HDD、RAID、NAS、SSD、サーバーのデータ破損や消滅で困ったら、 データ復旧比較ガイドでデータ復旧会社の情報をチェック!
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HDDのエラーチェックとは?確認方法や修復方法を詳しく解説

HDDのエラーチェックとは、Windowsにインストールされているシステムドライブに問題がないかを調べる方法です。エラーチェックを行うと、論理ファイルのシステムエラーを修復できる可能性があります。

この記事では、エラーチェックの確認方法や修復方法を説明しています。HDDエラーに悩んでいる方は、参考にしてみてください。

HDDのエラーチェック(チェックディスク)とは?

HDDのエラーを修復したい場合、エラーチェック(チェックディスク)を利用するという方法があります。

エラーチェックとは、Windowsにインストールされているシステムドライブに問題がないかを調べる方法です。エラーチェックを行うと、ファイルシステムの整合性を確認して、論理ファイルのシステムエラーを修復できる可能性があります。エラーチェックで修復できるのはあくまでソフトウェアの故障の範囲で、ハードウェアの故障を修復することはできません。

HDDのエラーの種類

HDDのエラーは、大きく論理的なエラーと物理的なエラーに分けられます。ここではそれぞれのエラーについて説明します。

論理的なエラー(ソフトウェア)

論理的なエラーとは、ハードウェアは物理的に破損しておらず、内部のソフトウェアにエラーが発生している状態です。論理的なエラーには以下のようなものが含まれます。

  • ファイルシステムの破損
  • 誤操作によるフォルダやファイルの削除
  • コンピューターウィルスに感染してOSが起動できない

物理的なエラー(ハードウェア)

物理的なエラーとは、データを保存しているハードディスクの部品が物理的に故障し、読み込みや書き込みなどができない状態です。物理的なエラーには以下のようなものが含まれます。

  • HDDから異音がする
  • HDDから焦げた臭いがする
  • HDDを落として破損させてしまった

ソフトウェアのエラーチェックを行う方法

ソフトウェアの不具合を検知したときは、エラーチェックを行いましょう。ここでは、エラーチェックを行う3つの方法を説明します。

CHKDSKユーティリティを実行する

CHKDSKユーティリティを実行すると、HDDのチェックとメンテナンスができます。Windows 10 を例にしたCHKDSKユーティリティの実行方法は、以下の通りです。

  1. Windowsの「マイコンピュータ」を開く
  2. CHKDSKを行うドライブを右クリックする
  3. 「プロパティ」をクリックする
  4. 開いたダイアログの「ドライブのスキャン」をクリックする

コマンドプロンプトから実行する

エラーチェックは以下の手順でコマンドプロンプトから実行することも可能です。

  1. Windows 10 の検索の検索ボックスに「cmd」と入力する
  2. 最も一致する検索結果から「コマンドプロンプト」を右クリックし、「管理者として実行」を選択する
  3. コマンドプロンプトが開いたら「CHKDSK *: /f」を入力して、Enterキーを押す

「CHKDSK *: /f」の「*」は、修復対象のドライブ文字を入力します。例えばEドライブを修復したい場合、入力するのは「CHKDSK e: /f」です。

チェックが完了したら、「exit」と入力するとコマンドプロンプトが終了します。

他社のソフトを使って実行する

Windowsに搭載されているチェック方法のみならず、他社のソフトでエラーチェックを行うことも可能です。さまざまなエラーチェックのフリーソフトが公開されていますので、「エラーチェック ソフト」などと検索してみてください。

ソフトで確認できる内容と自分がソフトを使いたい要件が一致しているか、確認したうえで実行しましょう。

ハードウェアのエラーチェックを行う方法

ハードディスクの物理的なエラーが発覚した場合は、SMART情報を確認しましょう。SMART情報とは、ハードディスク自身がハードディスクの状態や故障について発行する情報です。

SMARTエラーの警告が表示された場合は、ハードディスクの異常を検知したときです。放置するとハードディスクが壊れて修復できなくなる可能性もあるため、SMARTエラーを検知したときは早めにバックアップを取りましょう。

SMART情報を確認する場合は、ツールを使うのがおすすめです。CrystalDiskInfoHDD Healthといったツールを使うと、SMART情報のエラーを取得できます。

エラーチェックで異常が見つかったらどうする?

エラーチェックを実施した結果、異常が見つかった場合は修復機能を使いましょう。修復機能には以下の2種類があります。

  • ファイルシステムエラーを自動的に修復する
  • 不良セクターをスキャンし、回復する

修復を行う際は数時間かかる場合があります。パソコンの作業に影響がない時間を選んで修復を行いましょう。

修復を試しても回復できない場合は、HDDを買い替えましょう。故障したHDDは早めにバックアップを取ることをおすすめします。

エラーチェック以外のHDDのメンテナンス方法

エラーチェックの実行以外にも、以下の方法でエラーチェックやHDDのメンテナンスを行える場合があります。

1. デフラグ

デフラグとは、ファイルの断片化(フラグメンテーション)を解消する方法です。ハードディスクはデータの読み書きを繰り返すうちに、1つのファイルが複数の領域に分断されて処理が遅くなります。この事象を解消するのがデフラグです。

デフラグの手順は以下の通りです。

  1. 「PC(コンピュータ)」上部にある「管理」を選択する
  2. 「クリーンアップ」あるいは「最適化」を行う

2. 不要なアプリケーションの削除

不要なアプリケーションはハードディスクの領域を圧迫します。以下の手順で削除しましょう。

  1. 「PC(コンピュータ)」から「プログラムと機能」を選択する
  2. 「プログラムのアンインストールまたは変更」から、使用頻度の少ないものや不要なものを削除する

不要なアプリケーションを削除するとハードディスクの空き領域が増え、クリーンな状態を保てます。

まとめ

HDDのエラーを検知した場合は、エラーチェックを行いましょう。エラーチェックには、「CHKDSKユーティリティを実行する」「コマンドプロンプトから実行する」などいくつかの方法があります。

エラーチェックの修復を試みても修理できない場合は、HDDの買い替え時です。事前にバックアップを取っておき、新しいHDDと交換しましょう。

外付けHDDの電源が入らない時の原因と対処法・注意点を詳しく解説!

外付けHDDの電源が入らない場合、周辺機器が故障したり、電力供給が不足していたりする可能性があります。修理に依頼する前に、ACアダプタやUSBケーブルを変えてみるなどいくつかの対処法を試してみましょう。

この記事では、外付けHDDの電源が入らない時に考えられる原因や対処法を解説しています。電源が入らない時に行ってはいけない動作についても説明していますので、電源が入らなくて困っている方は参考にしてみてください。

外付けHDDの電源が入らない時の症状

外付けHDDの電源が入らない場合、以下のような症状が出ている可能性があります。

通電しているのにランプがつかない

正常に動作する時は、電源を入れると外付けHDDのランプがつきます。しかし、電源を入れてもランプがつかない場合は、HDDそのものや周辺機器に不具合が発生していると考えられます。

ランプは光っているがHDDが起動しない

ランプは光っているものの外付けHDDが起動できない場合、HDDの電源が正常に入っていない可能性があります。周辺機器との接続などを確認してみましょう。

電源を入れてもすぐに落ちてしまう

外付けHDDの電源を入れてもすぐ落ちてしまう場合、外付けHDDに不具合が起きている可能性があります。接続しているアダプタやケーブルなどを交換してみましょう。

外付けHDDの起動音やモーターの音がしない

外付けHDDが正常に起動すると、起動音やモーターの音がします。電源を入れても音がしない場合、正常に電源が入っていない可能性があります。

外付けHDDの電源が入らない原因

外付けHDDの電源が入らない場合、以下のような原因が考えられます。

周辺機器の故障

外付けHDDの電源が入らない場合、HDDに接続している周辺機器が故障している可能性があります。ケーブルやアダプタが正しく接続されているか、故障していないかを確認してみましょう。端子に汚れやホコリがついていると接触不良が起きやすくなるため、汚れを取り除いて接続してみてください。

電力不足

外付けHDDへの電力の供給が不足していると、電源が入らないことがあります。例えば消費電力が大きい機械を複数接続していたり、タコ足配線で他の家電などと電力を共有したりしている場合、電力の供給が不安定になりやすくなります。コンセントから直接電力を供給したときに電源が入るか確認してみてください。

HDDの論理障害

外付けHDDが論理障害を起こしていると電源が入らなくなることがあります。

論理障害とは、内部のソフトウェアに発生しているエラーです。長期使用に伴う劣化や作業中の強制終了などが起きた場合、ファイルが破損して論理障害を起こしている可能性があります。

HDDの物理障害

外付けHDDが物理障害を起こしている場合も電源が入らない可能性があります。

物理障害とは、ハードディスクの部品が物理的に故障して読み込みや書き込みなどができなくなった状態です。HDDを落下させたり、電圧が異なるACアダプタを使用したりした場合に、HDDの部品が物理的に破損することがあります。HDDの経年劣化による寿命でHDD内の磁力が低下してディスク部分に傷がついていることも考えられます。

外付けHDDの電源が入らない時の注意点

外付けHDDの電源が入らない時、無理な動作を行うとデータの消失につながる恐れがあります。以下の動作は行わないように注意しましょう。

通電を続けない

外付けHDDの電源が入らない時は、通電を止めましょう。電源が入らない場合はHDDが故障していると考えられます。HDDが故障している時に無理に通電すると故障を悪化させる可能性があるため、HDDをコンセントから抜いておきましょう。

電源のON/OFFを繰り返さない

電源のON/OFFを繰り返さないようにしましょう。

HDDは、電源を入れるときに1番大きな負荷がかかります。再起動を繰り返すことで症状が悪化しやすくなり、データの復旧が難しくなる可能性があります。被害を最小限に留めるためにも、電源のON/OFFを繰り返すことは避けましょう。

大切なデータがある場合はフォーマットを行わない

外付けHDDに大切なデータを保管している場合は、フォーマットを行わないようにしましょう。フォーマットとは、ファイルシステムを整理しデータの管理ができるように修正し、初期化する操作です。

PCがHDDを認識しない時に、「フォーマットしますか?」といったエラーメッセージが表示される場合があります。指示に従ってフォーマットすると、論理障害が解消する可能性がある一方でデータがなくなる恐れがあります。PCからの指示通りにフォーマットしないよう、注意しましょう。

PCの強制終了をしない

HDDの電源が入らない時に限らず、PCの強制終了はおすすめしません。強制終了すると、作業していたファイルが破損したり、データが保存されなくなったりする可能性があるためです。HDDは常にデータを更新しており、更新途中に強制終了するとデータの復旧が難しくなる恐れがあります。PCの強制終了は行わないようにしましょう。

原因がわからない状態でデータ復旧ソフトを使わない

電源が入らない原因がわからない状態でデータの復旧ソフトを使うのは避けましょう。

データの復旧ソフトにはさまざまなものがありますが、知識のない状態でデータ復旧ソフトを使うのは危険です。論理障害の場合はデータ復旧ソフトで直る可能性もありますが、物理障害の場合は症状が悪化し、復旧できたはずのデータが復旧できなくなる可能性があります。

原因がわからない時は安易に復旧ソフトを使わず、専門業者に復旧を依頼しましょう。

外付けHDDの電源が入らない時の対処法

電源が入らない場合、簡単な対処で正常に電源を入れられるようになる可能性があります。修理を依頼する前に以下の方法を試してみてさい。

ACアダプタを変えてみる

HDDの電源が入らなければ、別のACアダプタとHDDを繋いでみましょう。ACアダプタの導線が切れていたり不自然に曲がっていたりする場合、電源が正常に供給できない場合があります。ACアダプタの故障が原因の場合、アダプタを変えることで直る可能性があります。

ただし、電圧の異なるアダプタを使うとショートする恐れがあるため注意しましょう。同じ機種・電圧の他のアダプタと交換してみてください。

USBケーブルを変えてみる

USBケーブルが故障している場合、ケーブルを変えることで電源が入る可能性があります。コネクタが正しければ、どのUSBケーブルでも代替が可能です。USBケーブルを交換しても症状が改善しない場合は、USBケーブル以外に原因があると考えましょう。

パソコンに問題がないか確認する

外付けHDDの電源が入らない場合、パソコン自体が正常に動いているかを確認してみましょう。他のパソコンに外付けHDDを繋いでも電源が入らない場合、HDDそのものの故障の可能性が高いです。他のパソコンに繋いで正常に動作する場合は、パソコンに問題があると考えましょう。

使うコンセントを変えてみる

電源が入らない場合は、使うコンセントを変えてみましょう。別のコンセントに繋いで正常に動く場合は、使用しているコンセントに原因があったと考えられます。

タコ足配線をしている場合は電力不足の可能性があるため、直接コンセントに刺すのがおすすめです。コンセントを変えても電源が入らない場合は、コンセント以外に原因がある可能性が高いです。

大事なデータがある場合はデータ復旧が必要

外付けHDDの電源が入らなくなったら、大事なデータの復旧作業が必要です。データを復旧するためには、以下の方法があります。

データ復旧ソフトを使用する

データ復旧ソフトを使用すると、データを復旧できる可能性があります。ただし、データ復旧ソフトを使用するのは、知識がある場合や故障の原因がわかっている場合に限定することをおすすめします。データ復旧ソフトをわからないまま使用すると、症状が悪化する可能性があるためです。

データ復旧業者に依頼する

データを安全に復旧したい場合は、データ復旧業者に依頼するのがおすすめです。データ復旧ソフトでは修理できない故障から復旧できる可能性もあります。

フリーソフトを使うよりもコストはかかるものの、データ紛失のリスクを抑えたい場合はデータ復旧業者に依頼しましょう。

メーカー修理に出すと初期化される可能性があるので注意

外付けHDDが故障した場合、メーカーのサポートに修理を依頼するという方法もあります。しかし、メーカーに修理を依頼すると、データが初期化される可能性があります。メーカー修理に出す場合は、初期化される可能性を事前に確認しましょう。初期化されたくない場合はデータ復旧業者に依頼するのがおすすめです。

まとめ

外付けHDDの電源が入らない場合、周辺機器の故障や電力不足などが原因に考えられます。ACアダプタやUSBケーブルを他のものに変えてみたり、使うコンセントを変えてみたりしてみましょう。

周辺の機器を変えても電源が入らない場合は、外付けHDDの故障が考えられます。故障の疑いがある時に強制終了や電源のON/OFFを行わないようにし、データ復旧業者にデータ復旧を依頼しましょう。

外付けHDDが接続と切断を繰り返す原因と対処法を詳しく解説!

外付けHDDが接続と切断を繰り返す場合、USBケーブルやACアダプタの故障、HDDそのものの故障が考えられます。USBポートの変更やUSBケーブル・ACアダプタの交換を試しても解消されない場合は、外付けHDDが故障している可能性を想定しましょう。

この記事では、外付けHDDが接続と切断を繰り返す場合の原因や解決策を説明しています。外付けHDDの接続で困っている方は、参考にしてみてください。

外付けHDDが接続と切断を繰り返す原因

外付けHDDが接続と切断を繰り返している場合、大きく3つの原因が考えられます。

USBケーブルが故障している

外付けHDDが接続と切断を繰り返している場合、USBケーブルの接続不良や故障の可能性が考えられます。まずはUSBケーブルがパソコンに繋がっているかを確認しましょう。奥までUSBケーブルをさしても繋がらないのであれば、USBケーブルの劣化や断線が考えられます。

USBケーブルが故障しているのか他に問題があるのかを確認するためには、他のUSBポートへの接続を試してみてください。それでも繋がらない場合は、他のPCに接続してみましょう。他のPCにも接続できない場合は、USBケーブルに問題がある可能性が高いです。

ACアダプタが故障している

外付けHDDとACアダプタがしっかり繋がっているか確認しましょう。ACアダプタが寿命を迎えていたり故障していたりすると、正しく接続されない可能性があります。ACアダプタをしっかりさしても接続できない場合は、他のUSBポートに接続してみたり、別のACアダプタに交換したりするなどしてみてください。

外付けHDDに障害が発生している

USBケーブルやACアダプタに問題がない場合、外付けHDDそのものに障害が発生している可能性があります。外付けHDDの障害には物理障害と論理障害の2種類が考えられます。

物理障害

物理障害とは、HDDが物理的に故障している状態です。外付けHDDから「カチカチ」といった音が聞こえたり異臭がしたりしたときは、内部の部品が壊れている可能性があります。

物理障害は自分で修理することが難しいため、専門の業者に修理やデータの復旧を依頼しましょう。外付けHDDは繊細な機械であるため、わずかなほこりでも悪影響を与えます。自分で分解しないようにしましょう。

論理障害

論理障害とは、HDDに保存されているデータが破損している状態です。論理障害の原因としては、意図しない初期化や強制シャットダウンなどが挙げられます。論理障害が発生すると「フォーマットしてください」というエラーが表示されたり、ファイルにアクセスできなくなったりします。

データをフォーマットすると初期化されるため、エラーが表示されたときはメッセージに従わないよう注意してください。対応の方法がわからない場合はデータ復旧業者に復旧を依頼しましょう。

外付けHDDが接続と切断を繰り返す際の解決策

外付けHDDが接続と切断を繰り返す場合は、以下の対策を実施してみてください。USBポートやUSBケーブル・ACアダプタを確認しても解消しない場合は、外付けHDDに問題がある可能性が高いです。

パソコンが外付けHDDを認識しているか確認する

まずはパソコンが外付けHDDを認識しているか確認しましょう。Windows10の場合、以下の手順で確認してみてください。

  1. Windowsマークをクリックしてデバイスマネージャーを選択する
  2. 「ディスクドライブ」を選択して、外付けHDDが認識されていることを確認する

外付けHDDの機器名が表示されていない場合は、パソコンがHDDを認識できていません。USBケーブルやACアダプタが正しく接続されていることを確認しましょう。

USBポートを変更する

USBケーブルやACアダプタを接続しているUSBポートを確認してみましょう。接続できない場合は、別のUSBポートに接続すると解消するケースがあります。USBポートが劣化していたり、入り口のごみがたまったりしている場合は、正常に接続できない場合があります。

USBケーブル・ACアダプタを変える

USBケーブルやACアダプタに問題がある場合は、別の物と交換しましょう。別のケーブルやアダプタに交換してうまく接続できた場合は、USBケーブルやACアダプタに原因があったと考えられます。

解決しない場合は外付けHDDが故障している可能性がある

上記の3つの方法を試しても問題が解消されない場合は、外付けHDDそのものが故障している可能性があります。データ復旧ソフトを使用する、データ復旧業者に依頼するなどの修理を検討しましょう。

外付けHDDが故障しているときに注意すべきポイント

外付けHDDが故障しているとき、以下の動作を行うと故障が悪化するリスクがあります。故障が悪化すると修理コストが増えたり、復旧率が悪くなったりする可能性があるため注意しましょう。

通電を続けない

外付けHDDが故障しているときは、外付けHDDの電源をオフにしておきましょう。HDDは電源をオンにしたときに最も負荷がかかります。物理障害が起きている場合、通電すると外付けHDDについた傷がさらに深くなり、故障を悪化させる可能性があります。論理障害においてもデータに悪影響を与える可能性があるため、外付けHDDの電源をオフにしましょう。

再起動を繰り返さない

外付けHDDが故障しているときに再起動を繰り返すと、「スクラッチ障害」といってHDDのデータの記録面に傷が刻まれる可能性があります。スクラッチ障害が発生すると、保存されているデータが消えるリスクがあります。HDDの故障中は、再起動を繰り返さないようにしましょう。

フォーマットを行わない

フォーマットとは、記憶媒体のデータを初期化することです。異常を検知したとき、PCの画面上に「フォーマットしますか?」というメッセージが表示される場合がありますが、メッセージの指示に従うとデータが初期化されてしまいます。基本的にフォーマットを行わないように注意しましょう。

叩いて衝撃を与えない

外付けHDDが故障しているときに、叩くなどして衝撃を与えると故障が悪化する可能性があります。修理コストの増加にも繋がるため、故障した外付けHDDは慎重に扱いましょう。

自分の手で分解を行わない

外付けHDDは自分で分解しないようにしましょう。外付けHDDは繊細で、1ミクロ以下の目に見えないようなほこりが原因で故障することもあります。分解はクリーンルームで行う必要があり、高度な技術も求められるため、自分で分解しないようにしましょう。

大切なデータがあるならメーカー修理には出さない

外付けHDDが故障して修理を依頼する場合、大切なデータが保存されているのであればメーカー修理に出さないことをおすすめします。メーカー修理に出すとHDDが直る代わりに、データが初期化される可能性が高いためです。

知識がない場合はフリーソフトで復旧を行わない

外付けHDDの修理にフリーソフトを使う場合、論理障害であれば復旧する可能性がありますが、物理障害の復旧は難しいと考えましょう。「原因がわからないままフリーソフトを使用したものの、物理障害だった」という場合は、通電によって障害を悪化させる可能性があります。

「論理障害か物理障害かわからない」といった場合は、フリーソフトを使用せずデータ復旧業者に依頼したほうが安心です。

故障した外付けHDDのデータを復旧する方法

外付けHDDのデータを復旧する方法は、以下の2種類があります。データ復旧ソフトのほうがコストを抑えやすくなりますが、故障の内容によってはデータ復旧ソフトで対処できないケースもあります。

データ復旧ソフトを使用する

軽度の論理障害の場合、データ復旧ソフトで復旧できる可能性があります。使用するフリーソフトの復旧可能範囲を確認したうえで使用しましょう。

HDDが故障している原因がわからない場合は、不用意に復旧ソフトを使用しないことをおすすめします。データ復旧業者に依頼して専門家に確認してもらうのがよいでしょう。

データ復旧業者に依頼する

データ復旧ソフトを使用するより、データ復旧業者に依頼するほうが復旧率が高くなります。

復旧業者を選ぶ場合は以下の点を確認して選ぶのがおすすめです。

  • データ復旧料金
  • データ復旧の技術力
  • 個人情報保護などセキュリティ対策がされている

ホームページなどで料金形態やサービス内容を確認したうえで、データ復旧業者を選びましょう。データ復旧業者の選定に迷った場合は、DRAJ(日本データ復旧協会)に加盟している企業から選ぶとよいでしょう。DRAJは、安心してデータ復旧サービスを利用できる環境づくりを目指してデータ復旧事業を展開する団体です。

まとめ

外付けHDDが接続と切断を繰り返す場合、USBケーブルやACアダプタの故障、HDDそのものの故障が考えられます。USBポートの変更やUSBケーブル・ACアダプタの交換を試しても解消されない場合は、外付けHDDの故障である可能性が高いです。

外付けHDDが故障しているときは、通電や分解を行わないようにしてください。データ復旧ソフトを使う、もしくはデータ復旧業者へ修理依頼を行うようにしましょう。

Macが外付けHDDを認識しない時の原因と対処法を詳しく解説!

「Macが外付けHDDを認識しない」といったトラブルに悩まされている人もいるでしょう。大事なデータが消えてしまうのでは?と不安に思ってしまいますが、適切な対処を行えばデータを復旧できる可能性もあります。この記事では、Macが外付けHDDを認識しない原因や対処法をご紹介します。

Macが外付けHDDを認識しない9つの原因

まずは、Macが外付けHDDを認識しない原因を見ていきましょう。自身のMacの状態と照らし合わせながら確認することで、原因が明らかになることもあります。

ケーブルがしっかりと刺さっていない

Macと外付けHDDを繋ぐケーブルが、きちんと刺さっていない可能性があります。差し込みが甘いと接続不良となることもあるため、ケーブルが奥までしっかり刺さっているか一度確認してみましょう。

USBケーブルやACアダプタが故障している

Macや外付けHDDではなく、USBケーブルやACアダプタが故障している場合も、Macは外付けHDDを認識してくれません。見た目に異変はなくても、中で断線をしていることもあるため、他のケーブルを使って試してみるのもおすすめです。

外付けHDDの電源が入ってない

そもそも外付けHDDの電源が入っていない可能性もあるでしょう。ケーブルを繋いでいても、差し込みが甘く起動できないこともあります。まずは、きちんと外付けHDDの電源が入っているか確認しましょう。

電力が不足している

電力がうまく供給されず、データが読み込めないなどのトラブルが発生していることもあります。本体が故障していなくても、十分に電力がないと中のデータにはアクセスできません。電力がしっかり供給されているかチェックしてみましょう。

マウントがされていない

マウントとは、接続した周辺機器を認識させて使える状態にすることです。Macと外付けHDDが接続できていても認識ができない場合は、マウントができていない可能性があります。製品によっては、Macに対応していない外付けHDDもあるため、説明書などを見返してみましょう。

フォーマットの形式が違う

Windowsでは認識できたのに、Macでは接続ができなかったということもあるでしょう。この場合、フォーマットの形式が違って認識できていないのかもしれません。初期段階の外付けHDDは、Windowsでしか使えないフォーマットになっていることが多く、Macで使用するにはフォーマットを変更する必要があります。

Macのソフトウェアに問題がある

外付けHDDには問題はなく、Macのソフトウェアの異常が原因となっていることもあります。ソフトウェアが最新でない場合は、アップデートをすることで症状が改善する可能性もあるでしょう。アップデートを実行したにも関わらず改善が見られない場合は、修理業者に相談するのもおすすめです。

外付けHDDが故障している

電源やケーブルに異常がなく、Macと外付けHDDもきちんと接続されているのに認識されない場合は、外付けHDDが故障しているのかもしれません。作動時に異音がしたり、ディスクがうまく回っていないといった症状がある時には、外付けHDDの故障の可能性があります。

経年劣化により寿命を迎えている

外付けHDDは平均3~4年が寿命と言われています。長い期間使っていたことで、劣化が起こり異常の原因になっていることもあるでしょう。動作が重かったり、異音がする時は経年劣化がはじまっているのかもしれません。早めに使用を止め、新しい外付けHDDを用意しましょう。

Macが外付けHDDを認識しない際に起きている障害

Macが外付けHDDを認識しない時は「物理障害」もしくは「論理障害」が発生している可能性が高いです。もしくは、物理障害と論理障害が同時に発生していることもあるでしょう。ここでは、物理障害と論理障害の違いを解説します。

1.物理障害

物理障害とは、外付けHDDの落下や水没など、物理的な破損によって起こる障害です。物理障害は、自分で修理するのは不可能と考えた方がよいでしょう。中のデータを取り出したい場合は、専門の修理業者へ早めに相談をするのがおすすめです。

2.論理障害

論理障害は、外傷ではなくシステムやデータなど内部が破損して起こる障害です。Macと接続した際に「ハードディスクの問題が検出されました」などのメッセージが出る場合、外付けHDDに論理障害が起こっている可能性があります。論理障害が発生していると、電源が入っているだけでも症状が悪化してしまうため、まずはディスクを取り外して電源をオフにしましょう。

物理障害と論理障害が同時に起こっていることもある

場合によっては、物理障害と論理障害が同時に発生していることもあります。しかし、素人が物理障害と論理障害を見極めるのは極めて困難です。独断で行動してしまうと、データの復旧が不可能になってしまうかもしれません。安全にデータを取り出したいならば、データ復旧業者に相談してみましょう。

Macが外付けHDDを認識しない際の対処法

Macが外付けHDDを認識しない時は、これから紹介する以下の方法で対処できることがあります。しかし、無理に実行すると悪化の原因になってしまうので注意して行いましょう。

ケーブルの接続を見直す

まずは、Macと外付けHDDが正しく接続されているかチェックしましょう。知らず知らずのうちにケーブルが外れかかっていたり、破損していることもあります。古いケーブルだと断線の可能性もあるため、新しいケーブルで接続してみるとよいでしょう。

Mac本体の再起動を行う

Mac本体の再起動を行い、改善を試みる方法もあります。再起動を行った途端に接続ができたというケースも少なくありません。しかし、再起動は機器に大きな負担がかかってしまうため、何度も繰り返し再起動をしないように心掛けましょう。

Macのソフトウェアアップデートを行う

Macのソフトウェアが最新でない場合は、アップデートをすると症状が改善することもあります。アップデートが完了したら、もう一度外付けHDDを繋ぎ、認識できるかどうか確認してみましょう。

繋ぐUSBポートを変えてみる

外付けHDD、Mac本体、ケーブルが正常でも、USBポートが故障しているケースもあります。特に端子が損傷していると、外付けHDDがMacを認識してくれません。別のポートに接続すると認識する可能性もあるので、繋ぐUSBを変更して接続してみてください。

別のパソコンに繋いでみる

パソコン側に問題が起きている時には、別のパソコンに繋ぐことで外付けHDDが認識されることもあります。しかし、複数台のパソコンに何度も繋ぎ直すと、電源のON/OFFなどによって外付けHDDにダメージを与えてしまいます。試しに別のパソコンに接続してうまくいかなかったとしても、2台3台と他のパソコンに繋げるのは避けましょう。

Finderの設定を確認する

Finderとは、Mac内のフォルダや書類を管理しているアプリです。Finderの環境設定で、外部ディスクが接続されてもデスクトップに表示されないようになっている可能性があります。環境設定で「外部ディスク」にチェックが入っているか確認してみましょう。

ディスクユーティリティを確認する

ディスクユーティリティとは、Macのディスクに関するエラーを見つけ、修復してくれる部分です。ディスクユーティリティ画面に「外付けHDD」が表示されているか、マウント(HDDを接続し、データを書き込める状態)されているか確認しましょう。

Macをセーフモードで起動する

セーフモードとは、不具合の原因を見つけて修復しながら起動してくれる起動方法です。Macの電源をオフにした状態で「shift」キーを押しながら同時に電源ボタンを押すと、セーフモードで起動が可能です。

データ復旧ソフトを使用する

データ復旧ソフトとは、削除してしまったデータや破損したデータを復旧できるソフトです。しかし、論理障害が原因の破損ならば復旧が見込めますが、物理障害が原因の場合は症状が悪化する恐れもあります。障害やデータ復旧に関する知識がない場合は、自分で復旧は行わず、専門業者に依頼するのがおすすめです。

データ復旧業者に依頼する

対処法を試したにも関わらず、Macと外付けHDDが認識されない場合は、データ復旧を専門とした業者に依頼するのも一つの方法です。修理業者に依頼をしてしまうと、中のデータは消えてしまうことが多いため、データが必要な時は復旧業者に相談をしましょう。

信頼できるデータ復旧業者の選び方

たくさんのデータ復旧業者の中から、どの業者を選んだらよいのか悩むこともあるでしょう。大切なデータが入っているならば、慎重になってしまうのも当然です。ここでは、信頼できるデータ復旧業者の選び方をポイントを絞って解説します。

費用のことがホームページに明記されている

復旧を依頼するときに一番心配なのは、費用面でしょう。信頼できる復旧業者は、ホームページに大体の料金の目安が記載されています。反対に、費用について全く記載がない場合は不当に高額な費用を請求される可能性があるため気をつけましょう。

セキュリティ対策をしっかりしている

データ復旧業者には、しっかりとしたセキュリティ対策も求められます。もしセキュリティ対策を怠っている業者に依頼してしまうと、大切なデータが流出してしまう可能性もあります。「プライバシーマーク」の認定や「ISO認証」を取得している業者を選ぶと安心です。

クリーンルームを保有している

クリーンルームとは、ホコリや浮遊微生物が取り除かれた清浄レベルの高い部屋のことです。HDDの復旧作業は、とても繊細な作業なため、少しのホコリも許されません。クリーンルームを保有している業者ならば、復旧作業を万全の状態で行ってくれるでしょう。

復旧実績をホームページに載せている

これまでの復旧実績をきちんとホームページに載せているかも大切です。過去にどのくらいの相談があったのか、どのような事例を復旧させたのかが分かった方が安心して依頼ができるでしょう。技術力や復旧スピードの裏付けにもなり、信頼度がアップします。

根拠のない復旧率を謳っている企業に注意する

業者によっては、復旧率の高さを謳っているものの詳細な数字を公開していないこともあります。具体的な数値が記載されていない場合は注意が必要です。データ復旧率や相談件数をきちんと公開している業者を選びましょう。

迷ったらデータ復旧協会DRAJ加盟企業がおすすめ!

データ復旧協会(DRAJ)とは、安心してデータ復旧サービスを利用できる環境づくりを目指している団体です。。データ復旧協会に加盟している復旧業者は信頼度が高いと言われています。もし、業者選びに悩んだ際には、データ復旧協会に加盟している業者を選ぶとよいでしょう。

Macが外付けHDDを認識しない時の注意点

最後に、Macが外付けHDDを認識しない時の注意点をご紹介します。間違った対処法で症状を悪化させないためにも、注意点を頭に入れておきましょう。

外付けHDDの通電を続けない

外付けHDDは、電源が入っているとデータの書き込みを行う可能性があります。そうすると、過去のデータが取り出せなくなったり、データの破損の原因となってしまいます。異変を感じたら早めに電源を切るようにしましょう。

電源のON/OFFを繰り返さない

電源のON/OFFや再起動を繰り返すことは、負荷が大きくなり悪化の原因となってしまいます。データの読み込みができない状態は「不良セクタ」と呼ばれ、電源のON/OFFを繰り返すと、不良セクタの部分が増えてしまう可能性もあるでしょう。

ケーブルの抜き差しを繰り返さない

何度もケーブルの抜き差しを行うことも、電源のON/OFFと同じく負荷がかかり、悪化の原因となってしまいます。ついやってしまいがちですが、ケーブルの損傷にも繋がりかねないため、何度も抜き差しをするのはやめておきましょう。

外付けHDDの分解は絶対に行わない

ネット上には、外付けHDDの分解方法が多く掲載されています。しかし、知識のないままに分解を行うと、データを消失するなど最悪の事態になってしまう可能性があります。自分で何とかしようと分解をするのは絶対に避け、修理業者や復旧業者に相談をしましょう。

まとめ

Macが外付けHDDを認識しない時には「物理障害」か「論理障害」もしくはその両方が発生している可能性があります。まずは、電源が入っているか、ケーブルが刺さっているかなど基本的な点をチェックしましょう。再起動やアップデートなどの対処法もありますが、確実に復旧させたい場合は復旧業者に依頼するのがおすすめです。無理に自分で対処しようとせず、信頼できる復旧業者に相談しましょう。

HDDからキュルキュル、シャーという異音が聞こえる原因や対処法を解説!

HDDから突然異音が聞こえてきて「故障かも?」「データが消えてしまうかもしれない」と困った経験がある方も多いのではないでしょうか。異音に加えて、HDDの起動が遅い、ファイルが開けないなどのトラブルが併発しているケースもあるでしょう。この記事では、HDDから異音が聞こえた時の対処法や注意点を紹介しています。もしHDDの異音に悩まされた時は、本記事を参考に適切な処置を行ってください。

HDDから異音が聞こえるのは物理障害の可能性が高い

HDDから異音が聞こえる時は、HDDに「物理障害」が発生している可能性が高いです。ほとんどの方は、「物理障害って何だろう?」と疑問に思うのではないでしょうか。ここでは、異音の原因をより深く理解するために、HDDの構造や物理障害について説明します。

HDDの構造について

HDDは主に、ディスクと、ディスクを動かす「スピンドルモーター」、データの読み書きを行う「磁気ヘッド」で構成されています。何らかのパーツの破損によってHDDから異音が発生するケースも多いです。それぞれのパーツは消耗品のため、劣化や衝撃による破損は避けられず、定期的に買い替えを行う必要があります。

物理障害とは?

物理障害は、先ほど紹介した「スピンドルモーター」や「磁気ヘッド」などのパーツが物理的に破損していることを指します。強い衝撃や経年劣化によって起こることが多く、一度破損してしまうと自力で復旧するのは困難なことが多いです。

論理障害との違い

論理障害は、ファイルの破損やウイルス感染によるエラーなど、HDDの内部が損傷されている状態を指します。物理障害とは違ってHDD自体には問題がないため、軽度の障害の場合はデータ復旧が可能な場合があります。

HDDから聞こえる音の種類

HDDから聞こえる音には、異常な音と正常の音があります。もし、聞きなれない異音が聞こえた場合はPCの電源を切るなどの対策が必要です。以下で紹介する音の例を参考に、異常か正常か見極めましょう。

異常な音の例

まずは異常な音の例をご紹介します。もしこれらの音が聞こえた時は、PCの電源をオフにし、専門業者に修理・復旧の依頼をすることをおすすめします。

「シャー」「シーッ」という擦れたような音

HDDから「シャー」「シーッ」という擦れたような音が聞こえる時は、HDDのパーツ同士が接触している可能性があります。そのまま使い続けてしまうと、ファイルの破損やデータ消失のリスクが高まるため、早めに電源を切りましょう。

「カチカチ」「カタカタ」という音

HDDから「カチカチ」「カタカタ」という音が聞こえる時は、HDDの各パーツが故障している可能性があります。かなり悪化している場合があるので、電源が入っているだけで更なるダメージを負うケースもあります。電源を切ることを最優先に行い、その後の対処方法を考えましょう。

「キュルキュル」「カコンッ」というモーター音

HDDから「キュルキュル」「カコンッ」という音が聞こえる時は、ディスクを回転させているモーターに不具合が起きている可能性があります。放置したまま使用するとHDDが正常に運転できず、データ消失に繋がるリスクがあるため注意しましょう。

正常な音の例

続いては、正常な音の例をご紹介します。これらの音がする時はHDDが正常に動いているため、安心してHDDの使用を続けてください。

「ブーン」という音

HDDから聞こえる「ブーン」という音は、機器を冷却させるファンの音です。場合によっては「ブオーン」と鳴っている時もあります。しかし、不自然に音が大きい時はファンが故障している可能性もあるため、定期的にファンの掃除を行いましょう。

「ジージー」「カリカリ」という音

HDDから聞こえる「ジージー」「カリカリ」という音は、HDDが正常に動いている音です。異常は発生していませんが、音が聞こえる時はHDDが稼働している時なので、慎重に扱うことを心掛けましょう。

全く音が聞こえない場合も注意が必要

HDDを作動させても、全く音が聞こえない場合も注意が必要です。通常、HDDは電源がONになるとモーターによるディスクの回転音が聞こえます。音が聞こえない時は、モーターに異常が発生している可能性があるため、なるべく早くHDDの電源をOFFにしましょう。

HDDから異音が聞こえる原因

HDDから異音が聞こえる原因は、これから紹介する「物理障害」が発生していることが考えられます。異音の原因を知っておくことで、スムーズに修理・復旧を行うことができるでしょう。

磁気ヘッド障害

磁気ヘッドとは、HDDにデータを読み書きを行う装置です。磁気ヘッドに不具合が起きると、データの読み込みができなくなってしまいます。そのため、磁気ヘッドのアームと呼ばれる部分がストッパーに当たって「カチカチ」「カタカタ」という音の原因となります。また、本来は接触しないプラッタと呼ばれる部分と接触し、擦れたような音が発生することもあります。

スクラッチ障害

スクラッチとは、ディスクに傷がついている状態を指します。ディスクの傷がついたまま通電を行うと、傷が深くなり、データの取り出しが不可能になることもあります。データ復旧を行うのもかなり難易度が高いです。

ファームウェア異常

ファームウェアとは、HDDを動かしているプログラムのことです。磁気ヘッド障害やスクラッチ障害によってファームウェアに不具合が起きると、データの読み書きが正しく行えません。ファームウェア異常を修復するには、専門的な知識と技術が必要なケースがほとんどです。

プラッタの経年劣化

プラッタとは、ハードディスクやフロッピーディスクのことを指します。古いプラッタを使用していた場合は、正しくデータが記録できず異音が発生することがあります。プラッタの劣化を感じたら、早めに新しいプラッタに交換することをおすすめします。

HDDから異音が聞こえた際の注意点

HDDから異音が聞こえた時は、先述した物理障害が発生している可能性が高いです。悪化を防ぐためにも、以下のことに注意して慎重に対処を行いましょう。

通電を早めにやめる

HDDから異音が聞こえた時に、通電を続けるのは大変危険です。通電によって、障害が起こったままHDDが作動してしまい、データの復旧が困難になる可能性があります。HDDから異音が聞こえたら、早い段階で通電をやめることを心掛けましょう。

電源のON/OFFを繰り返さない

電源のON/OFFを繰り返すのは、HDDに大きな負荷がかかってしまいます。異音が聞こえた時はむやみにON/OFFを繰り返すことは避け、症状を悪化させないようにしましょう。

HDDを叩かない

HDDに異常を感じても、叩いて動作確認をすることはおすすめできません。異音が発生している時は、HDDの内部が傷ついている可能性が高く、慎重に取り扱う必要があります。衝撃を加えてHDDの損傷を深刻化させないよう注意してください。

他のPCに接続をしない

他のPCにHDDを接続することも、HDDに大きな負荷がかかってしまいます。繰り返し他のPCと接続すると、症状が悪化してデータが取り出せなくなる危険性があるため、自力で何とかしようとむやみに接続をするのは控えましょう。

知識がない場合はHDDの分解を行わない

HDDの分解には、専門的な知識と技術が必要です。また、原因の特定も素人には難しいことが大半でしょう。知識がないまま分解をしてしまうと、メーカー・専門業者から修理を断られる可能性もあります。

データ復旧ソフトは使わない

HDDから異音が聞こえている時には、データ復旧ソフトによる障害の修復は見込めません。むしろHDDに更なる負荷をかけてしまい、症状が悪化する原因となってしまいます。HDDの異音は、復旧ソフトでは対策できないことを頭に入れておきましょう。

大事なデータがある場合はメーカー修理に出さない

もし、HDDのデータを復旧させる必要がある場合は、メーカー修理に出すことは避けましょう。メーカー修理はHDDを初期化することによって修復を行うので、ほとんどの場合データは失われてしまいます。HDDに大事なデータがある場合は、復旧業者に相談することをおすすめします。

HDDから異音が聞こえた場合の対処法

HDDから異音が聞こえた場合は、個人で修復をするのは難しいでしょう。「データを復旧させたい」のか「データよりも機器を優先して直したい」のかによってその後に対処法が変わってくるため、しっかり考えて対処を行いましょう。

バックアップを取っておく

HDDから異音が聞こえた場合、突然HDDが壊れてしまう可能性があります。そのため、完全に壊れてしまう前にバックアップを取っておくと安心です。しかし、バックアップはHDDに負荷がかかってしまうため、壊れる寸前だと判断した時にはやめておきましょう。

新しいHDDにデータを移しておく

新しいHDDが用意できれば、壊れてしまう前にデータを移行しておくのも一つの方法です。ただし、データ移行もHDDに負荷がかかるため、症状が悪化していると感じた時は無理はしないようにしましょう。

メーカー修理に出す

データよりも機器を優先して直したい場合は、メーカーに修理を依頼するのがおすすめです。HDDを交換することで、動作を正常に戻すことができます。しかし、データは初期化されてしまうため、大切なデータが入っている場合は復旧業者へ依頼するのがいいでしょう。

データ復旧業者に依頼する

異音が聞こえるだけではなく、データが見られなくなってしまった場合や、大切なデータを取り出したい場合は、データ復旧業者に相談しましょう。メーカー修理よりも費用が高くなる可能性はありますが、データ復旧業者に頼むことで、データの復旧率が格段に高くなります。

まとめ

HDDから異音が聞こえる時は、HDD内のパーツが破損して起こる「物理障害」が発生している可能性があります。もし、HDDから聞きなれない音が聞こえたら、むやみに再起動を繰り返すことや分解は避け、速やかに電源を切って症状を悪化させないように努めましょう。データを復旧させたい時は、専門的な知識を持つデータ復旧業者に相談することをおすすめします。

HDDの寿命はどれくらい?寿命が短くなる原因や寿命を延ばすポイントを解説

HDDの寿命は、内蔵HDDと外付けHDDで異なります。外付けHDDは室内の温度や湿度の影響を受けやすいためです。また、HDDの種類や使用頻度によっても寿命が変わります。

この記事では、HDDの寿命や寿命を延ばすポイントを説明しています。HDDの寿命について知りたい方は参考にしてみてください。

HDDの寿命はどれくらい?

HDDの寿命は、種類や使用頻度によって異なります。一般的な寿命を知っておくと、買い替えのタイミングを事前に把握できるでしょう。内蔵HDDと外付けHDD、それぞれの寿命の目安は以下の通りです。

内蔵HDDの寿命の目安

内蔵HDDの寿命は、約4年といわれています。HDDはディスクの回転を繰り返すうちに表面がすり減っていき、寿命を迎えてしまうケースが多いです。

内蔵HDDが最も劣化しやすいのは、起動時です。起動時は回転が高速になるため、ディスクの表面がすり減りやすくなります。PCの起動回数が多いほど、HDDの寿命が短くなります。

外付けHDDの寿命の目安

外付けHDDの寿命は、約3年といわれています。駆動時間に置き換えると約10,000時間ですが、外付けHDDを置く環境によっては寿命が縮まる可能性があります。

外付けHDDは、室内の温度や湿度の影響を受けやすいという特長があります。室温が高い場所や湿気が多い場所に長時間置くと、熱や湿気を受けてHDDの劣化が進むかもしれません。そのため、一般的には内蔵HDDより外付けHDDのほうが寿命がやや短くなっています。

HDDが寿命を迎えたときの症状

HDDが寿命を迎えるときは、においや音、読み込み速度などに変化が現れることがあります。以下の症状に気付いたときはHDDの交換時と考え、バックアップを取ったり、新しいHDDを準備したりしましょう。

HDDから焦げたようなにおいがする

HDDが寿命に近くなると、焦げたようなにおいがすることがあります。HDDを長期間使用したためにディスクに熱が生じて焦げるようなにおいが発生します。においの異変に気付いたときは、HDDが寿命を迎えていると判断しましょう。

HDDから異音がする

HDDから聞きなれない音がしたときは、寿命が近くなっているためかもしれません。ディスクの劣化によって回転時に負荷がかかるようになると、異音がし始めます。

動くたびに「カチカチ」と音がしたり、壊れる寸前のような「ガリッ」という音がしたりしたら、HDDの交換時です。

ファイルの読み込み速度が以前より遅くなっている

ファイルの読み込み速度など、PCの動作が遅くなっているときはHDDが寿命を迎えている可能性があります。例えば、ファイルを開くのに従来よりも時間がかかるようになったときは、HDDが寿命となっていると捉えましょう。

PCがフリーズする頻度が増えている

PCがフリーズする頻度が増えたときは、HDDの寿命や故障が原因である可能性があります。頻繁にフリーズするようになったら、故障して完全に使えなくなる前にバックアップを取り、修理に出す・HDDを交換するといった対応をとりましょう。

SMARTエラーが表示される

SMARTエラーとは、HDDが自ら故障を認知してユーザーに伝えるメッセージです。メッセージ内容はPCによって異なりますが、「SMART機能でエラーが検出されました」といったメッセージが表示されます。エラーが表示されたときは、既にバックアップを取れないケースや数日は使えるケースなどさまざまです。

HDDの寿命を短くしてしまう原因

HDDは、使い方によって寿命が縮まりやすくなります。HDDの寿命を縮める原因を事前に把握しておくと、長持ちさせることができます。ここでは、寿命を短くする原因を5つ説明します。

熱がこもる場所で使う

HDDは熱を受けると寿命が縮まりやすくなります。HDDはPC処理を行うためにディスクが回転して摩擦が生じ、熱を帯びやすいのが特長です。

HDDのみならず、CPUなども熱を受けると劣化につながります。PCは熱がこもらない場所に設置しましょう。

落雷や停電

落雷や停電でPCの電源が突然落ちると、劣化が進みやすくなります。本来電源を切るときはHDDのヘッドがディスクを傷つけない位置に移動しますが、突然電源が落ちるとヘッドが安全な場所に移動できず、ディスクを壊す恐れがあるためです。

また、周辺に雷が落ちてPCに強い電圧が加わってHDDが急停止する可能性もあります。

起動回数が多い

HDDの寿命を決める要因にはさまざまなものがありますが、そのひとつに起動回数が挙げられます。「PCの電源を付けたままにしておくのはよくない」と思われる方もいるかもしれませんが、長時間電源を付け続けることよりも、頻繁に電源を入れることのほうがHDDにとっては負荷となります。

電源のオンオフを必要以上に行わないようにし、短時間であればスリープモードで消費電力を節約するのがおすすめです。

HDD本体に衝撃を与えてしまう

HDDが衝撃を受けると、当然壊れやすくなります。PC本体が何らかの衝撃を受けるとHDDのヘッドやディスクが傷つくかもしれません。落としたりぶつけたりすると、それまで残っていたHDDの寿命に関わらず完全に壊れることも考えられます。

PCは衝撃を与えないよう慎重に扱いましょう。

寿命を迎えたHDDを使い続けるリスク

HDDが寿命を迎えたとしても、完全に壊れていない限り使えるケースもあります。しかし、寿命を迎えたHDDを使い続けることによる以下のリスクもあります。

データが消えてしまう

HDDが寿命を迎えると、データが消える恐れがあります。

HDDは記録したデータをヘッドが呼び出す仕組みです。HDDを消耗するとディスクの表面がすり減り、データを紛失しやすくなります。

HDDの寿命が近いとわかった時点でデータのバックアップを取り、データの紛失を防ぎましょう。

動作が遅くなる

寿命を迎えたHDDは処理速度が遅くなり、PCの起動やファイルのアクセスなどに時間がかかります。簡単なファイルを開くだけで数分かかったり、電源のオン・オフだけで何分も待つことになったり、PCを使った作業の効率が下がるかもしれません。

動作が遅い状態で使い続けると、HDDの負荷がかかってさらに処理スピードが遅くなり、故障しやすくなります。

HDDの寿命を延ばすためのポイント

HDDには寿命がありますが、寿命を延ばすよう工夫できるポイントもあります。ここでは、HDDの寿命を延ばすためのポイントを4つ説明します。

発熱対策をしっかりする

HDDは熱を蓄積すると劣化しやすくなります。暑い時期はクーラーを活用するなど、室温が高くなりすぎないようにしましょう。部屋の温度を一定に保つと安心です。

PCを設置する場所の通気性や排熱性にも配慮しましょう。直射日光を避け、通気性のよい場所に設置するのがおすすめです。

強制終了は行わないようにする

PCを強制終了すると、本来HDDのヘッドが安全な位置に戻ってから終了するはずが戻れなくなり、ディスクを傷つける可能性があります。

また、強制終了によってHDDの寿命が短くなるだけでなく、データそのものが失われるかもしれません。電源の操作はシャットダウンのメニューから行い、強制終了はしないようにしましょう。

通気口をこまめに掃除する

HDDの通気口にほこりが溜まると、熱がこもりやすくなります。

HDDの通気口はほこりが溜まらないよう設計されていますが、寿命がまだ来ていないのに動作が遅いときは通気口を確認してみるとよいでしょう。普段からこまめに通気口を掃除しておくと、長持ちしやすくなります。

品質の高いHDDを使用する

HDDにはさまざまな価格・スペックのものがあります。安価で低スペックのHDDは、寿命が短い可能性があります。長持ちさせたいのであれば、耐久性があるHDDのほうがよいでしょう。価格とのバランスを考慮しながら、品質の高いHDDを選ぶのがおすすめです。

HDDの使用時間や購入時期から寿命を予測できる

データを紛失しないためにも、事前にHDDの寿命を把握しておきたいという方もいるでしょう。HDDの寿命は、使用時間や購入時間からある程度予測ができます。HDDの寿命を知りたい方は、以下の方法を試すのがおすすめです。

HDDの累積使用時間を確認する

専用のソフトを使うと、HDDの累積使用時間がわかります。累積使用時間を知りたい方は、「CrystalDiskInfo」や「AmorphousDiskMark」などの検査用ソフトを使うとよいでしょう。

累積使用時間が10,000時間を超えていたら交換時と捉えましょう。

HDDの製造年式を確認する

HDDの製品ラベルを確認すると、製造日がわかります。製造日から5年以上経っている場合は寿命と捉えましょう。5年以上経っている場合は、PCの動作に問題がなくても突然使えなくなったときに慌てなくすむよう、バックアップを取っておくのがおすすめです。

HDDのデータが消えてしまった場合の対処法

HDDの寿命に気を付けていたとしても、何らかの事故でデータを突然紛失してしまうかもしれません。ここでは、HDDのデータが消えてしまった場合の対処法を2つ説明します。

フリーのデータ復旧ソフトを使用する

障害の内容によっては、フリーのデータ復旧ソフトでデータを復旧できる可能性があります。対応のコストを抑えられ、手軽に試しやすい復旧方法です。

一方で、復旧ソフトの使用によって症状が悪化する可能性もあります。症状が悪化したために復旧業者に依頼する場合は、最初から業者に依頼するよりもコストがかかりやすくなります。また復旧ソフトが悪影響を与えたために、業者に依頼しても復旧できなくなることもあるかもしれません。

フリーソフトの使用は、あまり重要でないデータの復旧時に留めておくのがおすすめです。

データ復旧業者に依頼する

データを紛失した場合は、データ復旧業者に依頼するのが安心です。フリーソフトよりもコストはかかりますが、「自分で復旧するときに、操作を誤って症状を悪化させるのが心配」という場合は業者に依頼するのがよいでしょう。

データ復旧業者の仕事は「データを復旧させること」であるため、機器や性能の復旧までは行わないこともあります。データ復旧作業後に機器が使えなくなるケースもあるため、復旧の範囲を事前に業者に確認しましょう。

まとめ

HDDの寿命は内蔵HDDが約4年、外付けHDDが約3年といわれています。HDDの寿命は使用する環境や頻度によっても変わります。あくまで目安の寿命と捉えましょう。

HDDの寿命が近づくと、においや音の異変、読み込み速度が遅くなるといった症状が現れます。これらの症状が現れたらHDDの寿命を迎えている可能性があると考え、データのバックアップを確保して新しいHDDを準備しておきましょう。

HDDの読み込みが遅い時の対処法や確認事項を詳しく解説!

HDDの読み込みが遅い時は、ファイルのコピーやPCの起動・シャットダウンに時間がかかる傾向があります。これらの症状に気付いたら、状態が悪化する前に「HDDの空き容量を確保する」「使っていないアプリを削除する」などの対策をとることをおすすめします。

この記事では、HDDの読み込みが遅い時の対処法や確認すべきポイントを説明しています。HDDの読み込みスピードに悩んでいる方は、参考にしてみてください。

HDDの読み込みが遅い時の症状

PCを長期間使用していると、以前よりもHDDの読み込みにかかる時間が増えると感じる機会が多くなります。他にも「PCの起動やシャットダウンに時間がかかる」「急に画面が固まることがある」といった症状もあります。

以前よりもファイルのコピーなどに時間がかかる

容量が大きくないファイルの場合、コピーするだけであれば通常は数秒で済みます。しかし「以前よりファイルのコピーに時間がかかるようになった」という場合は、HDDの読み込みが遅くなっているかもしれません。ファイルの容量が小さいのにコピーに時間がかかる時は、HDDが原因となっている可能性があります。

PCの起動・シャットダウンに時間がかかる

PCの起動やシャットダウンに時間がかかる場合、HDDが読み込みに時間を要しているかもしれません。動作の時間が気になる時は、HDDの交換やPCの買い替えを検討しましょう。

PCが急に固まる

PCを長期間使っていると、突然固まるといった事象が見られます。PCの使用年数が長ければ長いほど、固まる頻度が増えやすくなります。PCが固まると作業中のデータに支障を来す可能性もあるため、後ほど紹介する対処方法を行ってください。

エラーメッセージが表示される

「ハードディスクの問題が検出されました」「〇〇にアクセスできません」といったメッセージが表示された場合、HDDの読み込みに問題が発生している可能性があります。

メッセージの内容は事象やPCによっても異なりますが、エラーを知らせるメッセージが表示された時はHDDを確認することをおすすめします。

HDDの読み込みが遅くなった時に確認すること

HDDの読み込みが遅いまま使用し続けると、症状が悪化する可能性があります。また、PCの動きが遅いために作業を効率的に進められないこともあります。HDDの読み込みが遅くなった時は、以下の点を確認してみましょう。

HDDの空き容量を調べる

HDDの読み込みが遅くなった時は、HDDの空き容量を確認してみましょう。HDDの空き容量が不足していると、読み込みが遅くなる可能性があります。

WindowsとMacで、空き容量の確認方法が異なります。ここではそれぞれの確認方法を説明しますので、使っているPCに合わせて手順を確認してみてください。

Windowsを使っている場合の確認方法

Windowsを使っている場合は、以下の手順で確認します。

  1. スタートボタンを右クリック
  2. 「エクスプローラー」を選択して「PC」をクリック
  3. 「デバイスとドライブ」の項目にある「ローカルディスク」の空き容量を確認

上記の手順で確認できなかった場合は、スタートボタンを右クリックして「プロパティ」を開くと、空き領域を確認できます。

Macを使っている場合の確認方法

Macを使っている場合は、以下の手順で確認します。

  1. Appleマークをクリック
  2. メニューの「このMacについて」をクリック
  3. 「ストレージ」を選択して空き容量を確認
  4. 空き容量が色付きで表示される

上記以外にも、「ターミナル」というアプリで「$ df -h」のコマンドを実行して確認することもできます。

HDDの状態を調べる

HDDはデータのやり取りを頻繁に行うため高温になりやすく、熱がデータの伝送速度に影響を与える可能性があります。読み込み速度が遅い場合は、HDDの温度や状態を確認してみましょう。HDDの状態を調べる時は、CrystalDiskInfoなどフリーソフトを使うのがおすすめです。フリーソフトによっては、使用時間や読み込みエラー率を調べてくれるものもあるため、知りたい情報に合わせて機能が多いソフトを選ぶとよいでしょう。

HDDの読み込みが遅い時の対処法

HDDの読み込みが遅い時、いくつかの対処方法があります。ここでは、5つの対処法を説明しますので試してみてください。

HDDの空き容量を確保する

HDDの読み込みが遅い時は、空き容量の少なさが原因となっているケースがあります。HDDの空き容量を調べて、容量不足になっていないかを確認してみましょう。容量が不足している時は、データを外部に移動させることを検討してみてください。

使っていないアプリやソフトを削除する

使っていないアプリやソフトが多数ある場合は、それらを削除しましょう。アプリやソフトはHDDのディスクを消費しており、PCのパフォーマンスを下げる可能性があります。PCの動作に悪影響を与えないためにも、アプリやソフトは必要なものだけを残しておくのがおすすめです。

アプリやソフトはPCの購入後にダウンロードしたものはもちろん、PCメーカーのサポートプログラムのように購入時点でダウンロードされているものがないかチェックするとよいでしょう。

ウィルスチェックを行う

PCがウイルスに感染しているとセキュリティの問題が生じるのみならず、HDDやSSDの動きが遅くなる可能性があります。ウイルス対策ソフトは最新のものを使っているか確認しましょう。定期的にセキュリティのチェックを行うようにしてPCを守ることが大切です。

ディスクやファイルのクリーンアップを行う

PCを長く使っていると、今となっては不要なプログラムや過去にダウンロードした画像など、現在は必要のないファイルが蓄積されています。ディスクやファイルのクリーンアップ

を行うと、不要なプログラムやソフトをチェックしてくれます。HDDの読み込みが遅くなってきたらクリーンアップを試してみましょう。

不要な常駐ソフトを停止する

不要な常駐ソフトは、停止することをおすすめします。常駐プログラムは、PCを起動した時に自動で開くプログラムです。不要なソフトの起動を減らすことで、PCのパフォーマンスへの悪影響を減らせます。常駐プログラムは、タスクバーの右端にある「タスクトレイ」から確認できます。

OSのアップデートを行う

OSのバージョンが古い場合は、アップデートを行いましょう。OSをアップデートすると、HDDやSSDの速度を改善できる可能性があります。

OSをアップデートしなければ、不正アクセスやサイバー攻撃から守るためのプログラムが適用されません。セキュリティ対策のためにも、OSは最新版にアップデートしましょう。

HDDのエラーの対処法

HDDの読み込みが遅い場合、HDDにエラーが発生している可能性もあります。HDDのエラーが原因となって読み込みが遅くなっている場合は、フリーソフトを使って修復できるかもしれません。フリーソフトによっては、ディスクのクリーンアップやディスクの最適化を行えます。

一方で、事象によってはフリーソフトを使用することでさらに症状が悪化する可能性もあります。重要なデータが取り込まれているPCの場合は、フリーソフトではなく業者に修理を依頼するほうが安全です。

改善しない場合はHDDの買い替えやSSDへの移行も検討する

HDDの読み込みが遅い時の対処法を試したものの、改善しない場合はHDDの買い替えやSSDへの移行を検討しましょう。HDDそのものが寿命を迎えている場合は、交換が必要になります。

またSSDは高速でデータ転送ができるため、SSDに交換するとHDDを使っている時よりもファイルの転送やソフトウェアの起動が速くなる可能性があります。読み込みのスピードを重視する方は、SSDへの移行を検討するのがおすすめです。

不要になったHDDを安全に処分する方法

HDDの読み込みが遅い時の対処法を試しても改善しない場合は、HDDが寿命を迎えている可能性が高いです。不要になったHDDは安全に処分しましょう。

HDDには個人情報をはじめとした重要なデータが含まれている可能性があります。処分する前にデータを削除するようにしましょう。データを削除した後のHDDは、専門業者やリサイクル業者に引き取りを依頼すると安全です。

HDDが壊れかかっている場合は要注意!

HDDが壊れかかっているにも関わらず「読み込みが遅くなっているだけだ」と思って使い続けていると、急に故障する可能性があります。急に壊れても慌てないために、事前にバックアップを取っておくことをおすすめします。もしHDDが壊れてしまった場合は、データ復旧業者にデータの復旧を依頼しましょう。

大事なデータを守るためにも、読み込みの速度や動きに違和感があったら症状が悪化する前に、HDDの状態を調べることをおすすめします。

まとめ

HDDの読み込みが遅くなると、ファイルのコピーやPCの起動・シャットダウンに時間がかかるようになります。これらの症状を感じた時は、HDDの空き容量を確保したり、不要なソフトを削除したりするなどして対処しましょう。

対処しても改善が見られない場合は、HDDそのものが寿命を迎えている、もしくはエラーが発生しているかもしれません。症状が悪化する前にバックアップを取り、新しいHDDに買い替えることも検討しましょう。

HDDの物理障害とは?原因や症状、データ復旧の方法を紹介

HDDは、PC内のデータを保存している大切な場所です。そんなHDDがいきなり壊れてしまったら「データはどうなってしまうのだろう」と心配に思う方もいるでしょう。HDDの破損理由は様々で、適切な対処をしないとデータを失ってしまうリスクがあります。今回はHDDの「物理障害」について、症状や対処方法を説明していきます。いざという時の参考にしてください。

HDDの物理障害とは?

物理障害とは、HDD本体が損傷したことによって起こるトラブルのことです。水没、強い衝撃、経年劣化など原因は様々ですが、HDDの故障原因の半数が物理障害によって起こるものだと言われています。HDDに異常が見られた時は、物理障害の可能性が高いことを頭に入れておきましょう。

HDDは複雑かつ精密な造りのため、修理が難しいケースが大半です。データ復旧を行いたい場合はHDDを分解する必要があり、専門的な知識がないと自分でデータ復旧を行うのは困難でしょう。

物理障害の3つの種類

物理障害は、「磁気ヘッド障害」「スクラッチ障害」「ファームウェア障害」の3種類に分けられます。どの障害に該当するかによって対処方法も変わってくるため、適切な対処を行うためにもぜひ頭に入れておいてください。

磁気ヘッド障害

磁気ヘッド障害は、データを読み込んだり書き込んだりする機能を持つ「磁気ヘッド」に不具合が起こる障害です。データの読み書きは通常規則的に行われますが、磁気ヘッドに異常が起きている場合は不規則になり、カチカチと音が鳴ることもあります。

スクラッチ障害

スクラッチ障害は、「ヘッド」「プラッタ」と呼ばれるデータを読み書きする部分に摩擦が起き、HDDが破損してしまう障害です。スクラッチ障害は、物理障害の中でも重度で、復旧には特殊な加工技術が必要です。

ファームウェア障害

ファームウェア障害は、物理障害によって論理障害を引き起こしてしまう障害です。ファームウェアはHDDの記憶装置を制御している部分のため、障害によってデータが破損・消失する可能性があります。

HDDの物理障害が発生する原因

HDDに物理障害が起こる原因には、寿命、HDDへの強い衝撃、パソコンの利用環境などがあります。HDDは大変繊細なため、高温や多湿、水分に弱いです。そのため、水回りや極端に高温な場所では使用を避けた方がいいでしょう。また、経年劣化が原因となっている場合は速やかにHDDを交換する必要があります。

論理障害との違い

論理障害は、HDD本体に損傷はなく、内部のシステムが破損したことによって起こる障害のことです。また、ウイルスへの感染や、人為的にデータを削除してしまった・初期化してしまったなどのトラブルも論理障害に含まれます。

物理障害は基本的にデータ復旧が難しいのに対し、論理障害はデータを上書きをしない限り、データ復旧ができる可能性があります。

物理障害が疑われる症状

では、HDDの物理障害にはどのような症状があるのでしょうか。もし「物理障害かも?」と思ったら、以下の症状がないか確認してみましょう。

HDDから異音が聞こえる

HDDから「カチカチ」「ジー」など、普段聞きなれない音が聞こえる場合は、物理障害が発生している可能性があります。ディスクの情報を読み込むことが不可能になってしまっているため、異音に気づいているのに使用を続けていると、更に症状が悪化する恐れがあります。

HDDから焦げたようなにおいがする

HDDから焦げたような異臭がする時も、HDDに物理障害が発生している可能性があります。焦げたようなにおいは、冷却機の故障や接続障害によってHDDのチップが焼けることによって発生します。火災の原因になるリスクもあるため、HDDから異臭を感じたらすぐに電源を切って、専門業者に相談することをおすすめします。

物理障害か論理障害か判別が難しい症状

物理障害と論理障害では、データ復旧の方法も異なり、間違った対処をしてしまうと症状が悪化してしまうこともあります。ここでは、物理障害と論理障害のどちらでも起こりがちな症状をご紹介します。

PC起動時に青色や黒色の画面が表示されて進まない

PCを起動した際に「ブルースクリーン」と呼ばれる青い画面や、黒い画面に英語でメッセージが出た時は、HDDに深刻なトラブルが起きている可能性があります。メッセージである程度原因を特定することはできますが、無理に電源を切ることは避け、自然に再起動されるのを待ちましょう。

頻繁に電源が落ちたり勝手に再起動される

頻繁にPCの電源が突然落ちる時も、HDDの故障の可能性があります。物理障害、論理障害どちらの場合でも起こる症状のため、どちらの障害なのか自分で見極めるのは困難でしょう。急なシャットダウン・再起動が頻発すると、突然電源が入らなくなるケースもあるので注意してください。

HDDのフォーマットを求められる

HDDの認識はできても、データを読み込めない場合に「フォーマット(初期化)」を求められる時があります。フォーマットを行うと、データが全て消えてしまいます。もし大切なデータが入っている場合は、フォーマットは行わないようにしましょう。

ファイルの読み書きに以前より時間がかかる

これまでスムーズにできていたファイルの読み書きに時間がかかる場合は、HDDに損傷が起こっている、劣化している可能性があります。読み書きのスピードの変化に気が付いたら、データを失う前にHDDの買い替えを検討するのがいいでしょう。

今まで開けていたファイルが開けない

今まで問題なく開けていたファイルやフォルダが突然開けなくなった時も、HDDに損傷が起こっているサインです。特に大切なデータが入っているファイルの場合は、無理に自分で直そうとするとデータを失う可能性があるため、専門業者に相談することをおすすめします。

外付けHDDが認識されない

外付けHDDが認識されない時は、まずケーブルがきちんと接続されているかどうか確認してみましょう。接続に問題がない場合は、物理障害か論理障害のどちらかが発生している可能性があります。物理障害の場合は、データを取り戻せなくなる場合もあるので、自分でデータ復旧をせず、一度電源をオフにしましょう。

HDDの物理障害が疑われる際の注意点

もし「物理障害が起こっているかもしれない」と思った時には、症状を悪化させないように適切に対処をする必要があります。物理障害が疑われる時の注意点を一つ一つ確認し、いざという時に役立ててください。

まずはHDD以外に問題がないか確認をする

HDD以外が原因で動作不良が起こっている可能性があるため、まずは周辺機器や接続方法を改めて見直してみましょう。PCが起動しない時や、HDDが認識されない時には、電源コードや外付けHDDのケーブルが外れていないかチェックしましょう。

通電を早めに止める

HDDに電源が入っていると、データの上書き・消失のリスクが高まります。自分で復旧を試みようと手を加えるのも逆効果です。異変に気が付いたら、早めに電源を切って、症状を悪化させないようにしましょう。

再起動を繰り返さない

物理障害が発生している場合、再起動を繰り返しても症状が改善することはありません。逆に、更に症状を悪化させる可能性があります。できる限り症状を悪化させないためにも、むやみに再起動を繰り返さないようにしましょう。

自力でデータ復旧ソフトを使うのはなるべく避ける

データ復旧ソフトを使って、自力でデータを復元しようと思う方もいるでしょう。しかし、データ復旧ソフトは軽度の論理障害にしか対応していません。物理障害が発生しているHDDに復旧ソフトを使ってしまうと、傷や破損が更に深刻になってしまう可能性があります。

データ復旧が必要な場合は修理に出さない

HDDのデータを復旧する必要がある場合は、修理業者ではなく復旧業者に依頼する必要があります。修理業者は基本的にHDDを初期化することで症状を改善させるため、データの復旧は見込めません。大切なデータを復旧する必要がある場合は、修理業者への依頼は避けましょう。

HDDの物理障害を復旧する方法

HDDに物理障害が発生してしまっても、適切な処置を行うことで復旧は見込めます。これから紹介する復旧方法で、大切なデータを守りましょう。

自分で壊れた部品の交換を行う

物理障害の原因となっている部品を特定し、自分で購入・交換する方法は、低価格で行える半面、専門知識が必要です。また、HDDはとても繊細なため、部品の交換時にほこりや指紋が付着してしまい、別の障害が発生するリスクもあります。HDDの部品交換の経験がない限りは、自力でデータ復旧を行うのは難しいでしょう。

データ復旧業者に依頼する

より高い確率でデータ復旧をしたい場合は、データ復旧業者に依頼するのがおすすめです。自分で部品を交換するよりも費用がかかりますが、その分専門的な技術でデータ復旧を行ってくれます。ほこりや指紋対策もしっかり行っているため、二次的障害を防げるでしょう。

メーカーに修理に出す

メーカーに修理に出すと、HDDの破損部分を修理・交換することで正常な状態に戻すことができます。しかし、物理障害が発生している場合、HDDは新しいものに交換されることが多く、元データを失ってしまいます。

まとめ

HDDの物理障害は、強い衝撃や経年劣化によって起こるHDDの損傷トラブルです。しかし、素人では物理障害・論理障害の違いを見分けることは難しく、自力でデータ復旧を行うことも難しいケースが大半です。早めに適切な処置を行うことで、より復旧率が高くなります。もしHDDの中に大切なデータがあり、復旧する必要がある際には、早い段階で復旧業者に相談することをおすすめします。

外付けHDDのデータ復旧は自分で可能?方法と業者に依頼するメリットを解説

外付けHDDのデータ復旧費用を抑えるために、自分で復旧できないかと考える方もいるでしょう。外付けHDDのデータ復旧は、自分で行うことも可能です。ただし、専門知識がない状態で復旧手順を誤ると、症状を悪化させてしまうリスクが高まります。

そこで今回は、外付けHDDを自分で復旧する手順と、業者に依頼するメリットを解説します。外付けHDDのデータ復旧について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

自分で外付けHDDを復旧することはできる?

何らかの原因で外付けHDDが故障してしまった場合や、データが削除された場合は、HDDを復旧させる作業が必要です。自分で復旧することもできますが、専門知識がないと状態を悪化させてしまう可能性があるため、基本的にはおすすめできません。状態が悪化したことで、データを取り戻せなくなるケースもあるので、業者に依頼するほうが安心です。

どうしても自分でデータを復旧したい方は、こちらの記事を参考にしてください。

自分で外付けHDDを復旧する方法

自分で外付けHDDを復旧する際の一般的な手順は以下のとおりです。

  1. 外付けHDD対応のデータ復旧ソフトをインストールする
  2. 外付けHDDをパソコンに接続する
  3. データ復旧ソフトを起動する
  4. データ復旧ソフトのスキャン機能を使用する
  5. 復旧するファイルをクリックする
  6. 無事復旧できたかチェックする

データ復旧ソフトには、Windows用とMac用があり、さまざまな種類が存在します。なかには、有料ソフトや英語マニュアルのソフトもあるので、インストール前に確認しておきましょう。

データ復旧ソフトをインストールしたら、HDDとパソコンを接続できるケーブルを使用して、外付けHDDをパソコンに接続します。その後、データ復旧ソフトを起動し、スキャン機能を使用してデータを復旧します。

手順を間違えると復旧するはずのデータが消えてしまう恐れがあるので、手順に不安がある場合は自分で作業せずに、データ復旧業者に依頼することを検討しましょう。

データ復旧ソフトをインストールしたら、HDDとパソコンを接続できるケーブルを使用して、外付けHDDをパソコンに接続します。

自分で外付けHDDを復旧する際の注意点

自分で外付けHDDを復旧する方法を紹介しましたが、復旧作業にはリスクが伴います。ここでは、自分でHDDを復旧する際に押さえておきたい注意点を解説します。

HDD自体が破損している場合は復旧できない

データ復旧ソフトは、軽度のデータ障害にのみ対応しているため、HDD自体に物理的な破損や重度のデータ障害があると復旧することができません。無理に復旧作業を行うと、本来復旧できるはずのデータが失われてしまうので注意しましょう。

HDD自体の破損が疑われる場合や、不具合の原因がわからないときは、データ復旧業者に依頼するほうが安心です。

データ復旧率がプロに頼む場合よりも低い

データ復旧ソフトの復旧率は、プロに依頼するよりも低くなります。特に、データ復旧ソフトは音楽や動画など、大容量のデータ復旧が苦手であるため、容量の大きいデータを復旧するのであれば、データ復旧業者に頼むことがおすすめです。

データ復旧ソフトを使用して自分で作業する際は、HDD内の復旧したいデータに対応するソフトを選びましょう。

データ復旧業者にHDDの修理を依頼するメリット

データ復旧業者にHDDの修理を依頼すると、HDDの症状に合わせて修理してもらえるため、自分で復旧するよりもデータ復旧率が高いことが魅力です。また、成果報酬型の企業に依頼すれば、復旧できなかったときは費用がかからないので安心です。これらのメリットを詳しく見ていきましょう。

HDD自体が破損している場合も対応できる

データ復旧業者では、万が一HDD自体に破損があったとしても、データを復旧できるケースがあります。HDDの状態を診断したうえで、症状に適した対応をしてもらえるので、自分で作業するよりも安心です。

データの復旧率が高い

データ復旧業者は専門知識を持ったプロなので、復旧ソフトを使用するよりもデータの復旧率が高くなります。データ復旧業者では、重度の破損ファイルや大容量のデータなど、データ復旧ソフトで復元できない場合も対応してもらえるケースも多いです。

成果報酬型の企業に依頼すればリスクがほとんどない

データ復旧業者に依頼すれば必ずしもデータを復旧できるわけではなく、HDDの状態によってはデータを復旧できないケースがあります。データ復旧業者のなかには、復旧できた場合にのみ費用が発生する「成果報酬型」を採用している業者がいます。そういった業者に依頼すると、万が一データ復旧できなくても費用が発生しないので安心です。

データ復旧業者にHDDの修理を依頼する場合の費用相場

外付けHDDの修理をデータ復旧業者に依頼する際にかかる費用は、障害の種類や程度によって異なります。HDDの故障は、プログラムの不具合などで起こる論理障害と、何らかの衝撃などで起こる物理障害に大別され、障害の程度によって重度と軽度にも分類できます。それぞれの分類ごとの費用相場を見てみましょう。

障害の種類費用相場
軽度論理障害1〜6万円
重度論理障害5〜25万円
軽度物理障害4〜9万円
重度物理障害9〜70万円

軽度論理障害の費用相場

データを誤って削除した場合や、ウイルス感染による被害は軽度論理障害にあたります。修理費用の相場は1〜6万円で、ほかの症状と比較すると、修理費用は安く済みます。

重度論理障害の費用相場

フォーマットの失敗やファイルシステムの不具合、HDDが頻繁に初期化してしまう症状は重度論理障害にあたります。このような障害は復旧させることが難しいため、費用相場5〜25万円と軽度論理障害より大幅に高くなります。

軽度物理障害の費用相場

HDDの読み込みエラーなどは軽度物理障害にあたり、費用相場は4〜9万円です。HDD内部の開封やパーツ交換を必要としないケースが多いため、10万円未満で修理できるのが一般的です。

重度物理障害の費用相場

HDD本体から異音がするなど、明らかな損傷が見られる症状は重度物理障害にあたります。重度物理障害ではHDD本体の開封や、部品交換などが必要になるため、費用相場は9〜70万円と高額になります。

外付けHDDが認識しない時にやってはいけない行動

外付けHDDが認識しないときには、使用をやめて、できる限りHDDへの通電を止めることが大切です。特に以下の行動は症状を悪化させる恐れがあるため、やらないように気をつけましょう。

  • 電源のオン・オフを繰り返す
  • 電源を入れた状態で放置する
  • フォーマットを行う
  • 自分で分解する

電源のオン・オフを繰り返す

HDDが認識しないときに、電源のオン・オフや再起動を繰り返してしまうと、症状が悪化してデータを取り戻せなくなる可能性があります。症状が悪化すると、データ復旧業者でも対応できなくなる恐れがあるので注意が必要です。

不具合が起きたときは、HDDに負担をかけないように電源を切り、なるべく触らないようにしましょう。

電源を入れた状態で放置する

物理的な障害があるHDDは、通電により壊れた部品を無理やり稼働させてしまい、HDDに大きな負荷がかかります。パソコンに接続しているだけでも、誤作動が起きたりデータが上書きされたりする恐れがあるため注意が必要です。

外付けHDDが認識しないときは、パソコンから取り外し、HDDの電源を切りましょう。

フォーマットを行う

フォーマットとは初期化と似たような機能であり、フォーマットすることでHDD内のデータが削除されます。HDDが認識しない原因によってはフォーマットすると改善することもありますが、大切なデータが削除されてしまうため、安易に実行しないようにしましょう。

自分で分解する

HDDは、ホコリなどが少し付着しただけでもダメージを受けるため、分解するにはクリーンルームなどの専用環境が必要です。専用環境以外での分解は、HDDの状態を悪化させるリスクが高まります。安易に分解すると、メーカー保証が受けられなくなってしまうため、自分で分解することは避けましょう。

自分でHDDを分解すると、メーカー保証が受けられなくなってしまうため、自分で分解することは避けましょう。

外付けHDDの故障を防ぐために日常的にできること

外付けHDDの故障を防ぐためには、物理的な衝撃を与えないようにするなど、日頃の扱い方に気をつけることが大切です。ここでは、HDDの故障を防ぐために日常的にできることを紹介します。

HDDの接続中にケーブルを抜かない

HDDの接続中に物理的にケーブルを抜くと、故障のリスクが高まります。ケーブルを抜くときは、必ずパソコンの画面上で「取り外し処理」をしてから抜くようにしましょう。

物理的な衝撃を与えない

HDDには、データを読み込む「プラッタ」という精密部品があり、わずかな損傷があってもデータが読み込めなくなってしまいます。これを不良セクタと呼びます。不良セクタを起こさないためには、ぶつかって落ちてしまうようなところに置かずに、安全な場所に保管することが大切です。

なるべく涼しい場所で使用する

HDDは熱に弱いので、直射日光が当たる場所や、狭くて熱がこもる場所では使わないほうが安心です。寒暖差による結露なども、故障の原因となるので、なるべく一定の温度の場所で使用しましょう。また、HDDの周りに物を置くと放熱を妨げる可能性があるので注意が必要です。

まとめ

外付けHDDに不具合があるときは、まずはパソコンから取り外して通電を止めましょう。自分で復旧することもできますが、リスクが伴うので慎重に検討することが大切です。大切なデータを確実に取り戻すためにも、少しでも不安があれば、早い段階で業者に依頼することを検討しましょう。

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