企業などで重要なデータを管理するために運用される「RAID」ですが、突然起動しなくなったり、アクセスできなくなってしまったりなどのトラブルが発生することがあります。正しく対処できないと重要なデータを失ってしまう恐れがあるので注意が必要です。
この記事では、RAIDとは何か、RAIDが故障してしまう原因や壊れてしまった場合の対処法などについて詳しく解説します。RAIDのデータ復旧のおすすめ業者も紹介していますので、重要なデータを取り戻したい方はぜひ参考にしてみてください。
データ復旧をどこに頼んだらいいの?そんなお悩みにお答えします
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そもそもRAIDとは?
「RAID(レイド)」とは、複数のHDDを組み合わせることで、1つの仮想的なドライブとして扱い、安全性を向上させる技術です。データを分散して書き込むため、RAIDを構成する一部のHDDが故障した場合でも、データの消失を防いで、システムを止めることなく運用できるメリットがあります。また、通常のHDD1台のみを使用するケースに比べて、データの読み書きを高速で行えます。
RAIDが故障してしまう3つの原因
RAIDが故障してしまう場合、どんな原因があるのでしょうか。大きく分けて3つの原因が考えられますので、それぞれ見ていきましょう。
HDDの物理的な故障
RAID機器や内部のHDDが物理的に破損・故障して、障害が発生する場合があります。例えば、落下による外部衝撃や破損、水没、停電、落雷による電気ショート、経年劣化などが原因として考えられます。
物理的な故障の場合、復旧作業には高い技術と知識、専門の設備などが必要になるため、自力での対応は不可能です。異常を感じたら、症状が悪化してしまう前にデータ復旧業者に任せましょう。RAIDに障害が発生した場合のよくある症状については、あとの項目で詳しく紹介します。
HDDの論理的な故障
論理的な故障とは、RAID機器やHDD本体は壊れていないが、HDD内のデータが破損してプログラム上に問題が起きている状態になります。原因としては、データ消去などの誤操作やシステム障害、リビルド(再構築)の失敗などが挙げられます。また、物理的な故障が影響して、論理的な故障を引き起こす可能性もあります。
論理的な故障の場合、ファイルやフォルダが開けなかったり、フォーマットを要求されたりする症状が見られます。そのまま使い続けると、データが上書きされて復旧が困難になる可能性があるため、すぐに使用を中止することが大切です。論理障害が見られたら、データ復旧業者に相談しましょう。
RAIDコントローラの故障
複数のHDDを論理的に1つにまとめる操作を制御する装置の「RAIDコントローラ」が故障することで、論理的な障害が発生する場合があります。原因として、RAID構成情報の破損や経年劣化、振動・衝撃、熱暴走などが考えられます。
RAIDコントローラが故障すると、HDDが認識できなくなったり、警告音が鳴ったりする症状が見られます。自力での復旧作業はデータを取り戻せなくなるリスクがあるため、専門業者に依頼することをおすすめします。
RAIDのデータが壊れてしまった場合の対処法
RAIDのデータが壊れてしまった場合は、どうすればいいのでしょうか。主に3つの対処法がありますので、把握しておきましょう。
データ復旧ソフトを使用する
RAIDに対応した市販のデータ復旧ソフトを使用して、自力で操作する方法があります。データ復旧ソフトは専門店やネットで買え、データ復旧の専門業者に依頼するよりもコストを抑えられるメリットがあります。
ただし、データ復旧ソフトで対応できるのはファイル誤消去などの簡単な論理障害のみになります。また、RAIDの論理的な障害の復旧は難易度が高い上、RAIDに対応したデータ復旧ソフトは少ないので注意が必要です。
データ復旧業者に依頼する
最も安全で高確率にRAIDを復旧できるのが、データ復旧業者に依頼する方法です。RAIDのデータ復旧を行うためには、障害の見極めやRAIDの種類を判断できる知識、高い技術力、専用の設備・ツールなどが必要です。自力で無理に作業を進めてしまうと、状態を重篤化させてしまい、より復旧困難な状況に陥ってしまう恐れがあります。大切なデータを取り戻したい場合は、専門のデータ復旧業者に相談するのがおすすめです。
RAIDの再構築を行う
RAIDが故障した際の対処法として、RAIDの再構築(リビルド)を行う方法もあります。故障していないHDDの情報を元にRAIDを再構築して、症状を修復したり、データを復旧させたりします。ただし、再構築は正しい方法で行う必要があります。知識がないまま進めてしまうと症状を悪化させるリスクがあるため、実施するかどうかは慎重に判断しましょう。
代表的なRAIDの種類
RAIDには複数の種類(レベル)があります。よく使われている代表的な種類として、以下の5つが挙げられます。それぞれのRAIDの仕組みや特徴などを詳しく解説します。
- RAID0
- RAID1
- RAID5
- RAID6
- RAID10
RAID0
「RAID0(ストライピング)」は、データを分割して、2台以上のHDDに書き込む方法です。それぞれのHDDに別々の内容のデータを記録しているため、HDDが1台でも壊れるとすべてのデータが使えなくなるデメリットがありますが、データの読み書きスピードが非常に速いというメリットがあります。
RAID1
2台以上のHDDに、まったく同じデータを書き込む「ミラーリング」という技術を使った方法が「RAID1」です。データを複製する方法になるため、HDDが1台故障しても、別のHDDからデータを取り出せるメリットがあります。ただし、元のHDD容量の半分しか保存できず、データの上書きや誤消去があった際には、同じ内容が保存されてしまうため、データ復旧が必要になります。
RAID5
「RAID5」はデータを分割して、同時にデータ修正に必要な符号の「パリティ」を生成し、データとともにパリティも分散して保存する方法です。3台以上のHDDが必要になります。RAID5はHDD2台に障害が発生した場合は対応できませんが、1台だけの障害なら別のHDDに保存されたパリティ情報を元にデータ復旧できます。
RAID6
「RAID6」は、RAID5と基本的に同じ技術を使いながらも、2種類のパリティを生成することで、さらに安全性を向上させた方法です。HDDは4台以上必要で、RAID5に比べると書き込み速度は劣りますが、2台のHDDに障害が発生しても復旧できるメリットがあります。
RAID10
「RAID10(RAID1+0)」は、「RAID1(ミラーリング)」と「RAID0(ストライピング)」の技術を組み合わせた方法です。分散したデータを二重化して書き込む仕組みになります。また、RAID10は高速性と安全性を兼ね備えているため、企業のサーバーとしてよく活用されています。最低4台のHDDから構成されている分、導入コストがかかる場合がありますが、最大2台までならHDDが故障しても継続稼働ができるメリットがあります。
RAIDに障害が発生した場合のよくある症状
RAIDに障害が発生した場合、以下のような症状が見られます。
- RAIDが起動しない
- RAIDの起動スピードが遅い
- RAID構築のネットワークサーバー・HDDにアクセスできない
- 共有フォルダにアクセスできない
- 本体(筐体)のランプが点滅し、異常を示している
- エラーメッセージが表示される
- 「カチカチ」「カタカタ」「カリカリ」などの異音がする
- 内蔵HDDが認識できない
- 共有ファイル・フォルダを誤消去した
該当する症状が見られた場合、故障の可能性があります。症状を悪化させないよう、まずは作業を止めて機器の電源を切り、速やかにデータ復旧業者に相談することが重要です。
RAIDに障害が発生した際の注意点
RAIDに障害が発生した場合、どのような点に注意すればいいのでしょうか。5つのポイントがありますので紹介します。正しい対処ができるように確認しておきましょう。
電源のオン・オフを繰り返さない
RAIDに障害が発生したときは、電源のオン・オフを繰り返さないようにしましょう。電源のオン・オフを繰り返すことで、HDDに大きな負荷がかかり、データ復旧の難易度が上がったり、復旧不可能な状態になったりする可能性があります。異常を感じたら、早急に手を止めて通電を控えることが大切です。
リビルドを行わない
障害が起きているときにリビルド(再構築)を行うと、問題のないHDDにも影響が及ぶ可能性があります。また、リビルドに失敗するとHDDの構成が崩れてしまい、さらに復旧が困難になる恐れがあるので注意が必要です。リビルドを行うためには専門的な知識・技術が求められるため、データ復旧の専門業者に相談することをおすすめします。
HDDの交換をしない
RAIDが故障した際は、不用意にHDDの交換・入れ替えをしないようにしましょう。複数のHDDのうち1台しか障害が発生していなくても、HDDを交換することで問題のなかったほかのHDDも壊れる可能性があります。データを取り戻せなくなる恐れがあるので、HDDの交換は避けましょう。
HDDをパソコンに単体で接続しない
HDDをパソコンに単体で接続してしまうと、データが破損してしまう恐れがあるので注意が必要です。そもそもHDDが故障していなくとも、HDDをパソコンに接続しても内部のデータは見れません。症状を深刻化させないためには、HDDをパソコンに単体で接続するのは控えましょう。
RAIDコントローラの交換をしない
RAIDコントローラには特殊な製品が多く、互換性があるため、専門知識がないまま誤った交換をしてしまうと、データが消失するリスクがあります。安易に交換しないようにしましょう。
RAIDのデータ復旧おすすめ業者3選!
アドバンスデザイン
データ復旧のリーディングカンパニー
- 日本で最初のデータ復旧専門企業
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合計
4.3
|
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成功報酬の上、 |
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通常1~7営業日 |
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大手企業 |
データ復旧技術
米大手HDDメーカーと業務提携しており、Buffaloにデータ復旧の技術提供を行っている |
---|---|---|---|---|
導入設備とツール
クラス100クリーンルーム、レーザー顕微鏡 |
品質規格
ISO9001 |
対応メディア
HDD、SSD、RAID、NAS、サーバー、SDカード、USBメモリなど |
評判
復旧技術、セキュリティ、復旧費用ともに業界随一のサービスが魅力 |
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お電話でのお問い合わせ
0120-290-865
平日9:00~18:30 / 土曜9:00~17:30
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成功報酬型で、総容量などにより決まる。 |
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50万件以上の復旧実績 |
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元HDD設計者が在籍しており、高い復旧技術 |
---|---|---|---|---|
導入設備とツール
クリーンルーム |
品質規格
ISO27001 |
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最短当日で復旧可能 |
データ復旧実績
バッファロー製品以外も多数 |
データ復旧技術
熟知した技術者が携わっている |
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導入設備とツール
クリーンルーム |
品質規格
ISO9001 |
対応メディア
SSD、NAS、USBメモリー、SDカード他 |
評判
パソコン周辺機器メーカー公式だから安心 |
合計
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0120-961-869
9:30〜17:00
RAIDはバックアップの代わりではないので注意
RAIDは故障時でもデータを失わないようにして、システム全体を止めずに稼働を続けることを目的とした技術になるため、あらゆる障害からの復旧を目的としたバックアップとは異なります。
RAIDの場合、複数のHDDが同時に故障したり、人為的なミスでデータを消去したり、リビルドが失敗したりなどによって、データを失ってしまう可能性があるので注意が必要です。RAIDはバックアップの代わりではないので、故障によるデータ消失を防ぐためには、日頃からバックアップをとっておくことが重要です。
まとめ
複数のHDDを1つドライブとして扱うRAIDは、データを分散して書き込むため、HDDが故障してもシステムを止めることなく運用できるメリットがあります。ただし、RAID内部のHDDに物理的・論理的な障害が起こり、故障してしまうことがあるので注意が必要です。RAIDが故障した場合は症状を悪化させないように、使用をすぐに止めて通電を控えましょう。RAIDのデータ復旧を行う際には、原因を特定できる知識や高度な技術力、専用の設備などが必要になるため、自力での復旧作業は困難です。無理に進めてしまうと、重要なデータを失ってしまう恐れがあります。この記事で紹介したRAIDのデータ復旧おすすめ業者を参考に、専門のデータ復旧業者に依頼するようにしましょう。