WindowsのPCを使用しているときに急に「アクセスが拒否されました」といったエラーメッセージが表示されることがあります。この場合、内蔵HDDか外付けHDDに問題が発生している可能性が高いです。
そこで、この記事ではHDDで「アクセスが拒否されました」と表示される原因と対処法について詳しく解説していきます。注意点やデータ復旧が必要になった際のおすすめデータ復旧業者もいくつか紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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HDDで「アクセスが拒否されました」と表示されるのはなぜ？
まずはWindowsのPCに使用しているHDDで「アクセスが拒否されました」と表示される主な理由について詳しく解説していきます。
PCに内蔵されているHDDに問題が発生している
「アクセスが拒否されました」と表示される理由の1つ目はPCに内蔵されているHDDの不具合です。この場合、「C:\にアクセスできません」といったエラーメッセージが表示されることが多いです。
「アクセスが拒否されました」と表示されたときには、HDDのシステムや設定に異常が発生していることが多く、適切な対処を行うことでエラーを解消できる可能性があります。
一方で誤った対処をしてしまうとかえって症状が悪化してしまう可能性があるため注意が必要です。
外付けHDDに問題が発生している
PCに接続している外付けHDDに不具合が発生した場合にも「アクセスが拒否されました」というエラーが表示されるケースがあります。この場合、「D:\にアクセスできません」といったようなエラーメッセージが表示されることが多いです。「D」の部分は設定によって他のアルファベットが表示されることもあります。
外付けHDDで「アクセスが拒否されました」と出る原因
外付けHDDで「アクセスが拒否されました」と表示される場合、下記のようなことが原因となっているケースが多いです。
- PCと外付けHDDがきちんと接続できていない
- 外付けHDDのアクセス権限がない
- ファイルシステムにエラーが発生している
- 外付けHDDに何かしらの障害が発生している
- 外付けHDDがウイルスに感染している
- ドライブレターが重複している
- BitLockerの設定でエラーが発生している
パソコンと外付けHDDを繋ぐ接続ケーブルが断線していたり、ケーブルが抜けかかった状態で起動を試みるとエラーメッセージが表示されることがあります。決まったユーザだけが使用できるようにアクセス権限が設定されている場合、別のユーザがファイルにアクセスしようとするとエラーメッセージが表示されてしまうケースもあるでしょう。
また、外付けHDDが熱暴走や経年劣化により物理的に故障してしまっていたり、データの管理を行っているファイルシステムにエラーが発生している場合、コンピュータウイルスに感染してしまいHDDがうまく認識できなくなった場合にもエラーメッセージが表示されます。
他にも、ドライブレターの重複やBitLockerの設定エラーも原因として挙げられます。
ドライブレターは「Cドライブ」や「Dドライブ」のように表示されますが、このドライブレターが何らかの原因で重複してしまった場合、ドライブをうまく起動することができなくなってしまいます。
BitLockerはHDDのデータを暗号化する機能のことで、こちらがうまく起動できていないとエラーが表示されるケースがあります。
このように、HDDで「アクセスが拒否されました」と表示される理由には様々なものがあるため、それぞれの原因にあった適切な対処を行うことが大切になってきます。ケースごとの対処法についてはこの後詳しく解説していきます。
外付けHDDで「アクセスが拒否されました」と出た際の対処法
ここからは、「アクセスが拒否されました」と表示された際の対処法をいくつか紹介していきます。ただし、これらの方法は症状が改善する可能性もありますが状況によっては悪化してしまうこともあるため、大切なデータを取り扱っている場合には、自己解決しようとせずにデータ復旧の専門業者に依頼することをおすすめします。
パソコンと外付けHDDの接続状況を確認する
「アクセスが拒否されました」というエラーメッセージが表示された場合、まずはパソコンと外付けHDDが正しく接続されているかを確認してみましょう。ケーブルが正しく刺さっていなかったり断線していたりする場合は、新しいケーブルに交換を行ったうえで再度接続を試してみましょう。
また、USBポートなどにホコリがたまっているケースもあるので、合わせて確認してみることをおすすめします。
外付けHDDの所有権やアクセス権限を変更する
外付けHDDの所有権やアクセス権限を設定している場合は、HDDのプロパティから確認をしてみましょう。自分1人が使用しているHDDであれば基本的には問題ないはずですが、会社や学校などで共用HDDとして使用している場合、アクセス権限が設定されている可能性があるので、もし設定されている場合は下記の手順でアクセス権限を付与してみましょう。
- エクスプローラーを起動して「PC」をクリックする
- 該当のドライブを右クリックして「プロパティ」をクリックする
- 「セキュリティ」のタブをクリックする
- 「詳細設定」をクリックする
- 「所有者」の隣にある「変更」をクリックする
- 「選択するオブジェクト名を入力してください」に「現在使用しているユーザー名」を入力する
- 「名前の確認」をクリックしてOKをクリックする
- 「サブコンテナーとオブジェクトの所有者を置き換える」をクリックして「OK」をクリックする
ドライブレターの設定を変更する
ドライブレターが重複してしまっている場合、アクセスできないほうのドライブレターを変更することでエラーが解消されることがあります。Windows11の場合は、下記の手順に従ってドライブレターの変更を行ってみましょう。
- 「Windows」マークを右クリックして「ディスクの管理」をクリックする
- 該当のドライブを右クリックして「ドライブ文字とパスの変更」をクリックする
- 「変更」をクリックする
- 「次のドライブ文字を割り当てる」から重複のない文字を選択し「OK」をクリックする
- 問題なければ「はい」をクリックする
BitLockerの設定を変更する
BitLocker機能が起動していないことが原因の場合は、下記の手順でBitLockerの設定を変更してみましょう。
- 「Windows」マークを右クリックして「ファイル名を指定して実行」をクリックする
- 「services.msc」と入力をしたのちに「OK」をクリックする
- 「BitLocker Drive Encryption Service」をダブルクリックする
- 「スタートアップの種類」を「自動」にする
- サービスが停止している場合は「開始」、実行中の場合は「再開」をクリックする
- 「OK」をクリックする
chkdsk（チェックディスク）コマンドを実行する
HDDのファイルシステムにエラーが発生している場合は「chkdsk」コマンドを使用することで解決できる可能性があります。ただし、HDDが壊れかかっている場合は、コマンドを使用することで症状がかえって悪化してしまうケースもあるため注意が必要です。チェックディスクは以下の手順で実行することが可能です。
- 「Windows」マークをクリック
- 「cmd」と入力して「コマンドプロンプト」の「管理者として実行」をクリック
- 「chkdsk c: /r」と入力してEnterキーを押す（Cドライブの場合）
「c」の部分はエラーが発生しているドライブの文字を入れるようにしましょう。
データ復旧の専門業者に依頼する
「アクセスが拒否されました」と表示されて中にある大切なデータにアクセスできなくなってしまった場合はデータ復旧業者への依頼も検討するようにしましょう。上述の方法で症状が改善される可能性もありますが、失敗してしまうこともあるため注意が必要です。
特にHDD本体を落としてしまった場合や異音・異臭がする場合は、HDDが物理的に故障している可能性が高いです。この場合、上述の方法では解決することができないため、なるべく早い段階で電源を切ってデータ復旧業者へ依頼することをおすすめします。
データ復旧ソフトの使用は基本的にはおすすめできない
データにアクセスできなくなった際に、業者への依頼ではなくデータ復旧ソフトの使用を検討する方もいるかと思いますが、こちらは基本的にはあまりおすすめできません。データ復旧ソフトはそれほど復旧の成功確率が高くなく、かえって症状が悪化してしまうリスクもあります。
最悪の場合、無くなっても大丈夫というデータであればデータ復旧ソフトを試してみてもいいかと思いますが、仕事で使っているデータなどを復旧する際には、復旧成功率が高いデータ復旧業者への依頼を検討するようにしましょう。
HDDのおすすめデータ復旧業者3選！
アドバンスデザイン
データ復旧のリーディングカンパニー
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外付けHDDで「アクセスが拒否されました」と出た際の注意点
最後に外付けHDDで「アクセスが拒否されました」と表示された際の注意点をいくつか紹介していきます。いずれもデータ復旧率を下げてしまう行為のため、事前にしっかりと把握しておくようにしましょう。
大切なデータが入っている場合はフォーマットを行わない
HDDに障害が発生した際に、「フォーマットを行いますか？」といったメッセージが表示されるケースがあります。この時「はい」を選択してしまうとHDDが初期化されてしまい内部のデータがすべて消えるので絶対に実行しないようにしましょう。
自力で分解や修理を行わない
PCに内蔵されているHDDや外付けHDDは非常に精密な機器であるため、ホコリや指紋、水滴が少し付いただけでも故障してしまう可能性があります。HDDの分解や修理は基本的にクリーンルームで行うことが推奨されているため、知識や設備がない場合は自力で分解や修理は行わないほうがよいでしょう。
データ復旧ソフトを何度も使用しない
データ復旧ソフトを使ってデータの復旧を試みる場合、色々なソフトを次々試したりするのは避けるようにしましょう。基本的にデータ復旧は回数を重ねるほどに復旧成功率が下がる傾向にあります。データ復旧ソフトを何度か試した後に業者に依頼をすると、復旧難易度が高くなり費用も高額になることが多いので注意しましょう。
まとめ
HDDで「アクセスが拒否されました」と表示される原因には「パソコンとHDDがうまく接続できていない」「アクセス権限がない」「HDDに障害が発生している」といったことが挙げられます。原因によって対処法が変わってくるため、しっかりと原因を見極めたうえで適切な対処を行うことが大切ですが、専門知識がない場合はデータ復旧業者に依頼することをおすすめします。
データ復旧ソフトを使用することで自力でデータ復旧を行うことも可能ですが、失敗してしまうリスクもあるため大切なデータが入ったHDDを復旧させたい場合は、なるべく早い段階で専門業者への依頼を検討するようにしましょう。
