パソコンにブルースクリーン（青い画面）が表示される原因と対処法を解説

パソコンを使用しているときや起動しようとしているときに突然青い画面が表示されて焦ったという人もいるのではないでしょうか？この青い画面は「ブルースクリーン」と呼ばれており、場合によっては作業中のデータが消えてしまったり、パソコンが壊れてしまう可能性もあります。

そこで、この記事ではブルースクリーンが表示される原因と対処法について詳しく解説していきます。ブルースクリーンと一緒に表示されるエラーメッセージの意味やデータ復旧が必要になった際のおすすめのデータ復旧業者についても触れているので、ぜひ参考にしてみてください。

そもそもブルースクリーンとは？

ブルースクリーンはWindowsのシステムが深刻なエラーを見つけた時に表示する青色の画面のことで、一般的にブルースクリーンが表示された際には一緒にエラーコードやメッセージが表示されることが多いです。

このエラーコードやエラーメッセージをGoogleなどで検索することで、解決の糸口を調べることが可能となっています。

ブルースクリーンが発生する主な原因

ブルースクリーンが表示される主な原因は下記のとおりです。

• ドライバーに障害が発生している
• メモリに障害が発生している
• HDDやSSDに障害が発生している
• パソコンがウイルスに感染している
• 周辺機器に問題が発生している

1つずつ詳しく解説していきます。

ドライバーに障害が発生している

ドライバーとはHDDやSSD、USBメモリなどを正常に認識するためのソフトウェアのことを指しています。このドライバーに何らかの障害が発生してしまうとパソコンがデバイスを正常に認識することができなくなり、結果としてブルースクリーンが表示されてしまうのです。

メモリに障害が発生している

メモリはパソコンが処理を行う際にCPUとHDDなどのストレージとの間でやり取りするデータを一時的に保存する場所のことを指します。

メモリはデスクスペースで例えると机の大きさに該当し、容量が大きいほど多くの作業を効率的に行うことができます。このメモリが故障してしまうと、データの処理をうまく行うことができなくなってしまい、その結果としてブルースクリーンが表示されてしまうことがあります。

HDDやSSDに障害が発生している

パソコンに内蔵されているHDDやSSDに障害が発生している場合、うまくパソコンを起動することができなくなり、ブルースクリーンが表示されてしまうことがあります。

この場合、保存しているデータも壊れてしまっているケースがあるため、なるべく早めに通電をやめてデータ復旧の専門業者などに相談することが大切です。

特に、HDDやSSD本体が物理的に破損している場合、自力で復旧を試みるとかえって症状を悪化させてしまうことにもなりかねないので注意が必要です。

パソコンがウイルスに感染している

パソコンがコンピュータウイルスに感染してしまうと、システムに不具合が発生してブルースクリーンが表示されることがあります。特に、古いパソコンを使用している場合やウイルス対策ソフトをインストールしていない場合は要注意です。

周辺機器に問題が発生している

パソコンに接続している周辺機器のトラブルも、ブルースクリーンが表示される原因の1つとされています。故障の可能性がある周辺機器がある場合は、一度取り外してみて正常にパソコンが起動するかを試してみるようにしましょう。

ブルースクリーンで表示される代表的なエラーコード一覧

ここでは、ブルースクリーンが発生したときに一緒に表示されることの多い代表的なエラーコードを紹介していきます。

メモリに関するエラーコード

エラーコード：0x0000002E

メモリが故障しているときや差し込み不良などが原因となっている際に表示されるエラーです。また、ディスクの空き容量が不足している場合やウイルス感染なども原因として挙げられます。

エラーコード：0x00000050

Windowsのシステムがアクセスできないメモリの領域にアクセスしようとしてしまった際に表示されるエラーです。メモリが物理的に壊れている場合や、Windowsアップデートなどを正常に行うことができない場合に表示されることが多いです。

エラーコード：0x0000007F

マザーボードが壊れていたり、パソコンとOSやデバイスドライバの互換性が悪いことによって表示されるエラーです。論理障害や物理障害が発生している際にも表示されるエラーとなっており、正確な発生原因を突き止めるのが難しいといわれています。

エラーコード：0x000000F2

メモリに何らかのエラーが発生してしまい割り込みストームと呼ばれるものを検出した際に表示されるエラーです。

エラーコード：0x0000001a

メモリが破損したりウイルス感染することによって表示されるエラーです。このエラーが表示されたときは、周辺機器を取り付けている場合はデバイスを取り外してみたり、メモリ診断でメモリの状態をチェックしてみるようにしましょう。

HDDやSSDに関するエラーコード

エラーコード：0x00000024

HDDのファイルシステムや不良ブロックが壊れることによって表示されるエラーです。また、メモリでのデータ破損やメモリ不足なども原因として考えられます。

Windowsに搭載されている「CHKDSK」コマンドを使用することで直るケースもあります。

エラーコード：0x0000007A

HDDやメモリに問題が発生している場合に表示されるエラーです。別名「KERNEL_DATA_INPAGE_ERROR」とも呼ばれています。HDDが経年劣化などで物理的に壊れてしまい、不良セクタが発生することが原因となることが多いです。

エラーコード：0x000000ED

HDDやSSDが物理的に破損してしまった結果、ディスクドライブの読み取りパターンが最適化できなくなり表示されるエラーです。

エラーコード：0x000000F4

パソコンがHDDをうまく認識できなくなってしまった際に表示されるエラーです。また、ごく稀にメモリに問題が発生している際にも表示されることがあります。HDDや接続ケーブルを交換した後ブルースクリーンが表示された場合は、HDDや接続ケーブルを元に戻してみて正常に起動ができるかを確かめてみましょう。

エラーコード：0xc000014c

Windowsのシステムファイルが破損している場合や互換性の悪いハードウェアを使用している場合などに表示されるエラーです。ほかにも、ブート構成データが破損していたり、強制終了などによって不良セクタが発生している場合にも表示されることがあります。

エラーコード：0x00000139

カーネルがファイルデータの構造に破損を発見した際に表示されるエラーです。HDDやSSDの故障によって引き起こされるケースが多いです。

エラーコード：0x00000154

HDDやSSD、ソフトウェアなどのエラーによって引き起こされるエラーです。メモリやドライバーのエラーによって表示されるケースもあるため、明確な原因の特定が難しくなっています。

ドライバーに関するエラーコード

エラーコード：0x0000000A

ドライバーが許可されていないメモリ領域にアクセスを試みることによって引き起こされるエラーです。ドライバーの故障やウイルス感染、ハードウェアとの互換性の問題などが原因となることが多いです。

エラーコード：0x0000001E

システムの破損やCPUの無効な命令が検出された際に表示されるエラーです。また、ディスク領域が不足している場合にも表示されることがあります。

エラーコード：0x0000003F

ドライバーが適切にメモリを管理できていない際に表示されるエラーです。基本的には、正しくクリーンアップの作業が行われていない場合に表示されることが多いです。

エラーコード：0x0000007E

ドライバーの互換性が悪い場合やシステムファイルが破損している場合に表示されるエラーです。Windowsアップデートを行う際にエラーが発生したり、ソフトウェアのインストールに失敗することが引き起こされるケースもあります。

エラーコード：0x0000009F

ドライバーの電源状態が悪い場合や接続している周辺機器に不具合が発生している場合に表示されるエラーです。また、ドライバー以外にもメモリが故障することによってエラーが発生していることもあります。

エラーコード：0x000000BE

ドライバーを更新していない場合やドライバーが破損している場合に表示されるエラーです。ドライバーを最新にすることによって症状が改善される可能性がありますが、古いOSを使っている場合には、ドライバーを更新することによって互換性が無くなりエラーが表示されてしまうケースもあります。

ブルースクリーンで表示される代表的なエラーメッセージ一覧

ここでは、ブルースクリーンが発生したときに一緒に表示されることの多い代表的なエラーメッセージをいくつか紹介していきます。

自動修復

Windowsには何か問題が発生したときに自動で修復を行う機能が備わっていますが、「自動修復」の文字が書かれたブルースクリーンが表示された場合は、修復機能で問題をうまく解決することができなかったことになります。

この時、強制終了や再起動を繰り返してしまうと症状が悪化するケースがあるので注意が必要です。

回復（Recovery）

「回復」の文字が書かれたブルースクリーンは、Windowsのシステムにおいて重要なファイルが破損している場合に表示されるメッセージになります。この場合は、「回復環境からの修復」「システムの復元ポイントの使用」「インストールメディアからの修復」といった対応が必要になります。

デバイスに問題が発生したため、再起動する必要があります

ハードウェアやソフトウェアに問題が発生し、システムの動作が停止してしまった場合に表示されるメッセージになります。エラーコードや停止コードが一緒に表示されていれば、そのコードを検索することで問題の解決ができる可能性があります。

BitLocker

「BitLocker」はWindowsに備わっている暗号化の機能で、情報の漏洩を防ぐために使用されるものです。Bitlockerに関するエラーメッセージは、不正アクセスが疑われる場合などに表示されるケースがあります。このBitLockerを事前に設定していた場合は、回復キーを入力することで正常に起動できるようになります。

ブルースクリーンが発生した場合の対処法

ここからは、ブルースクリーンが発生した場合の対処法をいくつか紹介していきます。

周辺機器を取り外す

マウスやキーボード、外付けHDDといった周辺機器が原因となってブルースクリーンが引き起こされている場合、これらの機器を一度外すことで症状が改善する可能性があります。手軽に行うことができるので、他の対処法を行う前に試してみることをおすすめします。

セーフモードで起動する

セーフモードとは、Windowsに搭載されている「必要最低限のシステムだけでパソコンを起動する機能」のことを指します。ブルースクリーンだけでなく、パソコンに問題が発生した場合や動作が不安定な場合などによく使用される機能です。セーフモードは下記の手順で起動が可能です。

• エラー画面から「詳細オプション」を選択
• 「オプションの選択」から「トラブルシューティング」を選択
• 「詳細オプション」から「スタートアップ設定」を選択
• 「再起動」を選択し「セーフモードを有効にする」を選択

再起動を行う

ブルースクリーンだけでなく、パソコンに問題が発生している場合は再起動を行うことで症状が改善する可能性があります。ただし、再起動はパソコンに負荷をかける行為であり、故障しかけているパソコンに大して行うと症状を悪化させてしまうケースもあります。そのため、一度再起動をして症状が変わらないという場合は、その後の再起動や強制終了は避けるようにしましょう。

BitLockerの回復キーを入力する

BitLockerに関するメッセージが画面に表示された場合は、回復キーが分かるなら入力することでパソコンを正常に起動することが可能です。回復キーはコントロールパネルやコマンドプロンプトから確認できる場合もありますが、こちらはパソコンを起動できない場合は探すことができません。

「Microsoftアカウント」に回復キーを保存している場合は、スマートフォンなどの別のデバイスでMicrosoftアカウントにログインして回復キーを確認することができるでしょう。

事前に回復キーをメモしたものがある場合はそれを探すか、会社で使用しているパソコンであればシステム担当者に確認してみることをおすすめします。

それでも回復キーがわからない場合は自力での復旧は難しいので、データ復旧業者に相談してみるようにしましょう。

システムの復元・スタートアップ修復を行う

あらかじめシステムの復元ポイントを設定していた場合、「システムの復元」を行うことでパソコンが正常に動作していた状態に戻すことが可能です。

システムの復元は、エラー画面の「詳細オプション」内にある「システムの復元」を選択することで実行することが可能です。ただし、事前に復元ポイントを作っていない場合は使用できないため注意が必要です。

スタートアップ修復はWindowsの起動に関する問題を解決するための機能で、システムの復元と同じくエラー画面にある「詳細オプション」から実行することができます。

こちらはパソコンに負荷がかかってしまう作業なので、何度も繰り返し行うことはおすすめできません。

パソコンを初期化する

パソコン内部に大切なデータが保存されていない場合は、パソコンを初期化することでパソコンを工場出荷時の状態に戻すことができます。ただし、内部のデータがすべて消えてしまうので不用意に行うことは避けるようにしましょう。

症状が改善されない場合はデータ復旧業者への依頼を検討する

上記のような対処法を試してみても症状が改善されないという場合や作業を行う自信がないといった場合は、データ復旧に関する専門知識や経験が豊富なデータ復旧業者への依頼も検討してみましょう。特に、HDDやSSD本体に物理的な障害が発生しているようなケースでは、個人での復旧は非常に難しいです。

症状の診断と見積もりだけであれば無料で受け付けてくれる業者もいるので、まずはそういった業者に相談してみるのもおすすめです。

データ復旧業者を選ぶ際には下記のような項目を確認してみるようにしましょう。

• 完全成果報酬型を採用している
• 追加費用に関する説明がある
• 非常識な範囲の値引きを提案してこない
• セキュリティに関する資格や認証を保有している
• 不安を煽ってくる発言が無い
• データ復旧成功率が高く数字の根拠が明確になっている
• 大手企業や官公庁の復旧実績がある

データ復旧業者への依頼で費用に関するトラブルにならないためにも、完全成果報酬型を採用していて追加費用などに関する説明をきちんとしてくれる業者を選ぶようにしましょう。また、見積もり金額が予算と合わずに断ろうとすると半額以上の値引きを提案してくる業者も存在していますが、こういった業者は最初の段階で割高な見積もりを出していたり、後々追加料金を請求してくる可能性があるのでなるべく避けたほうがよいでしょう。

セキュリティに関する認証などを保有している業者、大手企業の復旧実績が多数ある業者はセキュリティや技術力の観点から信頼できる業者の可能性が高くなります。

ホームページなどに「データ復旧成功率◯％！」と謳っている業者も多いですが、「成功」の定義は業者によって異なるため、どういった根拠で出された数字なのかをしっかりと確認しておくことも大切です。

業者選びに迷ったときにはデータ復旧協会DRAJに加盟している業者から選ぶのも1つの方法です。

データ復旧協会DRAJに関してはこちらの記事で詳しく解説しているので、気になる方は是非チェックしてみてください。

データ復旧協会DRAJとは？活動方針や所属する企業、悪徳業者を見極めるポイントを解説

おすすめのデータ復旧業者

まとめ

ブルースクリーンはWindowsが深刻なエラーを見つけた時に表示する画面のことで、その発生原因は様々です。多くの場合はメモリやドライバー、ハードウェアの障害が原因となりますが、ウイルス感染や接続している周辺機器による影響も考えられます。

ブルースクリーンにエラーコードやエラーメッセージが表示されている場合は、それを調べることで快活の糸口がつかめる可能性があります。

ブルースクリーンが発生した際には、周辺機器を取り外す、再起動を行う、セーフモードで起動するといった対処法が有効ですが、自身での復旧が困難な場合はデータ復旧の専門業者に依頼することをおすすめします。