【2024年】データ復旧のおすすめ業者9選！口コミや評判、悪質業者を避けるポイントも解説

パソコンなどに入っている大切なデータが消えてしまった場合には、自力で復旧する方法とデータ復旧の専門業者に依頼する方法があります。より確実に復旧できるのは専門業者に依頼する方法ですが、「業者が色々あってどこを選べばいいのか分からない」「悪徳業者に引っかかりそうで心配」「個人情報が入っているから悪用されないか不安」といった悩みをお持ちの方も多いかと思います。

そこで今回の記事では、優良なデータ復旧業者を選ぶポイントと悪徳業者を避けるポイントを詳しく解説しつつ、おすすめのデータ復旧業者もいくつか紹介していきます。

他にもデータ復旧業者を利用するメリット・デメリットや業者に依頼する際の費用相場、HDDが故障した際にしてはいけないNG行動などについても触れているので、データ復旧業者を探している方はぜひ参考にしてみてください。

データ復旧サービスとは？

データ復旧サービスとは、障害が発生してデータが消えてしまったりデータにアクセスできなくなってしまったHDD（ハードディスク）やUSBメモリ、スマートフォンなどの媒体からデータを復旧してくれるサービスのことを言います。

一般的にデータ復旧サービスで復旧が可能な媒体には下記のようなものがあります。

• 内蔵HDD
• 外付けHDD
• SSD（ソリッドステートドライブ）
• パソコン
• タブレット・スマートフォン
• NAS・サーバ
• USBメモリ・SDカード
• DVDやBlu-rayのレコーダー
• ビデオカメラ

これらの記憶媒体を壊してしまったり水没させてしまったりといった物理的なトラブルや、間違ってデータを消してしまったといったトラブルまで、データが消えてしまう原因は様々です。

多くの場合は自分の力ではどうすることもできないので、消えてしまった大切なデータを復旧してくれるこういったサービスは非常にありがたいサービスだと言えます。

ただ、データ復旧サービスを行っている業者はたくさんあり、技術力の低い業者や最悪の場合は悪徳業者に引っかかってしまう可能性もあるので、後ほど紹介する優良データ復旧業者を選ぶポイントを参考に、業者の選定を行っていきましょう。

データ復旧業者に復旧依頼をするメリット

HDDやスマートフォンなどが故障してデータが消えてしまった際には、市販のソフトやフリーソフトを使用して自力で復旧する方法と、データ復旧業者に依頼する方法の2つがあります。まずは、データ復旧業者に依頼をするメリットについて解説していきます。

データの復旧率が高い

データ復旧業者に依頼をする最大のメリットはデータの復旧率が高いという点です。軽微な障害の場合は市販のソフトなどで復旧することができる場合もありますが、重度の障害が発生している場合や落下の衝撃などで部品そのものが壊れてしまっている場合には復旧することができません。また、間違った対応をしてしまうと本来復旧できたデータが復旧できなくなってしまうケースもあります。

その点、データ復旧業者に依頼をすれば、症状に応じた適切な対応でデータ復旧を行ってくれるため、自力で復旧を試みるよりも高い確率で大切なデータを取り戻すことが可能になります。

NASやRAIDのデータ復旧ができる

NASやRAIDといったネットワーク・サーバ系の機器のデータ復旧は、基本的には個人で行うことは不可能に近いです。NASやRAIDに詳しい業者に依頼することで高い確率でデータを復旧することができるでしょう。特に、NASやRAIDは専門的な知識が必要になるので、これらの復旧に対応できる業者は技術力が高く、それなりに信頼できる業者だと言えます。

クラウドや仮想環境のデータ復旧ができる

クラウドや仮想環境のデータ復旧もNASやRAIDと同じく個人で行うのは難しく、業者に依頼するのをおすすめします。知識や技術力が必要になるので、費用は高くなってしまう傾向にありますが、仕事で使っている大切なデータなどがある場合は自力で復旧を行わずに、なるべく早い段階でデータ復旧業者に依頼をするようにしましょう。

物理障害にも対応している

物理障害とはHDDやスマートフォンなどの機器そのものに障害が発生してしまっている状態のことを指します。データを記録するディスクや部品に傷がついてしまっている場合は個人での復旧は不可能に近いです。また、 HDDなどに使われている部品はいずれも精密機器なので、少しのホコリや指紋などが付くだけで症状が悪化してしまいます。そのため、分解して修理する際などにはクリーンルームで作業をする必要があります。データ復旧業者であれば自社にクリーンルームを保有していることが多いので、分解などの作業も安心して任せることができるでしょう。

データ復旧業者に復旧依頼をするデメリット

データ復旧ソフトを使うよりも費用が高い

データ復旧業者に依頼をする最大のデメリットは復旧ソフトを使うよりも費用が高くなってしまうという点です。データ復旧ソフトであれば数千円程度で済むことが多いですが、データ復旧業者に依頼する場合は、軽い障害であっても復旧に数万円はかかってしまうでしょう。

データの一部を見られてしまう

データ復旧業者は基本的にお客様のデータの中身を見るということはありません。しかし、作業の途中でHDDの中にあるデータのファイル名などは自然と目に入ってしまいますし、データ復旧が成功したかどうかを確かめるためにフォルダやファイルを開く場合があります。とはいえ、ファイルを正常に開くことができるかを確認するだけなので、詳しいデータの中身まで見られることは無いでしょう。

ただし、データ復旧業者の中には悪徳業者もいるため、そういった業者に誤って依頼してしまうとデータを盗まれたり情報漏洩をしてしまう恐れがあります。悪徳業者を避けるためにも、セキュリティ対策をしっかりしている業者に依頼するようにしましょう。

信頼できるデータ復旧業者を選ぶポイント

ここでは、信頼できるデータ復旧業者を選ぶ上で大切なポイントを紹介していきます。悪徳業者に依頼をしてしまわないためにもしっかりと確認しておきましょう。

成果報酬型を採用している

データ復旧業者に依頼をする際には、データ復旧が成功した場合だけに費用が発生する成果報酬型を採用している業者に依頼を行うようにしましょう。こういった業者であれば万が一復旧に失敗した場合には費用を支払う必要がないため、リスクなく依頼を行うことができます。

ただし、何を持ってデータ復旧が成功したとみなすかという点に関しては事前に確認しておくようにしましょう。本来であれば依頼者の求めるデータをきちんと取り戻すことができて成功とみなすべきですが、中にはファイルを一つでも復旧できれば成功とみなす業者もいるので注意が必要です。

セキュリティ対策がしっかりしている

個人情報や顧客情報、技術に関するデータなど、大切なデータの復旧を依頼する際には、セキュリティ対策がしっかりとしている業者に依頼することが大切です。

セキュリティ対策がしっかりしている業者は、「ISO認証」や「プライバシーマーク」などの認定を受けています。また、官公庁や大手の企業からの依頼実績が豊富な業者もセキュリティ対策が万全であることが多いので、事前に確認しておくことをおすすめします。

クリーンルームを保有している

物理的な障害が発生している機器のデータ復旧にはクリーンルームでの作業が必須となります。きちんとした業者であれば自社内にクリーンルームを保有しているはずですが、悪徳業者であればクリーンルームを保有していない可能性があります。

ホームページなどを確認して、クリーンルームがあるか、設備は充実しているかなどのチェックを行うようにしましょう。

復旧実績が十分にある

復旧実績が十分にある業者は、知識が豊富で復旧技術も高い場合が多いので安心して依頼をすることができるでしょう。特に、セキュリティ対策の項目でもお伝えしましたが、官公庁や大手企業からの実績がある業者は特に信頼ができる業者であると言えます。

見積もりの内容がしっかりしている

信頼できる業者を選ぶ際に、見積もりの内容をしっかりと確認することも大切です。見積もりに詳細が記載されておらず金額だけが書かれている場合などは必ず内訳などを確認するようにしましょう。また、見積もりは基本的に無料で行ってもらえることが多いですが、中には金額が発生する場合もあるので、見積もりを依頼する前に確認しておくことをおすすめします。

データ復旧協会DRAJに加盟している

データ復旧業者選びで失敗したくない場合は、データ復旧協会DRAJに加盟している業者から選ぶのもおすすめです。データ復旧協会DRAJとは、悪徳業者を排除するために「データ復旧業界の健全化」に向けた活動を行っている団体で、中でも常任理事を務める5つの会社は、実績が豊富で世界トップクラスの技術を持っているため、安心して復旧作業を任せることができます。

データ復旧協会DRAJには、「データが復旧できた場合にのみ費用をもらう」「根拠のない成功率を謳わない」「依頼者を惑わすような勧誘をしない」「児童ポルノのデータ復旧依頼は受けない」という4つ活動方針があるため、悪徳業者を選んでしまうというリスクはかなり少なくなります。

こんな業者には要注意！悪徳業者を見極めるポイント

ここでは、悪徳業者を見極めるポイントをいくつか紹介していきます。先述した信頼できる業者選びのポイントと合わせて確認しておきましょう。

根拠のない復旧率を謳っている

ホームページなどで「データ復旧率◯%！」と謳っている業者が多いと思いますが、復旧率の高さだけで選んでしまうと悪徳業者に引っ掛かる可能性があるので注意が必要です。

中には、復旧を依頼したデータの中から1つでもファイルを復元することができたら成功とみなしている業者や、簡単に復旧できそうな案件のみ受け入れて成功率を高く見せている業者も存在します。

そのため、復旧率だけを見るのではなく、実際の実績や復旧成功の定義などをしっかりと確認することが大切です。

見積もり額が極端に低い

見積もりの依頼をして提示された金額が相場と比較して極端に低い場合は注意が必要です。特に、最初の見積もり金額を安めに見せておき、復旧作業が終わった際に高額な追加費用を請求してくるケースもあるため、事前に追加費用が発生する可能性があるかなどを確認しておくようにしましょう。

おすすめのデータ復旧業者9選！

「データ復旧比較ガイド」では、本当に信頼できるデータ復旧会社を徹底比較しています。
口コミを元にした復旧会社のランキングをまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。

データ復旧ソフトを使うのと業者に依頼するのはどちらがいい？

ここでは、データ復旧ソフトを使って自力で作業をするのと、データ復旧業者に依頼するのとどちらがいいのかについて解説していきます。

基本的にはデータ復旧業者への依頼がおすすめ

まず大前提として、基本的にデータの復旧はプロの業者に依頼するのがおすすめです。知識がない状態で自力で復旧を試みてしまうと、症状が悪化して復旧できるはずだったデータが取り戻せなくなってしまう可能性があります。

また、最初から業者に依頼しておけば安く済んだのに、症状が悪化してしまったために復旧費用が高くなってしまったといったケースも想定されるため、可能であればデータ復旧業者に依頼することを検討しましょう。

データ復旧ソフトで対応可能な症状の例

パソコンなどで下記のような症状が発生している場合は、市販のデータ復旧ソフトを使って復旧できる可能性があります。

• 必要なファイルを誤って削除してしまった
• HDDをフォーマットしてしまった
• HDDのパーティションを消してしまった
• ゴミ箱の中身を完全に削除してしまった

どうしてもデータ復旧業者に依頼せずに自分で復旧作業を行いたいという方は復旧ソフトでの作業を検討してもいいですが、確実に復旧できるというわけではなく、症状を悪化させてしまう可能性もあるので、そういったリスクも考えた上で作業を行うようにしましょう。

データ復旧ソフトで対応が難しい症状の例

下記のような症状・状況の場合は基本的にデータ復旧ソフトでの復旧は難しいです。大切なデータが入っている場合は無理に自分で直そうとせずにデータ復旧業者に依頼をするようにしましょう。

• CRCエラー（巡回冗長検査エラー）のメッセージが出る
• HDDからカチカチ・カタカタ・キュルキュル・シャーといった異音がする
• HDDから焦げたような臭いがする
• データが消えた後に自力で復旧を試みて症状が悪化した
• 水没させてしまったり高いところから落としてしまい電源が入らなくなった

データ復旧ソフトを使う際の注意点

ここでは、データ復旧ソフトを使って自力で復旧を行う際の注意点を紹介します。

データ復旧ソフトでは対応できない障害がある

先ほどもお伝えした通り、HDDから異音や異臭がする場合や水没させてしまった場合はデータ復旧ソフトでは対応できないケースがほとんどです。

基本的にデータ復旧ソフトで対応できるのは軽度の論理障害のみで、重度の論理障害や物理障害は対応が難しいです。ただし、中には論理障害なのか物理障害なのかの区別がつきにくい症状もあるので、判断ができない場合はデータ復旧業者に依頼するのが確実です。

最低限の知識は必要になる

自力でデータ復旧ソフトを使用する際にはパソコンなどに関する最低限の知識が必要になります。データ復旧ソフトの操作を間違えてしまうと、症状が悪化してしまったり正常なデータも壊れてしまったりといった悪循環につながってしまいます。基本的にデータ復旧は作業を行えば行うほど復旧の難易度が高くなってしまうので注意が必要です。

HDDの障害の種類

HDDに発生する障害は論理障害と物理障害の二つに分けられます。ここでは、それぞれの障害の特徴について簡単に説明していきます。

論理障害

論理障害は、HDD内に保存されているデータ自体に問題が発生することによって起こる障害のことをいいます。論理障害の主な原因には、HDDをフォーマットしてしまった、PCがウィルス感染に感染してしまったといったことが挙げられます。

また、誤ってデータを削除してしまったケースなども論理障害に含まれます。

論理障害が起こると、フォーマットを要求されたり、パソコンの再起動が繰り返し行われるといった現象が発生します。

物理障害

物理障害は、HDD本体や内部にある部品が物理的に壊れることにより引き起こされる障害のことをいいます。HDDを高いところから落としてしまった場合や水没してしまった場合などが主な原因になります。また、経年劣化による故障や長時間暑い場所において使っていた場合も原因として挙げられます。

物理障害が発生したHDDは、異音や異臭がするケースが多く、パソコンがフリーズしたりHDDの認識がされなくなるといった症状も見られます。

パソコンの再起動が繰り返し発生したり、HDDの認識が急にされなくなるといった症状は、論理障害と物理障害のどちらでも起こりうる症状なので、判断ができない場合はデータ復旧業者に依頼をするのが確実です。

データ復旧の費用を決める要素

ここでは、データ復旧業者に依頼した際の費用を決める要素について解説していきます。

障害の種類と重症度

先ほどHDDに発生する障害には2種類あることをお伝えしましたが、一般的に物理障害が発生している場合の方がデータ復旧にかかる費用は高くなります。

障害の種類と程度による復旧費用の相場はこちらの通りになっています。

障害の種類	費用相場
軽度論理障害	1〜6万円
重度論理障害	5〜25万円
軽度物理障害	4〜9万円
重度物理障害	9〜70万円

費用に関しては、障害の作業難易度や業者によって大きく変わってくるので、ざっくりと論理障害の方が費用が安く、物理障害になると費用が高額になるケースが多いという認識だけ持っておくようにしましょう。

また、復旧業者には、復旧できた場合のみ費用が発生する「成果報酬型」を取り入れている場合もあるので、こういった業者を選ぶことで復旧できなかった上に高額な費用を支払う事になるといったリスクを避けられるでしょう。

依頼する機種

データ復旧を依頼する機器の種類によっても費用が変わってきます。例えば、パソコンのHDDであれば費用はそこまで高くならないケースが多いですが、NASやRAIDといった機器になってくると専門知識が必要になってくるため、高額になりやすい傾向にあります。

また、スマートフォンに関しては、新しい機種なのか古い機種なのかによっても金額が変わってきます。

希望納期や作業時間

希望納期が短く、急ぎでデータ復旧を依頼する場合は特急料金のような形で費用が高くなる場合があります。また、簡単な作業であれば即日対応可能なケースもありますが、作業が複雑で時間がかかる場合は、かかる日数に応じて費用が高くなることがあります。

復旧作業の難易度

データ復旧の作業は基本的に症状が発生してすぐのタイミングが一番復旧の難易度が低いと言われています。逆に、症状が発生してから自力で復旧を行ったり、データ復旧業者に依頼したが復旧が成功しなかったために二社目に依頼したといった場合は復旧の難易度が高くなり、その分費用も高額になる傾向にあります。

そのため、可能であれば最初の段階で復旧技術の高い業者に依頼を行うことが大切です。

機種別！データ復旧にかかる費用相場

データ復旧にかかる費用の相場は、依頼をする機器の種類によって異なります。ここでは、おすすめのデータ復旧業者の機器別費用相場を一覧にまとめているので費用の参考にしてみてください。

税込価格	アドバンスデザイン	A1データ	Buffalo	Logitec	日本データ復旧サービスセンター
パソコンHDD	33,000円〜	29,700円〜	33,000円〜	50,600円〜	63,800円〜
外付けHDD	33,000円〜	29,700円〜	33,000円〜	50,600円〜	63,800円〜
USBメモリ・SDカード	33,000円〜	33,000円〜	33,000円〜	30,800円〜	41,800円〜
SSD	33,000円〜	29,700円〜	33,000円〜	50,600円〜	63,800円〜
NAS	33,000円〜	29,700円〜	33,000円〜	154,000円〜	–
カメラ	–	33,000円〜	–	–	63,800円〜
スマホ	初期診断55,000円 復旧110,000円〜	–	外部委託	–	52,800円〜
CD・DVD	33,000円〜	44,000円〜	33,000円〜	41,800円〜	41,800円〜

こちらの費用は記事執筆時点の情報になります。また、費用は最低価格の目安になるので、障害の種類や復旧難易度等によって変わってくるという点は注意してください。

データ復旧業者に依頼をする流れ

データ復旧業者に作業を依頼した場合の基本的な流れは下記の通りになります。

1. データ復旧業者を選ぶ
2. データ復旧業者にお問い合わせをする
3. 診断・見積もりを依頼する
4. データ復旧作業を行う
5. 機器を返却してもらう

まずはデータ復旧業者を選んでお問い合わせを行うところから始まります。基本的には二社以上にお問い合わせを行なうことをおすすめしますが、急ぎの場合はなるべく信頼できそうな業者を選ぶようにしましょう。

その後、診断と見積もり依頼を行い、納得して作業を依頼できそうならそのまま契約を行いデータ復旧を行ってもらいます。

診断・見積もりは無料で行ってもらえる場合が多いですが、中には有料の場合もあるので、お問い合わせの段階でしっかりと確認しておくようにしましょう。

データ復旧が完了したら機器を返却してもらい費用を払って終わりとなります。

データ復旧業者が対応可能な機器一覧

ここでは、一般的にデータ復旧業者が対応可能な機器について解説していきます。ただし、全ての業者が対応しているわけではないので、ホームページを見たりお問い合わせをして確認を行うようにしましょう。

デスクトップPCやノートPCの内蔵HDD

パソコンに内蔵されているHDDのデータ復旧は、ほとんどのデータ復旧業社が対応しています。簡単な論理障害であればフリーソフトでの対応が可能な場合もあります。

ただし、何度もデータ復旧やフォーマットを繰り返したHDDや破損が激しいHDDのデータ復旧は専門業者でも対応が難しい場合があるので注意が必要です。

外付けHDD

パソコンなどに接続して使用する外付けHDDも多くのデータ復旧業者が対応可能な機器になります。こちらも専門業者に任せたら、極端に症状が重い場合以外は高確率でデータ復旧は成功するでしょう。

なお、外付けHDDが認識しない場合や電源がつかない場合には、外付けHDDのケーブルやコンセントが抜けていたり、コードが断線してしまっているだけの可能性があります。

データ復旧ソフトを使用したりデータ復旧業者に依頼する前に、一度ケーブルなどに問題がないか確認するようにしましょう。

SSD

HDDとよく似た記録媒体にSSDと呼ばれるものがあります。SSDとはソリッドステートドライブ（Solid State Drive）の略で、内蔵されているメモリーチップにデータを読み込むことでデータを保存しています。

HDDよりもデータの読み書きが速く、動作音が静かというメリットがありますが、購入費用が高いというデメリットもあります。

一般的に、HDDと比較して復旧費用は同じくらいか少し高くなる傾向にあります。

NAS・RAID

NASとは、「複数のデバイスからネットワークに接続し、データを共有できるシステム」のことをいいます。「Network Attached Storage」の頭文字を取ってNAS（ナス）と呼ばれています。

RAIDとは、「複数のHDDを、単体のHDDのように扱う技術」のことを指します。大量のデータを安全・高速に扱うことができ、サーバを安定して稼働させることができるという特徴があります。

NASやRAIDのデータ復旧は個人で行うことは難しく、会社などで使用している場合は失敗した時のリスクも大きいので、データ復旧業者を利用するようにしましょう。

USBメモリ・SDカード・microSDカード

USBメモリやSD・microSDカードのデータ復旧は、復元ソフトなどを使用して自力で行うことが可能です。ただし、自力で作業を行うことで症状が悪化する可能性もあるので、大切なデータが入っている場合はデータ復旧業者に依頼を行うようにしましょう。

スマートフォン

スマートフォンでよく発生するトラブルには、動画や写真のデータが消えた、LINEやメールのデータが消えた、初期化してしまった、落としてしまい操作ができなくなってしまったなどがあります。故障したりデータが消えた場合は、データ復旧ソフトやアプリを使用する方法とデータ復旧業者に依頼する方法がありますが、水没してしまった場合やリンゴループと呼ばれる症状が見られる場合はデータ復旧業者に依頼することをおすすめします。

ビデオカメラ

ビデオカメラに保存されているデータを誤って消してしまった場合は、一旦落ち着いて触らずにおくことが大切です。実はビデオカメラのデータは削除した直後はデータが完全に消えずに残っています。しかし、焦って色々と触ってしまうと記憶領域を上書きしてしまいデータが完全に消えてしまうことがあります。データが上書きされるほど復旧の成功確率は低くなってしまうので注意しましょう。

HDDなどが故障した際にやってはいけないNG行動

最後にHDDなどが故障した際にやってはいけないNG行動をいくつか紹介します。症状の悪化を防ぐためにも事前にしっかりと把握しておきましょう。

通電を続ける

HDDが故障したと思われる場合には、なるべく早く電源を切るようにしましょう。HDDが故障している時に通電を続けると症状が悪化してしまう可能性があります。

電源のON/OFFを繰り返す

HDDは電源を入れる際に最も負荷がかかると言われています。電源のON/OFFを繰り返すことで、症状が悪化しやすくなり、最悪の場合はデータ復旧ができなくなってしまう可能性もあります。データ復旧の成功確率を下げないためにも、再起動を繰り返すことは避けましょう。

フォーマットを行う

フォーマットとは、HDDをパソコンの使用環境に合わせて設定する処理のことで、すでにデータの入っているHDDに対してフォーマットを行うと、初期化されてデータが消えてしまいます。

PCがHDDを認識しない場合などに、「フォーマットを行いますか？」といったエラーメッセージが表示される場合がありますが、大切なデータが入っている場合は、間違ってフォーマットを行わないように注意しましょう。

パソコンの強制終了をする

パソコンの強制終了を行うと作業途中のファイルが破損したりデータが消えてしまう可能性があります。HDDの故障が考えられる際に強制終了をすると症状が悪化する可能性があるので、可能な限り正規の方法でシャットダウンを行うようにしましょう。

原因がわからない状態でデータ復旧ソフトを使用する

HDDの故障が論理障害によるものなのか物理障害によるものなのかの判断ができない状態でデータ復旧ソフトを使用するのは避けた方がよいです。軽度の論理障害であれば対応できるかもしれませんが、重度の論理障害や物理障害の場合は対応できないケースがほとんどなので、原因がわからない場合はデータ復旧業者に依頼をした方が安全です。

自分でHDDを分解する

HDDの分解はホコリなどの入らないクリーンルームで行うことが推奨されています。自分でHDDを分解してしまうと内蔵されているディスクに傷やホコリがついてしまい復旧が難しくなる可能性が高いです。また、自分で分解を行ってしまうとメーカー修理の保証対象外になってしまったり、データ復旧業者に依頼する費用が高くなってしまう可能性もあるので、自分での分解は絶対に行わないようにしてください。

まとめ

パソコンに内蔵されているHDDやスマートフォンなどの記録媒体が故障してデータが見れなくなってしまった場合にはデータ復旧ソフトを使用して自力で復旧する方法とデータ復旧業者に依頼する方法があります。

データ復旧率の高さや対応可能な媒体の豊富さから基本的にはデータ復旧業者に依頼するのがおすすめです。

データ復旧業者を選ぶ際には、成果報酬型を採用している、セキュリティ対策がしっかりしている、豊富な実績があるといったポイントに着目しながら優良な業者に依頼を行いましょう。

根拠のない復旧率を謳っている場合や見積もりが極端に安い場合は悪徳業者の可能性が高いので注意が必要です。

データ復旧は作業を行えば行うほど復旧率が下がってしまうので、大切なデータを取り戻したいときは今回の記事を参考に、なるべく早めにデータ復旧業者に依頼するようにしましょう。