Macから外付けHDDにコピーできない7つの原因と対処法！NG行動も解説

Macから外付けHDDにコピーできずに困っていませんか。外付けHDDにコピーできない原因には、ケーブルが故障していたり空き容量が不足していたりすることが考えられます。Macから外付けHDDにコピーできないときは、原因と対処法を知っておくことが大切です。

この記事では、Macから外付けHDDにコピーできない7つの原因とそれぞれの対処法を解説します。MacのデータをHDDに移行したい人は、ぜひ参考にしてみてください。

Macから外付けHDDにコピーできない7つの原因と対処法

Macから外付けHDDにコピーできないときには、以下の7つの原因が考えられます。

• ケーブルが故障している
• 空き容量が不足している
• 外付けHDDへのアクセス権がない
• マウントされていない
• 書き込みできないフォーマットになっている
• 外付けHDDが故障している
• データが破損している

それぞれの対処法も合わせて紹介します。

ケーブルが故障している

接続ケーブルが故障していると、Macに外付けHDDが認識されない場合があります。また、ケーブルがHDD本体やコンセントにきちんと接続されていないときも、電力供給ができていないことで認識されないことがあります。

ケーブルを変更する

ケーブルの故障が疑われる場合は、ケーブルを差しなおしたり別のケーブルを使用したりしてみましょう。HDD本体に問題があるときに通電を続けると、HDDのデータが消えてしまう可能性があるので、操作を中断して専門業者に相談することをおすすめします。

空き容量が不足している

外付けHDDの容量が不足していると、新しいデータが移行できなくなってしまいます。そのような状況にならないためにも、外付けHDDの空き容量を確認しておきましょう。

MacでHDDの空き容量を確認する方法は、以下のとおりです。

1. 外付けHDDを接続する
2. アイコンが表示されたらCtrlキーを押しながらクリックする
3. 「情報を見る」→「一般情報」の順にクリックする
4. 表示された画面で容量を確認する

容量を確保する

空き容量が20%以下になっている場合は、不要なファイルの削除やデータの整理を検討しましょう。大容量の動画ファイルや古いバックアップなどを整理することで使える容量を増やすことができます。また、インストールしているソフトが容量を圧迫している場合があるので、利用していないソフトがあれば削除することも視野に入れましょう。

外付けHDDへのアクセス権がない

外付けHDDへコピーしようとした際に「アクセスが拒否されました」と表示されるケースがあります。このような表示が出るときは、アクセス権がないことが考えられます。

読み出し・書き込み以外できなかったり、アクセスができなかったりする場合は、アクセス権の変更が必要です。

アクセス権を変更する

アクセス権の変更方法は、以下のとおりです。

1. Finderでストレージデバイスを選択する
2. メニューバーから「ファイル」→「情報を見る」を選択する
3. 開いた情報ウィンドウで、下部にある「共有とアクセス権」を開く
4. 右下の鍵マークをクリックし、パスワードを入力する
5. 自身のアカウントまたはeveryoneのアクセス権を変更する

マウントされていない

マウントとは、MacのデータをHDDにファイルを保存できる状態にすることです。マウントしていなければ、データのコピーができません。マウントされていない理由として、以下の理由が考えられます。

• 外付けHDDにエラーが発生している
• MacとHDDの接続が不安定
• Macのシステムエラーが起きている

マウントを行う

マウントされていない場合は、以下の方法を試してみましょう。

1. 外付けHDDをMacに正しく接続する
2. 「command」キー＋スペースバーを推して、Spotlight検索を開く
3. 「ディスクユーティリティ」と入力し、returnキーを押す
4. 画面左側の外付けHDDをクリックし、トップメニューにある「マウント」をクリックする

書き込みできないフォーマット形式になっている

Macで外付けHDDを使用する場合、フォーマット形式がAPFS、HFS、FAT、ExFaTの4種類いずれかである必要があります。外付けHDDの初期設定フォーマットは、Windowsでしか使用できない形式（NTFS）である場合が多く、そのままMacに接続しても認識できません。

外付けHDDのフォーマットを確認する方法は、以下のとおりです。

1. Finderでストレージデバイスを選択する
2. 「ファイル」→「情報を見る」→「一般情報」をクリックする
3. 表示された情報からフォーマット形式を確認する

フォーマットを行う

外付けHDDのフォーマット形式が異なる場合、Macで再フォーマットする必要があります。ただし、フォーマットするとファイルシステムが初期化されるため、データが消えてしまいます。フォーマットを実施するときは、バックアップを忘れずに取っておきましょう。

フォーマットの手順は、以下のとおりです。

1. Macに外付けHDDを接続する
2. 「Finder」のメニューから「移動」→「ユーティリティ」の順に選択し「ディスクユーティリティ」をクリックする
3. サイドバーに表示されている外付けHDDを選び「消去」をクリックする
4. 「名前」「フォーマット」「方式」を設定して「消去」をクリックする

外付けHDDが故障している

外付けHDDが故障していると、Macに認識されない場合があります。例えば、異音がしたり読み込みが遅くなったりしている場合は、故障している可能性が高いでしょう。

First Aidで修復する

MacのFirst Aid機能によって故障を修復できる場合があります。First Aid機能とは、Macのディスクユーティリティに搭載されているディスクやストレージデバイスの修復機能のことです。

First Aidで修復する手順は、以下のとおりです。

1. Finderを開き「アプリケーション」フォルダをクリックする
2. 「ユーティリティ」フォルダ→「ディスクユーティリティ」をクリックする
3. 外付けHDDを選択し、「First Aid」をクリックする
4. 「実行」をクリックする

データが破損している

外付けHDDにコピーできない原因には、データ自体が破損していることが考えられます。データの破損が疑われるときは、データの修復を試みてみましょう。

データ復元ソフトを使用する

データ復元ソフトを活用すれば、破損したデータを復旧できる可能性があります。ただし、データ復元ソフトは重度の論理障害や物理障害が起きていた場合には使用できません。何度も上書きを繰り返すと、より症状を悪化させてしまう可能性があるので注意しましょう。

データ復元ソフトが使えるかわからないときは、データ復旧業者に依頼することがおすすめです。

データ復旧業者に依頼する

専門的な知識や技術がない状況で復元作業すると、Macや外付けHDDの状態を悪化させてしまう可能性があります。大切なデータを失わないためにも、プロの専門業者に相談してみましょう。

信頼できるデータ復旧業者の選び方

データの復旧に失敗すると、復旧作業がより難しくなる可能性があります。破損したデータを復旧する可能性を高めるためにも、以下のポイントを押さえてデータ復旧業者を選びましょう。

• 成果報酬型である
• セキュリティ対策がしっかりしている
• 官公庁や大手企業のデータ復旧実績がある
• ホームページに復旧費用が明記されている
• データ復旧協会DRAJに加盟している

データ復旧業者選びで迷ったときは、DRAJの加盟業者を選ぶのがおすすめです。DRAJは、成果報酬制の採用や強引な勧誘の禁止などを活動方針として掲げているので、悪質な業者に依頼するリスクを軽減できるでしょう。

データ復旧協会DRAJについては、以下の記事を参考にしてみてください。

データ復旧協会DRAJとは？活動方針や所属する企業、悪徳業者を見極めるポイントを解説

おすすめのデータ復旧業者3選

Macから外付けHDDにコピーできないときのNG行動

Macから外付けHDDにコピーできないときは、以下のNG行動に注意が必要です。

• すぐにフォーマットする
• 通電し続ける
• HDDを分解する

1つずつ詳しく紹介します。

すぐにフォーマットする

フォーマットを実行すると、ファイルシステムが初期化されることで、復元できなくなってしまうリスクが高まります。MacとHDD内のデータを失わないためにも、バックアップを取ったうえでフォーマットを行うようにしましょう。

通電し続ける

MacやHDD本体が故障している状態で通電し続けると、症状をより悪化させてしまう可能性があります。症状が悪化すると、本来であれば復旧できたデータを取り戻せなくなることも考えられます。

MacやHDD本体の故障を疑われるときは、電源コードも抜いて通電されないようにしましょう。

HDDを分解する

HDDを分解して修理しようと考える人がいるでしょう。しかし、精密機器に分類されるHDDは、内部にほこりや指紋がつくだけで故障する可能性があります。そのような事態にならないためにも、自身でHDDを分解するのは避けましょう。

HDDの故障が疑われるときは、クリーンルームや専門技術をもっているデータ復旧業者に依頼するのがおすすめです。

Macで外付けHDDを使用する際によくある質問

最後に、Macで外付けHDDを使用する際によくある質問に答えていきます。

外付けHDDの寿命はどれくらい？

外付けHDDの一般的な寿命は、3〜4年といわれています。ただし、寿命は使い方や使用環境によって異なります。エラーが多くなったり、動作が遅くなったりしたときは寿命が近づいている可能性があります。HDDの寿命を迎えると、保存していたデータがすべて消えてしまうこともあるため、完全に故障する前に買い替えることをおすすめします。

HDD以外にMacで使用できる外部ストレージはある？

SSDやクラウドサービスなどが利用できます。それぞれのメリットやデメリットは、以下のとおりです。

格納先	メリット	デメリット
HDD	・データ保存容量が多い・SSDに比べて上書き回数の上限が大きい	・動作音が気になる場合がある・衝撃や熱に弱い・消費電力が多い
SSD	・読み取り速度が早い・HDDに比べて衝撃や熱に強い	・HDDに比べて寿命が短い・容量単位の単価が高い・データ保存容量が少ない
クラウドサービス	・バックアップのための機器が不要・場所を問わずファイルにアクセスできる	・保存容量に制限がある場合がある・メンテナンス時は利用できない

まとめ

Macから外付けHDDにコピーできないときは、ケーブルを変えたりHDDの空き容量を確保したりすることで、問題が解決する可能性があります。

データの破損が疑われるときは、専門のデータ復旧業者に相談するのがおすすめです。専門的な知識やスキルがあるデータ復旧業者に依頼すれば、自身で復旧できないファイルであっても、復元できる可能性があります。

大切なデータを守るためにも、データ復旧業者に相談するようにしましょう。