「NASがいきなり動かなくなってしまった」「NASのデータを誤って削除してしまった」そんな時、データを復旧させることができるのか不安になってしまいますよね。NASのデータは適切な処置をすれば、高い確率で復旧させることができます。データを完全に失ってしまう前に、NASのデータ復旧に関する知識を知っておきましょう。
データ復旧をどこに頼んだらいいの?そんなお悩みにお答えします
「データが消えてしまって、どうすれ良いかわからない」、「データ復旧を業者に依頼したいけど、相場がわからない」、
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データ復旧会社の選び方から、復旧会社のランキングをまとめていますので、ぜひご参考にしてみてください。
NASとは?
NASとは、スマートフォンやパソコン、タブレット等の複数のデバイスからネットワークに直接接続し、データやファイルを共有できるシステムです。Network Attached Storageの頭文字を取ってNAS(ナス)と呼ばれています。別々の場所にいる複数人でデータの編集ができ、オフィス以外の場所でもデータにアクセスできる点が大変便利です。
しかし、時には何らかの操作ミスによってデータを失ってしまう可能性もあるため、注意が必要です。
NASのデータ復旧が必要になる障害とは?
NASは万能なシステムですが、データ損失のリスクが全くないわけではありません。NASのデータ復旧が必要になる障害は、これから紹介する2つに分けられます。場合によっては、2つの障害が同時に起こっていることもあります。
論理障害
論理障害とは、ファイル、データの損傷やウィルス感染によって起こる障害のことです。誤ってデータを削除した時や、必要でない場面で初期化をしてしまった場合に起こることが多いです。HDDや機器自体は損傷していませんが、内部の破損が著しい場合、データ全てを失ってしまうリスクがあります。
物理障害
物理障害とは、機器自体の損傷によって起こる障害のことです。内部の部品の破損や、HDDに傷がついたことで作動不良を起こすことがあります。長年使用して劣化してしまった場合や、落下などで強い衝撃が加わると物理障害が起きやすくなってしまいます。物理障害は、自力で直すことは難しく、専門家の手を借りる必要があるでしょう。
NASのデータ復旧が必要になる事例
では、どのような事態になった時、NASのデータ復旧をする必要があるのでしょうか。不具合が起きているにも関わらずそのまま使用を続けていると、データが失われる危険性があるので注意が必要です。
間違って必要なデータを消してしまった
NASで共有されているデータは、削除してしまうとゴミ箱ではなくそのまま消えてしまうことが大半です。もしもデータを消してしまった時は、一度NASの使用を中断するしかありません。作業を続けると、データが上書きされてしまうため、消失データを取り戻すのが困難になってしまいます。
不良セクタの不具合を修復したい
セクタとは、HDDに内蔵されているデータの保管場所です。不良セクタが発生している時は、何らかのエラーでデータが読み込めなくなっている状態です。無理に起動させると、損傷が悪化する可能性があるので気をつけましょう。
共有フォルダにアクセスできなくなってしまった
普段はアクセスできる共有フォルダに急にアクセスできなくなってしまった場合は、HDDに論理障害、物理障害が起こっている可能性が高いです。操作を続けたり、無理やり修復をしようとすることは避けましょう。
NAS本体が壊れてしまった
NAS本体が故障してしまうと、HDDに損傷がなくても使用できなくなってしまいます。他のNASに交換しようとしても、RAIDの再構築によって再起不能になってしまうことも少なくありません。また、本体だけではなく、内部の故障を併発していることもあるため注意が必要です。
バックアップがうまく取れていなかった
バックアップのためにNASを使用していたものの、気づかない間にストレージが破損し、バックアップが取れていないことも多くあります。バックアップが取れていない時は、無理に再起動しようとせずに一度電源を切って、悪化させないことが大切です。
エラーメッセージが表示された
エラーメッセージが表示された時は、NASに深刻な障害が起こっている危険性があります。エラーメッセージの内容を落ち着いて確認し、原因を推測してみましょう。そうすることで、復旧業者への依頼もスムーズに行えます。
NASのデータ復旧に関する注意点
データの復旧率を高めるためには、何らかの障害が起きた際に適切に対処する必要があります。以下の注意点に気をつけて、大切なデータを失ってしまわないようにしましょう。
なるべく早めに電源を切る
自分でデータ復旧を試みようと、電源を入れたまま何度もエラーの修復をするのは大変危険です。更に損傷が悪化し、データの復旧率が下がってしまう可能性があります。電源が入っているだけで、データが更新されてしまうこともあるため、なるべく早い段階で電源をオフにしましょう。
再起動を繰り返さない
再起動は、NAS本体に負荷がかかるため、不必要に再起動を繰り返すのは止めておきましょう。場合によっては電源が入らなくなってしまう危険があるため、注意してください。
NASからHDDを取り出さない
NASからHDDを取り出す行為は、他の障害を引き起こす可能性があります。HDD単体でパソコンに接続しても、データを取得することは不可能です。データ復旧率が下がってしまうため、安易にHDDを取り出さないようにしましょう。
HDDの交換を安易に行わない
HDDを他のHDDに交換すると、NASのデータ記録システムであるRAIDが不具合を起こしてしまうことがあります。RAIDの不具合が起こると、システムに乱れが発生し、データの復旧が難しくなる可能性が高まります。
フォーマットは行わない
フォーマットとは、初期化をすることで論理障害を復旧させる方法です。フォーマットを行うことで障害は回復しますが、データは全て消えてしまいます。一度フォーマットをすると、データの復旧が難しくなってしまうので気をつけてください。
知識がない場合は分解を行わない
専門的な知識がない場合、自力でNASのデータを復旧させることはかなり難しいでしょう。システムが複雑なのに加え、そもそもの故障原因を見つけることすら困難な場合がほとんどです。データ復旧が必要な際は、専門家に依頼をするのが確実だと考えられます。
NASのデータ復旧の依頼先
先述した通り、NASのデータ復旧をするには専門業者に依頼するのがおすすめです。データ復旧の依頼先は、以下の2種類に分けられます。それぞれの特徴を理解して、自分に合った依頼先を選びましょう。
メーカー
まずは、自身が使っているNASの製造会社がデータの復旧サービスを行っているかどうか確認しましょう。もしサービスを行っている場合は、データ復旧を依頼することで復旧率がグンと高くなります。しかし、復旧ではなく修理のみの受付の場合もあるため、メーカーにしっかりと確認をしてください。
データ復旧業者
NASデータを確実に復旧させたい場合は、専門のデータ復旧業者に依頼をしましょう。損傷が悪化している場合や、障害が複雑な場合でも、高い技術力で復旧を試みてくれます。メーカーでの復旧に比べて値段が高くなることもありますが、その分復旧率も高くなります。
NASに関するトラブルの対処法
急にNASが動かなくなった時や、誤ってデータを消してしまった時には、その後の復旧作業をスムーズに行うためにこれから紹介する4つの対処法を行いましょう。焦らずに冷静に対処することで、復旧までのステップを減らすことができます。
NAS本体の確認を行う
NASが動かなくなってしまったら、まずはケーブルが抜かれていないか、電力の供給に問題が起こっていないかをチェックしましょう。特に引っ越し直後や、模様替えをした後など、NAS本体を動かした時にケーブルが抜けてしまっていることがあります。
エラーコードをチェックする
不具合によってエラーコードが表示された際には、エラーコードをメモをして、取扱説明書を確認してみましょう。大抵の場合、取扱説明書にエラーコードの原因・対処法が記載されています。エラーコードを元に、復旧業者に依頼をするとスムーズに原因特定が行えます。
バックアップが取れているかチェックする
データを誤って削除してしまった時は、まずバックアップが取れているかどうか確認しましょう。もしもバックアップが取れていれば、データ復旧の確率が高まります。日頃から、きちんとバックアップが取れているかどうか確認しておくことも大切です。
NASの使用を早めにやめる
NASに異変を感じたら、早い段階で機器の使用を中断しましょう。無理に使用を続けてしまうと、取り返しのつかない状態にまで悪化してしまうこともあります。大事なデータを失わないためにも、早めの決断が必要です。
失敗しないNASのデータ復旧会社の選び方
NASのデータ復旧会社は、国内でも100社以上あり、どの復旧会社を選べばいいのか悩んでしまうこともあるでしょう。中には高額な料金を請求する悪徳業者もあるため、以下の点をチェックして、安心して依頼できる復旧会社を探しましょう。
セキュリティ管理をしっかりしている
データ復旧の際には、HDDの中に保有しているデータを復旧会社に見られる可能性があります。取り戻したいデータが、機密情報や社外秘のデータだった場合、セキュリティ対策がなされていない復旧会社では心配です。きちんとセキュリティ管理がなされている復旧会社を選択しましょう。
復旧実績が豊富にある
復旧会社を選ぶ際には、復旧実績も気にしておきたいポイントです。ホームページでいくら復旧率の高さを謳っていても、詳細な実績が確認できない場合は、悪徳業者の可能性があります。具体的な復旧実績がしっかり提示されているか確認しましょう。
クリーンルームを保有している
クリーンルームとは、ホコリや粒子などが排除された、精密機器をより安全に取り扱う設備のことです。NASを分解する際には、クリーンルームが必須となるため、クリーンルームを保有している復旧会社を選びましょう。
迷った時はDRAJ加盟業者がおすすめ!
どうしても復旧会社選びに迷った時には、データ復旧協会(DRAJ)に加盟している会社を選ぶのがおすすめです。DRAJとは、顧客が安心してデータ復旧サービスを利用できるような取り組みを行っている協会です。そのため、DRAJに加盟している会社は信頼度が高く、安心してデータ復旧を任せられるでしょう。
自分でNASのデータを復旧する方法
中には、費用をかけず自力でNASのデータ復旧をしたいと考えている人もいるでしょう。自分でNASのデータを復旧するには、NASからHDDを取り出し、復旧ソフトを利用するという方法があります。HDDをパソコンに繋ぎ、復旧ソフトの指示に従うことで、データが復旧する可能性もあります。
しかし、専門的な知識がない場合や、機器の取り扱いに自信がない場合は自力でデータ復旧をするのはおすすめできません。早い段階でデータ復旧業者に依頼すれば、復旧費用も高額にならずに済むこともあります。迷った時は、一度専門の業者に相談をしてみてください。
まとめ
NASは、複数の機器からデータにアクセスできる便利な機能である半面、誤ってデータを削除してしまうリスクも高いです。データを消してしまった時や、NASの起動・動作に異変を感じた時は、無理に復旧しようとせずに、一度電源をオフにしてみましょう。困った時は、専門の復旧業者に相談し、データを復旧するのがおすすめです。