カリフォルニアに本拠地を置いている大手PCメーカーのHP（エイチピー）。国内でも知名度の高いメーカーであり、製造・販売する製品のラインナップが豊富であることで人気を集めています。
そんなHP製のパソコンを利用されている方の中には、内蔵HDDの不具合で困っている方はいませんか？メーカーを問わず、HDDは使用することで劣化していく消耗品なので、寿命を迎えるといずれ故障してしまうもの。
しかし、故障してしまうとパソコンが起動しなくなる、ファイルやフォルダが開けなくなるなどのトラブルが発生してしまうので、データ復旧を行わなければなりません。そこで、この記事ではHP製パソコンの内蔵HDDのデータ復旧についてご紹介していきます。
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HP製のパソコンは壊れやすいって本当？
HP製のパソコンの故障率が高く評判の悪い製品だったということ自体は事実ですが、それは昔の話になります。現在ではHP製のパソコンは壊れにくいパソコンとして紹介されていますし、評判が落ちている様子も見られないので、安心して利用できる製品だといえるでしょう。
ちなみに、最近のHP製パソコンはデザイン性が評価されていて、カラーバリエーションが豊富なので仕事での使用はもちろんプライベート用としてもおすすめされています。
HP製のパソコンによくある故障の症状とは？
HP製のパソコンには「故障しているのかな？」と思われる症状が複数あります。人によっては仕事でHP製のパソコンを使用している方も多いかと思いますし、突然故障のような症状に悩む方も少なくありません。
ここでは、HP製のパソコンによくある故障の症状についてまとめています。故障の症状と一緒に考えられる原因も簡単に紹介していくので、「故障かな？」と悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
突然パソコンの画面が消えてしまう
HP製パソコンを使っていて「パソコンを使っていたら急に画面が消えた」という経験をされた方も多いかと思います。中には、HPのロゴが表示された後に突然画面が消えてしまうといった、モニターに関するトラブルもあります。
HP製のパソコンの画面が突然消えてしまう原因としてまず考えられるのは「省電力モード」の設定です。「省電力モード」を設定していると、一定時間パソコンを使用していないと自動的に画面が暗くなってしまいます。
しかし、この場合はキーボードやマウスを操作することによって画面が元に戻り、通常通りに使用することができます。
また、ノートパソコンの場合はバッテリーの寿命が関係している可能性があります。
他にも、パソコンではなくモニター本体に原因がある可能性も考えられます。モニターが故障していればパソコンからの映像が何も映らなくなるので、パソコンが壊れてしまっていると判断してしまうことがあります。
パソコンから異音がするようになる
パソコンを使用しているときに、普段は聞いたことのない変な音が聞こえる場合もパソコンが故障する前兆の可能性があります。
パソコン本体から異音がする原因としては、何らかの衝撃を加えてことより物理障害が発生してしまっている可能性が考えられます。特にノートパソコンの場合は持ち運んでいる途中にどこかでぶつけてしまったり床に落としてしまうことでHDDが故障してしまいます。
HDD自体は非常に細かい部品が使われている精密機器なので、ちょっとした衝撃でもダメージを受けやすいです。また、パソコン自体も精密機器に該当するので、パソコンの使用中に変な音がする場合は故障してしまう前兆だと考えてバックアップを取っておくなどの対策を取ることが大切です。
ビープ音が発生する
ビープ音とは、パソコン内の装置にトラブルがあった際に発せられる警報のようなもので、「ピッ」や「ピー」という音が発生することが多いです。
ビープ音にはいくつか種類がありますが、多くはパソコンに内蔵されているメモリーに何かしらの問題が発生している場合に鳴ります。そのため、ピープ音が発生した場合には、メモリーが故障しているか接続不良を起こしていると考えられます。
パソコンが起動しない
HP製のパソコンを使用しているうちに、電源を入れてもパソコンが起動しなくなってしまうケースがあります。パソコンが起動しない原因の1つとして挙げられるのは帯電で、この帯電が原因であれば放電を行うことで問題なく使用できるようになります。しかし、放電を行ってもパソコンが起動できない場合は、パソコンやHDDが故障してしまっている可能性があります。
故障したHP製PCの修理方法
ここからは、故障したHP製のパソコンの修理方法について紹介していきます。
省電力モードを解除する
パソコンの使用中に画面が突然消えてしまう場合、まずは省電力モードの設定を確認して解除することで解消できる可能性があります。例えば、省電力モードの設定が「1分」になっている場合、1分間パソコンに触らないと省電力モードになって画面が暗くなってしまいます。ただし、あまり時間を長くし過ぎてしまうと、パソコンをつけたままにしているときに電力を無駄に消費してしまうため、必要に応じて時間を調整するようにしましょう。
モニターを交換する
省電力モードの設定に問題がない場合、モニター本体が故障してしまっている可能性も考えられます。
電源プラグは正常に接続されているのにモニターの電源ランプが消えてしまっている場合は、新しいモニターへの交換を検討してみましょう。ただし、電源プラグが正常に接続されていないことによって画面が消えているだけの可能性もあるので、まずは正しく電源プラグが接続できているかを確認するようにしましょう。
専門業者に修理を依頼する
パソコンから変な音がする場合や明らかに高いところから落としたりした覚えがある場合は、HDD本体が物理的に壊れている可能性が高いです。これらは物理障害と呼ばれており、基本的には個人で修理を行うことはほぼ不可能と言えます。こういった場合にはメーカーやデータ復旧の専門業者に依頼をするようにしましょう。
ちなみに、HDDを分解して修理する方法がインターネット上で紹介されていることがあるかと思いますが、HDDの分解や交換は正しい知識と設備がなければ難しいので基本的にはおすすめできません。特にHDDなどの精密機器はクリーンルームと呼ばれるホコリなどが付着しないようにするための専用の部屋で分解することが推奨されています。もし個人で分解をした際に内部にホコリが付着してしまった場合、症状が悪化することがありますし、最悪の場合データ復旧の専門業者でも対応できない状態になる可能性もあるため注意が必要です。
メモリーの抜き差しを行う
パソコン内部でビープ音が発生している場合、内部のメモリーに異常が発生している可能性があります。可能であれば、メモリーの抜き差しを数回行ってみて症状が改善するかを試してみてください。
メモリーの抜き差しを行なっても症状が改善されない場合は、新しいメモリーを購入するのではなく、一度メーカーやデータ復旧の専門業者に相談してみることをおすすめします。
放電を試してみる
パソコン内部に電気が溜まっている場合、放電することによって症状が改善される可能性があります。パソコンの放電方法は以下のようになっています。
- パソコンの電源を切る
- 電源コードを抜く（ノートPCの場合はバッテリーも外す）
- 接続されている周辺機器を外す
- 電源ボタンを20〜30秒ほど長押しする
- 電源コードやバッテリーを接続する
- 再度電源を入れる
このように、放電自体はとても簡単なのですぐに試すことができます。パソコンが起動しない原因が帯電であれば放電を行うことで問題なく使えるようになるでしょう。
一点、ノートパソコンの放電を行う場合、バッテリーがパソコンに付いたままでは上手く電気を逃がすことができないので、バッテリーも外すことを忘れないように注意してください。
データ復旧はHPに依頼できるのか？
HPは業界でも有名な大手メーカーなので高い信頼性を寄せいている方は多いことでしょう。そのため、何らかのトラブルが発生した場合には、製造・販売メーカーであるHPへの相談を検討している方は多いのではないでしょうか？
しかし、修理や交換などのサービスを行っているメーカーは多いものの、データ復旧サービスを行っているパソコンメーカーはほとんどありません。そこで気になるのがHPのサービス内容ですが、データ復旧には対応しているのでしょうか？
HPではデータ復旧を行っていない
機器の故障や不具合に関する問い合わせはHPでも受け付けているのですが、データ復旧サービスは行っていないようです。というのも、データ復旧に関するお問い合わせを行った場合、専門のデータ復旧会社をいくつか紹介することになっているからです。
- ・Data Recovery Services
- ・Vantagetech
- ・DriveSavers Data Recovery
HPにデータ復旧の問い合わせを行った場合、上記のいずれかのデータ復旧会社が提供されるようになっています。これらの専門業者はHPとは異なる会社になるため、HP側に相談しても自社でデータ復旧サービスを行うわけではないようです。
データ復旧費用は利用者側の負担になる
HP製のパソコンを購入すると必ず保証期間が設けられているはずです。保証期間内であれば無償でトラブルに対応してもらうことができるため、何かしらの問題が発生した場合には気軽に相談することができるでしょう。
しかし、データ復旧に関してはHPが紹介したデータ復旧会社を利用したとしても、保証が適用されず復旧費用は全て依頼者の負担となっています。ちなみに、データ復旧にかかる費用はトラブルの原因となる障害、その障害レベルによって異なります。
特に、物理的に故障した内蔵HDDからのデータ復旧には、場合によっては高額な費用が請求さあれることも少なくありません。また、HPでは特定のデータ復旧会社を支持しておらず、推奨もしていないため紹介された専門業者が信頼できるとも限らないので、もしも紹介さされた業者を利用する場合には注意が必要です。
データ復旧に関わる保証はない
HPでは保証期間内の修理や部品交換などに対する保証はありますが、データ復旧に関わる保証は行っておりません。そのため、紹介されたデータ復旧業者を利用してデータを復元できなかった、またはその他のトラブルが発生した場合も補償対象外であり、全て自己負担となっています。
上記でもご紹介しましたが、HPでは特定の専門業者の支持や推奨は行っていないため、紹介された業者の信頼性は高いとは言えません。データ復旧を依頼する際には重要なデータや個人情報が記録された内蔵HDDを業者に預けなければならないので、情報を盗まれる恐れや情報漏洩のリスクなども考え依頼を検討することが大切です。
安全にデータ復旧を行う方法とは？
HPが紹介するデータ復旧業者ですが、大手メーカーが紹介している業者なので信頼性がない訳ではないかもしれません。しかし、ご紹介した３つのデータ復旧会社はいずれも海外の業者なので、おそらく紹介先の業者を利用する方は少ないのではないでしょう。
ここで気になるのが安全なデータ復旧の方法ですが、どのような方法でHP製パソコンの内蔵HDDからデータを復元することができるのでしょうか？ここでは、安全にデータ復旧を行う方法についてまとめてみました。
まずはトラブルの原因を特定する
HDDをはじめとする記憶装置からのデータ復旧ですが、トラブルの原因によって方法が異なります。そのため、まずは復旧作業が必要となるトラブルの原因を特定することが大切です。
まず、トラブルの主な原因となるのが「論理障害」「物理障害」の２つに分類されます。論理障害は、HDD自体は正常に起動しているものの、ソフトウェア上で何らかが原因で障害が発生してしまい、ファイルやフォルダを開けなくなるなどの不具合が発生します。
物理障害の場合はHDD自体が故障している状態なので、突然シャットダウンされることが頻発したりOSが起動しなくなったりなどのトラブルが発生します。ちなみに、物理障害が発生している場合には、本体から異臭・異音が発生する、意味もなくフォーマットの実行を要求されるなどの症状が現れることがあります。
しかし、場合によっては何の前触れもなく突然不具合や故障が発生することがありますし、人によっては自分で原因を特定することができない方も少なくありません。最近では無料で初期診断を行ってくれる専門業者が多いので、原因が特定できない場合は一度プロに視てもらうと良いでしょう。
論理障害なら自分でデータ復旧が可能
トラブルの原因が論理障害だった場合に限りますが、データ復旧ソフトを使って目的のデータを復元することが可能です。使用するソフトによって操作性や復旧方法が異なる場合がありますが、自分でデータ復旧を行うことができるので、データを盗まれる恐れや情報漏洩の心配はありません。
しかし、場合によってはデータ復旧に失敗するケースもあると言われているので、確実にデータ復旧を成功させられる保証はないようです。この原因は、データ復旧ソフトを正しく使用していない、または物理障害も発生している可能性があることが考えられます。
物理障害の場合は専門業者への依頼が必要
トラブルの原因が物理障害だった場合は、データ復旧会社でなければデータを復元することができません。そのため、パソコン本体から異音や異臭が発生している、シャットダウンが頻発する、パソコンの電源が入らないという症状が出ているのであればデータ復旧業者への依頼が必要になるでしょう。
また、データ復旧会社へ依頼する場合には信頼できる業者選びが重要になります。復旧作業を依頼する際にはあらゆるデータや情報が保存された内蔵HDDを預けなければならないので、誤って悪徳業者に依頼してしまうと情報漏洩のリスクがあります。
他にも、相場を超える高額な復旧費用を請求されたというケースも数多く報告されています。そこで気になるのが信頼できるデータ復旧会社の見分け方ですが、一番わかりやすいのはデータ復旧協会DRAJの加盟企業であれば安心です。
DRAJは悪徳業者の撲滅を目的とした活動を行っている企業団体なので、この団体に加盟しているデータ復旧会社であればセキュリティも万全で情報漏洩の心配がなく、費用相場に適した価格でデータ復旧を行ってくれます。
データ復旧の成功率を重視するならプロに相談しよう！
HP製の内蔵HDDのデータ復旧を行う方法には、「データ復旧ソフト使う」「データ復旧会社に依頼する」の2つがあります。しかし、データ復旧ソフトを使えば低コスト・手軽といったメリットがありますが、データトラブルの原因によっては利用できず確実に成功する保証がないといったデメリットがあります。
一方、データ復旧会社であればどんな障害が発生したHDDからでもデータ復旧が可能ですし、信頼できる業者であればセキュリティ面も安心ですし高い復旧成功率が期待できます。発生している障害によっては復旧費用が高額になる場合があるといったデメリットがありますが、ほぼ確実なデータ復旧を期待できるので、成功率を重視される方は一度プロのデータ復旧会社に相談してみると良いでしょう。
