブルだと断線の可能性もあるため、新しいケーブルで接続してみるとよいでしょう。

Mac本体の再起動を行う

Mac本体の再起動を行い、改善を試みる方法もあります。再起動を行った途端に接続ができたというケースも少なくありません。しかし、再起動は機器に大きな負担がかかってしまうため、何度も繰り返し再起動をしないように心掛けましょう。

Macのソフトウェアアップデートを行う

Macのソフトウェアが最新でない場合は、アップデートをすると症状が改善することもあります。アップデートが完了したら、もう一度外付けHDDを繋ぎ、認識できるかどうか確認してみましょう。

繋ぐUSBポートを変えてみる

外付けHDD、Mac本体、ケーブルが正常でも、USBポートが故障しているケースもあります。特に端子が損傷していると、外付けHDDがMacを認識してくれません。別のポートに接続すると認識する可能性もあるので、繋ぐUSBを変更して接続してみてください。

別のパソコンに繋いでみる

パソコン側に問題が起きている時には、別のパソコンに繋ぐことで外付けHDDが認識されることもあります。しかし、複数台のパソコンに何度も繋ぎ直すと、電源のON/OFFなどによって外付けHDDにダメージを与えてしまいます。試しに別のパソコンに接続してうまくいかなかったとしても、2台3台と他のパソコンに繋げるのは避けましょう。

Finderの設定を確認する

Finderとは、Mac内のフォルダや書類を管理しているアプリです。Finderの環境設定で、外部ディスクが接続されてもデスクトップに表示されないようになっている可能性があります。環境設定で「外部ディスク」にチェックが入っているか確認してみましょう。

ディスクユーティリティを確認する

ディスクユーティリティとは、Macのディスクに関するエラーを見つけ、修復してくれる部分です。ディスクユーティリティ画面に「外付けHDD」が表示されているか、マウント(HDDを接続し、データを書き込める状態)されているか確認しましょう。

Macをセーフモードで起動する

セーフモードとは、不具合の原因を見つけて修復しながら起動してくれる起動方法です。Macの電源をオフにした状態で「shift」キーを押しながら同時に電源ボタンを押すと、セーフモードで起動が可能です。

データ復旧ソフトを使用する

データ復旧ソフトとは、削除してしまったデータや破損したデータを復旧できるソフトです。しかし、論理障害が原因の破損ならば復旧が見込めますが、物理障害が原因の場合は症状が悪化する恐れもあります。障害やデータ復旧に関する知識がない場合は、自分で復旧は行わず、専門業者に依頼するのがおすすめです。

データ復旧業者に依頼する

対処法を試したにも関わらず、Macと外付けHDDが認識されない場合は、データ復旧を専門とした業者に依頼するのも一つの方法です。修理業者に依頼をしてしまうと、中のデータは消えてしまうことが多いため、データが必要な時は復旧業者に相談をしましょう。

信頼できるデータ復旧業者の選び方

たくさんのデータ復旧業者の中から、どの業者を選んだらよいのか悩むこともあるでしょう。大切なデータが入っているならば、慎重になってしまうのも当然です。ここでは、信頼できるデータ復旧業者の選び方をポイントを絞って解説します。

費用のことがホームページに明記されている

復旧を依頼するときに一番心配なのは、費用面でしょう。信頼できる復旧業者は、ホームページに大体の料金の目安が記載されています。反対に、費用について全く記載がない場合は不当に高額な費用を請求される可能性があるため気をつけましょう。

セキュリティ対策をしっかりしている

データ復旧業者には、しっかりとしたセキュリティ対策も求められます。もしセキュリティ対策を怠っている業者に依頼してしまうと、大切なデータが流出してしまう可能性もあります。「プライバシーマーク」の認定や「ISO認証」を取得している業者を選ぶと安心です。

クリーンルームを保有している

クリーンルームとは、ホコリや浮遊微生物が取り除かれた清浄レベルの高い部屋のことです。HDDの復旧作業は、とても繊細な作業なため、少しのホコリも許されません。クリーンルームを保有している業者ならば、復旧作業を万全の状態で行ってくれるでしょう。

復旧実績をホームページに載せている

これまでの復旧実績をきちんとホームページに載せているかも大切です。過去にどのくらいの相談があったのか、どのような事例を復旧させたのかが分かった方が安心して依頼ができるでしょう。技術力や復旧スピードの裏付けにもなり、信頼度がアップします。

根拠のない復旧率を謳っている企業に注意する

業者によっては、復旧率の高さを謳っているものの詳細な数字を公開していないこともあります。具体的な数値が記載されていない場合は注意が必要です。データ復旧率や相談件数をきちんと公開している業者を選びましょう。

迷ったらデータ復旧協会DRAJ加盟企業がおすすめ!

データ復旧協会(DRAJ)とは、安心してデータ復旧サービスを利用できる環境づくりを目指している団体です。。データ復旧協会に加盟している復旧業者は信頼度が高いと言われています。もし、業者選びに悩んだ際には、データ復旧協会に加盟している業者を選ぶとよいでしょう。

Macが外付けHDDを認識しない時の注意点

最後に、Macが外付けHDDを認識しない時の注意点をご紹介します。間違った対処法で症状を悪化させないためにも、注意点を頭に入れておきましょう。

外付けHDDの通電を続けない

外付けHDDは、電源が入っているとデータの書き込みを行う可能性があります。そうすると、過去のデータが取り出せなくなったり、データの破損の原因となってしまいます。異変を感じたら早めに電源を切るようにしましょう。

電源のON/OFFを繰り返さない

電源のON/OFFや再起動を繰り返すことは、負荷が大きくなり悪化の原因となってしまいます。データの読み込みができない状態は「不良セクタ」と呼ばれ、電源のON/OFFを繰り返すと、不良セクタの部分が増えてしまう可能性もあるでしょう。

ケーブルの抜き差しを繰り返さない

何度もケーブルの抜き差しを行うことも、電源のON/OFFと同じく負荷がかかり、悪化の原因となってしまいます。ついやってしまいがちですが、ケーブルの損傷にも繋がりかねないため、何度も抜き差しをするのはやめておきましょう。

外付けHDDの分解は絶対に行わない

ネット上には、外付けHDDの分解方法が多く掲載されています。しかし、知識のないままに分解を行うと、データを消失するなど最悪の事態になってしまう可能性があります。自分で何とかしようと分解をするのは絶対に避け、修理業者や復旧業者に相談をしましょう。

まとめ

Macが外付けHDDを認識しない時には「物理障害」か「論理障害」もしくはその両方が発生している可能性があります。まずは、電源が入っているか、ケーブルが刺さっているかなど基本的な点をチェックしましょう。再起動やアップデートなどの対処法もありますが、確実に復旧させたい場合は復旧業者に依頼するのがおすすめです。無理に自分で対処しようとせず、信頼できる復旧業者に相談しましょう。

外付けHDDのデータ復旧は自分で可能?方法と業者に依頼するメリットを解説

外付けHDDのデータ復旧費用を抑えるために、自分で復旧できないかと考える方もいるでしょう。外付けHDDのデータ復旧は、自分で行うことも可能です。ただし、専門知識がない状態で復旧手順を誤ると、症状を悪化させてしまうリスクが高まります。

そこで今回は、外付けHDDを自分で復旧する手順と、業者に依頼するメリットを解説します。外付けHDDのデータ復旧について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

自分で外付けHDDを復旧することはできる?

何らかの原因で外付けHDDが故障してしまった場合や、データが削除された場合は、HDDを復旧させる作業が必要です。自分で復旧することもできますが、専門知識がないと状態を悪化させてしまう可能性があるため、基本的にはおすすめできません。状態が悪化したことで、データを取り戻せなくなるケースもあるので、業者に依頼するほうが安心です。

どうしても自分でデータを復旧したい方は、こちらの記事を参考にしてください。

自分で外付けHDDを復旧する方法

自分で外付けHDDを復旧する際の一般的な手順は以下のとおりです。

  1. 外付けHDD対応のデータ復旧ソフトをインストールする
  2. 外付けHDDをパソコンに接続する
  3. データ復旧ソフトを起動する
  4. データ復旧ソフトのスキャン機能を使用する
  5. 復旧するファイルをクリックする
  6. 無事復旧できたかチェックする

データ復旧ソフトには、Windows用とMac用があり、さまざまな種類が存在します。なかには、有料ソフトや英語マニュアルのソフトもあるので、インストール前に確認しておきましょう。

データ復旧ソフトをインストールしたら、HDDとパソコンを接続できるケーブルを使用して、外付けHDDをパソコンに接続します。その後、データ復旧ソフトを起動し、スキャン機能を使用してデータを復旧します。

手順を間違えると復旧するはずのデータが消えてしまう恐れがあるので、手順に不安がある場合は自分で作業せずに、データ復旧業者に依頼することを検討しましょう。

データ復旧ソフトをインストールしたら、HDDとパソコンを接続できるケーブルを使用して、外付けHDDをパソコンに接続します。

自分で外付けHDDを復旧する際の注意点

自分で外付けHDDを復旧する方法を紹介しましたが、復旧作業にはリスクが伴います。ここでは、自分でHDDを復旧する際に押さえておきたい注意点を解説します。

HDD自体が破損している場合は復旧できない

データ復旧ソフトは、軽度のデータ障害にのみ対応しているため、HDD自体に物理的な破損や重度のデータ障害があると復旧することができません。無理に復旧作業を行うと、本来復旧できるはずのデータが失われてしまうので注意しましょう。

HDD自体の破損が疑われる場合や、不具合の原因がわからないときは、データ復旧業者に依頼するほうが安心です。

データ復旧率がプロに頼む場合よりも低い

データ復旧ソフトの復旧率は、プロに依頼するよりも低くなります。特に、データ復旧ソフトは音楽や動画など、大容量のデータ復旧が苦手であるため、容量の大きいデータを復旧するのであれば、データ復旧業者に頼むことがおすすめです。

データ復旧ソフトを使用して自分で作業する際は、HDD内の復旧したいデータに対応するソフトを選びましょう。

データ復旧業者にHDDの修理を依頼するメリット

データ復旧業者にHDDの修理を依頼すると、HDDの症状に合わせて修理してもらえるため、自分で復旧するよりもデータ復旧率が高いことが魅力です。また、成果報酬型の企業に依頼すれば、復旧できなかったときは費用がかからないので安心です。これらのメリットを詳しく見ていきましょう。

HDD自体が破損している場合も対応できる

データ復旧業者では、万が一HDD自体に破損があったとしても、データを復旧できるケースがあります。HDDの状態を診断したうえで、症状に適した対応をしてもらえるので、自分で作業するよりも安心です。

データの復旧率が高い

データ復旧業者は専門知識を持ったプロなので、復旧ソフトを使用するよりもデータの復旧率が高くなります。データ復旧業者では、重度の破損ファイルや大容量のデータなど、データ復旧ソフトで復元できない場合も対応してもらえるケースも多いです。

成果報酬型の企業に依頼すればリスクがほとんどない

データ復旧業者に依頼すれば必ずしもデータを復旧できるわけではなく、HDDの状態によってはデータを復旧できないケースがあります。データ復旧業者のなかには、復旧できた場合にのみ費用が発生する「成果報酬型」を採用している業者がいます。そういった業者に依頼すると、万が一データ復旧できなくても費用が発生しないので安心です。

データ復旧業者にHDDの修理を依頼する場合の費用相場

外付けHDDの修理をデータ復旧業者に依頼する際にかかる費用は、障害の種類や程度によって異なります。HDDの故障は、プログラムの不具合などで起こる論理障害と、何らかの衝撃などで起こる物理障害に大別され、障害の程度によって重度と軽度にも分類できます。それぞれの分類ごとの費用相場を見てみましょう。

障害の種類費用相場
軽度論理障害1〜6万円
重度論理障害5〜25万円
軽度物理障害4〜9万円
重度物理障害9〜70万円

軽度論理障害の費用相場

データを誤って削除した場合や、ウイルス感染による被害は軽度論理障害にあたります。修理費用の相場は1〜6万円で、ほかの症状と比較すると、修理費用は安く済みます。

重度論理障害の費用相場

フォーマットの失敗やファイルシステムの不具合、HDDが頻繁に初期化してしまう症状は重度論理障害にあたります。このような障害は復旧させることが難しいため、費用相場5〜25万円と軽度論理障害より大幅に高くなります。

軽度物理障害の費用相場

HDDの読み込みエラーなどは軽度物理障害にあたり、費用相場は4〜9万円です。HDD内部の開封やパーツ交換を必要としないケースが多いため、10万円未満で修理できるのが一般的です。

重度物理障害の費用相場

HDD本体から異音がするなど、明らかな損傷が見られる症状は重度物理障害にあたります。重度物理障害ではHDD本体の開封や、部品交換などが必要になるため、費用相場は9〜70万円と高額になります。

外付けHDDが認識しない時にやってはいけない行動

外付けHDDが認識しないときには、使用をやめて、できる限りHDDへの通電を止めることが大切です。特に以下の行動は症状を悪化させる恐れがあるため、やらないように気をつけましょう。

  • 電源のオン・オフを繰り返す
  • 電源を入れた状態で放置する
  • フォーマットを行う
  • 自分で分解する

電源のオン・オフを繰り返す

HDDが認識しないときに、電源のオン・オフや再起動を繰り返してしまうと、症状が悪化してデータを取り戻せなくなる可能性があります。症状が悪化すると、データ復旧業者でも対応できなくなる恐れがあるので注意が必要です。

不具合が起きたときは、HDDに負担をかけないように電源を切り、なるべく触らないようにしましょう。

電源を入れた状態で放置する

物理的な障害があるHDDは、通電により壊れた部品を無理やり稼働させてしまい、HDDに大きな負荷がかかります。パソコンに接続しているだけでも、誤作動が起きたりデータが上書きされたりする恐れがあるため注意が必要です。

外付けHDDが認識しないときは、パソコンから取り外し、HDDの電源を切りましょう。

フォーマットを行う

フォーマットとは初期化と似たような機能であり、フォーマットすることでHDD内のデータが削除されます。HDDが認識しない原因によってはフォーマットすると改善することもありますが、大切なデータが削除されてしまうため、安易に実行しないようにしましょう。

自分で分解する

HDDは、ホコリなどが少し付着しただけでもダメージを受けるため、分解するにはクリーンルームなどの専用環境が必要です。専用環境以外での分解は、HDDの状態を悪化させるリスクが高まります。安易に分解すると、メーカー保証が受けられなくなってしまうため、自分で分解することは避けましょう。

自分でHDDを分解すると、メーカー保証が受けられなくなってしまうため、自分で分解することは避けましょう。

外付けHDDの故障を防ぐために日常的にできること

外付けHDDの故障を防ぐためには、物理的な衝撃を与えないようにするなど、日頃の扱い方に気をつけることが大切です。ここでは、HDDの故障を防ぐために日常的にできることを紹介します。

HDDの接続中にケーブルを抜かない

HDDの接続中に物理的にケーブルを抜くと、故障のリスクが高まります。ケーブルを抜くときは、必ずパソコンの画面上で「取り外し処理」をしてから抜くようにしましょう。

物理的な衝撃を与えない

HDDには、データを読み込む「プラッタ」という精密部品があり、わずかな損傷があってもデータが読み込めなくなってしまいます。これを不良セクタと呼びます。不良セクタを起こさないためには、ぶつかって落ちてしまうようなところに置かずに、安全な場所に保管することが大切です。

なるべく涼しい場所で使用する

HDDは熱に弱いので、直射日光が当たる場所や、狭くて熱がこもる場所では使わないほうが安心です。寒暖差による結露なども、故障の原因となるので、なるべく一定の温度の場所で使用しましょう。また、HDDの周りに物を置くと放熱を妨げる可能性があるので注意が必要です。

まとめ

外付けHDDに不具合があるときは、まずはパソコンから取り外して通電を止めましょう。自分で復旧することもできますが、リスクが伴うので慎重に検討することが大切です。大切なデータを確実に取り戻すためにも、少しでも不安があれば、早い段階で業者に依頼することを検討しましょう。

物理障害が起きたHDD・SSDのデータ復旧方法と注意点

パソコンを使用する上で必須となるHDDとSSD。HDDであれば大容量でも安価で購入することができますし、SSDであれば処理速度が高速で効率よく作業を行えるので、目的によって使い分けている、または両方利用している方は多いのではないでしょうか?

そんなHDDとSSDですが、物理障害が発生するとデータの取り扱いができなくなるため、データ復旧が必要になります。また、障害が発生している状態で使用を続けると取り返しのつかないことになるので、適切なデータ復旧方法を行うことが大切です。

そこで、この記事では物理障害が起きたHDD・SSDのデータ復旧方法と注意点についてご紹介していきます。最近、使用中の記憶装置に不具合を感じている方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

HDDに物理障害が発生する原因と症状

HDDは容量の大きなものでも比較的に安価で購入できる記憶装置なので、利用されている方は多いと思います。ここでは、そんなHDDに物理障害が発生する原因とその時の症状についてまとめてみました。

電源が入らない

「パソコンの電源が入らなくなった」このようなトラブルはデータ復旧会社へと多数寄せられる相談の1つだと言われています。そして、電源が入らなくなる原因の多くはHDD自体の物理的な故障であるケースは少なくありません。

HDDには寿命がありいずれは故障してしまう消耗品なので、特に思い当たることがなくても経年劣化によって故障してしまいます。もしも使用年数の長いパソコンが突然使えなくなったという場合は、経年劣化による故障が考えられるでしょう。

HDDが認識されない

電源は入るけど起動しないという症状も故障である可能性が高いです。BIOSで確認した際にHDDが認識されていなければ物理障害が発生している状態なので、症状の悪化を防ぐためにもすぐに電源を切って使用を中止してください。

BIOSの画面は、電源を入れたときに「deleteキー」と「F2」または「F10」のキーを押すことで呼び出すことができます。電源を入れても起動しない、または機器が認識されない場合には、一度この方法を確認してみてください。

PC本体から異音・異臭が発生している

HDDに物理的な故障が起きた場合、必ずではありませんがパソコン本体から聞きなれない異音、または物が焦げるような異臭が発生することがあります。このような症状の原因として考えられるのは、パソコン本体が持つパワーやケーブルに問題や障害が発生することで基盤がショートしていると言われています。

このままの状態で使用を続けていると火災の原因になる可能性があるので、早急に使用を中止してください。また、異臭が発生している場合はすぐに換気を行い、室内の空気を入れ換えてください。

PC、または外付けHDDに衝撃を加えた

HDDは衝撃に弱いという特徴があるため、パソコン本体または外付けHDDに何らかの衝撃を加えると故障してしまいます。例えば、持ち運び中に落下させてしまった、鞄の中で物とぶつかり合っていたなど、このような衝撃で故障してしまうことがあります。

屋外でパソコン作業をされる方は、パソコン本体や外付けHDDを持ち歩いていると思います。その際中に壁にぶつけた、床に落とした後に不具合が発生した場合は、衝撃を加えたことが故障の原因である可能性が高いでしょう。

SSDに物理障害が発生する原因と症状

ここでは、SSDに物理障害が発生する原因とその時の症状についてまとめてみました。SSDはHDDと内部構造が異なるため、発生する原因や症状にはそれぞれに違いがあります。以下では障害の発生原因とその時に発生する症状をご紹介していきます。

電源を入れてもPCが起動しない

電源を入れてもパソコンが起動しない場合、電源ユニットが故障しているだけという場合もありますが、SSDが物理的に故障している可能性も十分に考えられます。また、起動するまでに時間がかかるようであれば、故障寸前の状態かもしれません。

もしも電源を入れてパソコンを起動することができた場合は、早急にデータのバックアップを取っておくことをおすすめします。バックアップがあれば万が一完全に故障してもデータを失う心配がなくなります。

処理動作が遅く感じる、フリーズする

SSDの最大の特徴は処理速度の速さですが、遅く感じるようになってきたら故障する時期が近い可能性があります。すでに処理速度に違和感があるという方は、早急にバックアップを取る対策を行うことをおすすめします。

また、フリーズが起こるようになった、または頻発するようになった場合は、すでにSSDが故障していると言えるでしょう。現状でパソコンや外付けSSDが作動するのであれば、速やかにバックアップを取っておくことで突然の故障に備えることができます。

前触れもなく電源が落ちる

SSDが正常に起動しているのであれば、シャットダウンや強制終了をしなければ電源が切れることはありません。しかし、故障し始めている場合は前触れもなく勝手に電源が落ちてしまうことがあります。

ちなみに、重たい処理を行っていると一時的な不具合で勝手に電源が落ちてしまうこともあるようです。ですが、軽い作業を行っているにも関わらず電源が落ちるようであれば、故障寸前の状態である可能性が高いでしょう。

空き容量があるのに表示される容量が少ない

故障時によくある症状の1つとして、空き容量が本来の容量よりも少なく表示されるというものがあります。この原因はファームウェアと呼ばれるソフトに障害が起こることで発生すると言われています。

データの読み込み・書き込みができない

SSDが内蔵されているパソコン、または外付けSSDを使用している際に「データファイルを開けない」「編集作業ができない」など、データの読み込みや書き込みができない場合も故障時の症状とされています。

しかし、データの読み書きができないという症状は、論理障害が発生しているときにも表れる症状なので、この時点では完全に故障しているとは言い切れません。ですが、正常に使用できない状態が続いているといずれ故障してしまうでしょう。

物理障害が起きたHDD・SSDのデータ復旧方法

物理的に故障したHDDやSSDのデータ復旧は論理障害に比べて難易度が高いと言われています。また、自分でデータ復旧を行うこともできないため、対策としては普段からデータのバックアップを取っておくことが推奨されています。

しかし、機器の故障は突然起きてしまうことも少なくありませんし、推奨されているとは言え定期的なバックアップを行っていない方もいることでしょう。ここでは、そんな物理障害が発生したHDD・SSDのデータ復旧方法についてまとめてみました。

データ復旧会社にデータ復旧を依頼する

物理障害によって故障した記憶装置のデータ復旧は、データ復旧会社でなければ復旧することができません。近年、自分でデータ復旧を行える「データ復旧ソフト」も普及していますが、このシフトが使用できるのは論理障害が起きた機器のみとなっています。

そのため、物理的に故障したHDDやSSDのデータ復旧が必要な場合は、データ復旧会社に依頼する必要があります。初期診断や見積もり作成などを無料で行っている会社は多いので、まずは気軽に相談してみると良いでしょう。

メーカー修理が対応してくれるのは部品交換のみ

機器が故障した場合、多くの方はメーカー修理に相談しようと考えてはいませんか?確かに、メーカー修理に依頼すれば正常に起動する状態にしてもらうことはできます。しかし、メーカー修理ではデータ復旧サービスを行っておらず、故障したパーツの交換を行っているだけなのでデータは戻ってきません。

つまり、データ復旧を必要としているのにメーカー修理に依頼すると完全にデータを失ってしまうことになります。そのため、データ復旧を依頼するのであればデータ復旧会社へ相談し、機器の修理も検討しているのであればデータ復旧後にメーカー修理に相談しましょう。

物理障害が起きたらすぐにデータ復旧会社に相談しよう!

パソコンを使用する上で必須となるHDDやSSDは、物理障害が発生するとさまざまな不具合が発生してしまいます。そして、物理的に故障した記憶装置のデータ復旧は自分で行うことはできず、データ復旧会社でなければ対応できません。

また、データ復旧会社を利用する場合はDRAJ加盟企業がおすすめされています。他社に比べて高度な復旧技術と豊富な実績を持っていますし、徹底したセキュリティ管理を行っているので、機密性の高いデータ復旧でも安心して依頼することができるでしょう。

当サイトでおすすめのデータ復旧業者1位として紹介している「アドバンスデザイン」もDRAJ加盟企業の一つなので、安心してデータ復旧を依頼できる業者を探している方はぜひ一度チェックしてみてください。


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